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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 本日,日中,東京地裁に判決(民事)を聞きに行っておりました。
 結果は,非常に良いもので,大満足といった所でしょう。

 まあ,このブログの方針として,事件の中身には触れないという大原則がありますので,そこに抵触しない限りで,書こうと思います。

2 タイトルに「記念すべき」とあります。これは実は3つの意味があるのですね。
 まず,一つ目。実は今回の事件,独立して最初に受任した民事事件でした。
 誰かに聞けないのが不安だ,などということは性格的に無かったのですが,後で述べるように,結果がまずいと大変だなあと思ったのは鮮明に覚えております。

 次に二つ目。最初に,判決を聞きに行ったと書きましたが,民事の場合,通常誰もいない欠席判決なのですね(民事訴訟法251条2項)。ですので,普通は聞きに行かないのです。私もいつもはそうです。
 実は,イソ弁時代,自分が聞きに行った判決が立て続けに負け,他方,事務の方に判決を取りに行ってもらった場合全勝ということで,私が聞きに行くと負けるという有難くないジンクスがあったのです。
 ということで,今回も行かないつもりだったのですが,クライアントの方から,行きましょうよ~センセ,と言われたため,これで負けたらどうしようとビクビクしながら何とか聞いていたのでした。
 結局,弁護士になって丸5年に近いのですが,初めて法廷で聞いた勝訴判決(と言っても一部勝訴なのですが。)というわけです。

 最後に三つ目,個人的には重要ですが,差し障りのある話なので,ここでは伏せます。

3 このように,よい結果は得ましたが,教訓もあります。それを順次述べたいと思います。
(1)まず,一つ目,訴訟の勝ち負けはやはり筋だなあ,というところです。上のように書くと,私が優秀若しくは勤勉な素晴らしい弁護士のように思えますが,今回の事件,誰がやっても同じような結果になったと思います。

 一般の方は,有名な弁護士,優秀な弁護士に頼めば,黒でも白に,白でも黒に(こっちはあまり望まないかな。),してくれるようなイメージがあると思います。私も受験生のある時期までは,同じように思ってました。
 少なくとも民事の事件は,アミダくじのように,フローチャートのように,論理に従い,カチカチ判断して勝ち負けがつき,結果として,弁護士の手腕による部分も大きいのではないかと。

 ところが,受験生時代の予備校で,かなりのベテラン実務家の講義を受けたときに,そうではなく,むしろ直感的に,勝ち負けは決まるものだという話をされて結構衝撃でした。え!直感で,何じゃそりゃ~,という所でした。そして,その直感みたいなものを実務家は「筋」と呼んでいるということも知りました。
 さて,その後年月も経て,私も今や実務家ですので,そのときよくわからなかった「筋」というものも自分なりに理解できるようになりました。私に言わせれば,その「筋」とは,「証拠」だと思います。
 ですので,訴訟が進んだ段階で画期的な新証拠が提出され,それまでの心証が覆ることはあるかとは思いますが,今の訴訟は証拠は最初にまとめて出すように,という方針ですので,「筋」はあまり動かないのではないかと思います。

 ですので,「筋」が良いのに負けたら,それは弁護士の責任になるわけです。筋が良い,勝つべくして勝つ事件は,何としても勝たなければ,本当に弁護士失格と言ってよいものになるのです。そのため,上で書いたように,まずい結果だとどうしようと思ったわけです。

(2)二つ目,奢らず,侮らず,です。
 争いになっている相手を見くびったり,他方自分のネームバリューをひけらかしたりでは,訴訟でよい結果を得ることはできないでしょう。
 もちろん,訴訟当事者でなく弁護士もそうで,そもそも上記のとおり,訴訟に勝ったとしても,それは弁護士のなせる技ではありませんので,その辺をよくよく心に留める必要があると思います。これは今現在,自戒を込めて書き留めたいと思います。

 ともかくも今日はうまい酒が飲めそうですね。今から宮町行くかえ~。
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理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。
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