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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 本日はGWの中日ということで,お休みの方も多いのではないかと思います。
 朝の,出勤も年末年始ないし盆休みくらいに空いてました。

 で,特段長期旅行をするような金もない私ですので,今日は普通に出勤しております(といってこれといった急ぎの仕事もないというのが,負け組らしくて良い所です〜。)。

 ということで,今日は,先般委嘱状を受けた首記の件を中心というかダシにしての話にいたしましょう。

2 まずは,調停人・仲裁人・判定人候補者ということで,何の話かという所からです。

 これは,日本知的財産仲裁センターの調停人・仲裁人・判定人候補者ということですね。
 その日本知的財産仲裁センターは,日弁連と弁理士会が共同で設立したADRです。私の感覚から言うと,工業所有権仲裁センターって呼ぶ方がしっくりするのですが,今はこういう名称になっています。

 ほんで,ADRですので,調停したり仲裁したりするわけで,そのときの仲介役が,調停人・仲裁人ということで,今回その候補者に選ばれたというわけです。

 だから,基本めでたい話ではあるのですが,そうも言ってられない所もあります。

 まず,この日本知的財産仲裁センターの実情を知っている人は,お分かりのとおり,基本的には閑古鳥が鳴いております。調停で,設立以来130件程度しかありません。1998年設立ですので,年に直すと8件弱の申立しかないわけです。
 まあなんでこんなに少ないかはちょっと考えるとわかると思います。ADRって相手方の同意等が必要なのですね。なので,契約系か一方当事者が物分りのいい系じゃないと実効的じゃありません。

 例えば,渉外の契約で,紛争解決手続として裁判ではなくどこかのADRに委ねるというのはよくある手です。紛争が勃発してからでは当然手遅れなのですが,契約締結時には双方冷静ですので,そこで同意(契約条項)がとれるというわけです。
 あとは,交通事故でのADRも,相手方当事者というか保険会社が従いまっせ〜ということで,これも実効性があるわけです。

 他方,知財系の紛争ってどうなのでしょうか?勿論,契約当事者間での紛争もありますが,メインではありません。通常は,契約関係にない間柄で,真似したのしてないだのという紛争ですので,ADRでやるかおうガッテンだという機会がありません。
 また,実施者としては多少の密行性を望むかもしれませんが,権利者側はまったく望まないと言ってよいでしょう。

 ですので,任意の交渉でうまくいかないときは,もう裁判の方がいい!というのが,少なくとも日本における知財の紛争の実態だと思います。

3 となると,別に調停人・仲裁人・判定人候補者に選ばれたからって,大したことないし,おめでたくもないということになるのですが,そう世の中単純じゃありません。

 上記2で説明しなかったものがあります。判定人です。

 ちょっと前にFRAND特許が話題になったことを覚えてる人は多いと思います。
 で,その前提として,当該FRAND特許が或る規格についての必須特許であることが必要です。じゃないとそもそも問題となったホールドアップ状況になりませんからね。

 で,やっと本題ですが,その特許が必須特許になるかどうかってどうやって決めるんでしょうか?そりゃその規格の団体(パテントプールの場合もあります。)なんじゃなーいのって所ですが,それはそのとおりです。

 さらに,じゃあその規格の団体が具体的にどう決めるかというのは,その団体次第です。
 ですが,通常,特許の専門家と呼ばれる人(必須判定人ですね。)に必須特許を選んでもらうというのがデフォーなわけです。
 それが大手の特許事務所だったり法律事務所だったりするのですね。ただし,日本のそういう必須判定人のマーケット(市場)では或る団体が結構なシェアを占めていたります。

 漸くたどり着きました。その必須判定人のマーケットで大きなシェアを占めているのが,日本知的財産仲裁センターの必須判定人の制度なのですね。
 つーか,以前にも書きましたが,日本知的財産仲裁センターの仕事の中で,閑古鳥が鳴いていない唯一の事業と言ってよいでしょう。そして,何と言っても,この事業の判定を行うと,一特許あたり,かなりのお金を貰えるのです。

 ですので,調停人・仲裁人・判定人候補者