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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 ということで,GWに突入しているのかもしれませんが,私の方は,あんまり関係ないですね。

 それにしても,昨日といい今日といい,東京はもう初夏の陽気です。いつものとおり散歩に行ったら暑いのなんのって~いやあ実にいいですね~。

 ほんで,GWは関係ないと言いながらカレンダー通りですので,当然勤務時間は減ります。とすると,さすがに暇な昼行灯としても,多少時間の余裕が無くなってくるわけで,そうするとこのどうでもいいブログに皺寄せが来るわけです。

 本日も,基本下調べの要らない話で行きますわ~。

2 まずは,東京エレクトロン(TEL)とアプライドマテリアルの統合の破談の話です。

 第一報を聞いたときは,そうだろうなあ,企業風土とか違うからうまく行くわけねえじゃんと,キリンとサントリーの破談のパターンかと思ったのですが,違うようですね。
 アメリカの司法省などからの承認が得られなかったようなのですね。

 そっちかよ~♪って感じでしたね。まあ,上記のリンクはロイターなのですが,他の媒体によれば,大手の半導体メーカーから横槍が入ったのではないかという話ですね。

 半導体を作るのは半導体メーカーなのですが,そこで使われる生産機械のメーカーが上記のTELやアプライドマテリアルなわけです。

 ま,半導体系のプロセス屋なら,絶対聞いたことがある名前ですよね。他方,BtoBのビジネスなので,世間的にはあまり知られていないのではないでしょうか。

 そうそう,私が25年前に入社したソニーでのほぼ最初の仕事が,LCD用のTFT開発ラインの立ち上げでした。わかる人にはこれだけでわかるのではないでしょうか。

 そこで私の担当は,研究部から古いのをもらってきたAlスパッタ~。
 ねえ~,大学と大学院で理論物理,しかも物性ではなく宇宙論みたいなことをやっていた私には,全部が初めてですよ。真空装置も,スパッタリングも,液体窒素を使う真空ポンプも~,勿論クリーンルームもね。

 ほんで,その古いスパッタは,確か米国製で,日本の商社がTELだったんだよね。なので,当時のチューターに(新入社員にはチューターが就くのです。今もそうかなあ。),テルにテルしといて~♡って言われて,は~???となった記憶がありますね。いや,これ本当に本当。

 テルというのは,東京エレクトロンという半導体の生産機械のメーカーで,その略称がテルだということを理解するまでしばらく時間がかかりましたね。そんなの知らねえもんって感じですわな。

 今は,日本の半導体メーカーというと,メモリで東芝,画像センサでソニーくらいしかやっていないと思いますが,当時,つまり今から25年前というと,結構な電気系のメーカーは挙って半導体も自社で設計から生産までやっていたのですね。ですので,それに合わせて,装置のメーカーもたくさんあったと思います。

 私の担当していた他の装置だと,Alのウェットエッチャーで,滋賀の方にあった大日本スクリーンまで納入装置の下見に行ったことがありますね。いやあ,懐かしいです。

 で,脱線して,何が言いたいかというと,半導体って半導体メーカーと装置メーカーが一体で開発するような所があるのです。ですが,両方共,資本主義の下,競争しながらやっていってるわけですので,利益相反的事情が出てくることがあり得ます。

 半導体メーカーとしては,主導権は半導体メーカー側に持ちたいわけです。だって,他社に真似されては嫌ですからね。例えば私の居たソニーでは,今や画像センサがある意味屋台骨を支えているのですが,その前のCCD時代では装置に依存しないノウハウのようなもので他社に差をつけておりました。
 例えば,イオンインプランテーションです。CCDは電位の井戸にタメた電荷をバケツリレーのような感じで運ぶのですが,この井戸をシリコンウェーハに形成するのがイオンインプランテーションなわけです。ですので,これがノウハウの塊なのです。
 ほんで,そういうことは装置に依存したくないのです。

 他方,装置メーカーは,逆です。半導体メーカーに主導権があれば,装置メーカーは安売り競争をせざるを得なくなります。だって,上記のとおり,どこのイオンインプランテーション装置でもソニーのCCDは作れるもんね~ってなれば,装置メーカーの競争力は値段だけです。
 ですので,うちのこの装置を使えば,今はやりの**デバイスを難なく作れます,他社の装置では無理ですね~とするしかないのです。
 LCD,特にテレビ用大画面に使うLCDでは装置メーカーに主導権があったのではないでしょうか。LCDの大画面TVがコモディティ化したとよく言われますが,それは,ある特定の装置を使えば,LCDメーカー側のノウハウなしに市場に出回るだけの性能を持ったLCDが作れたからだと思います。

 で,半導体は,ムーアの法則に従って,さらにさらに微細化するわけです。昨日の陳腐化したルール(ここでルールというのは,法律という意味ではなく,ゲートの線幅の規則のことですね。)なんて豚に食わせて,今日のルールは俺が決めたい~わけです。

 で,テルとアプライドマテリアルは,今日のルールを俺が決めたかったのですが,そうはさせまいとする半導体メーカー側が今回は勝ったわけですね。

 そうなのです。今回の話は司法省の判断などという法律的な話と思いきや,実は技術的な話であり,さらに言えば,次の儲け話の主導権争いという極めて経済的な話でもあったのです。

 とは言え,そういうことを見通せなかった法務アドバイザーの皆さん,サンクションを喰らわないようで,良かったですね~♡。
 上記のロイターの報道によると,テル側が,ジョーンズデイと西村あさひ法律事務所で,アプライドマテリアル側が,Weil,Gotshal&Manges,森・濱田松本法律事務所とDeBrauw Blackstonだったようですね。

3 次はまたまた商標に行きましょう。

 先日,新しいタイプの商標について,音の商標以外の公開公報のまとめがあったと書きました。

 で,今回は,音の商標について,公開公報のまとめがされたようです。これを見ると結構面白いですね。

 思いっきり歌で,しかも日本語~こんなの登録する必要あんのかい,本当,っていうのが結構見られます。まあ折角の機会だからってことですかね。
 まあ制度を作っても法律を作っても,作った人が考えた方向とあさっての方向に行くってことはよくあることですし,それが即悪いことかというとそうでもないので,これはこれでいいんですかね。

 ま,これも実務家は一応目を通しておいてた方がいいと思います。

4 最後は,セミナーです。
 夏の終わりというか,秋の初めに,去年だした本「知財実務のセオリー」のセミナーをやると告知しました。

 実は,ビジネスロージャーナルの最新号(2015年6月号)の最後から2番目のページにその告知が載っていますが,今回,独立した広告も出来ました。
 
 それがこれです。まあ何か立派な感じがしますね~。本人はこんな感じですが。

 一応エクスキューズしておきますが,知財実務バリバリの人が来てもハア~って感じかなあと思います。「知財実務のセオリー」は確かに評判はいいのですが,それはわかりやすいからですよね。ということは,もうわかった人にはどうでもいい話なわけです。

 例えば,大学入試が終わってきちんと志望校に入学できた後,今度,数学Ⅲで超分かりやすい参考書が出ました~みたいな話があってもそんなに興味持てますかね。勿論,家庭教師のアルバイトでもやろうかなあという学生なら別ですが,普通はもう通った道がどうなろうが知ったことか~ってことじゃないですかね。私の本もそんな感じです。
 とは言え,本当にわかってんのかお前ら~と思うことはよくある,と言っておきましょう,ムフフフ。

5 追伸
 そうだ,そうだ,重要な告知がもう一つありました。
 4/4に告知しておきましたが,今日4/28は修習開始から10周年のおっさん飲み会です。

 参加予定の方は,お忘れなく。

 ということで,10年前の今日は何の修習があったのか,ちょっと調べてみたところ,当時のみどりの日(今は昭和の日です。)の前日ということで,「健康管理」でした。

 「健康管理」ってわかりませんよね。今の修習生に聞いてもわからないと思いますし,ごく最近の修習生だった人に聞いてもわからないと思います。
 何故か?それは我々の59期で最後だったからですね。

 この「健康管理」とは,球技大会なのです~。ソフトボールがメインですが,各クラス対抗でやるのですね。終わった後は飲み会~です。私はもうアラフォーだったので,見学に徹しましたが,若い修習生は大張り切りでやっておりました,あー懐かしい。
 ま,59期までは,1年半の修習期間があり,修習の日程に余裕があったので,こういう親睦を深める~的なこともやれたのでしょうね。

 他方,今や修習に給料も出ない有り様ですので,球技大会なんてやろうもんなら,和光に来る交通費よこせ~ってなりそうですね。

 それもこれも司法改革~♪つまりは国民の意思~♪弁護士が淘汰されようが一部の国民に不利益が出ようが,それは致し方の無いことなのでしょう。
 私自身,市場において淘汰される可能性は大有りだと思いますが,その時はその時と思っております。10年で随分変わりましたね~♡
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理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。
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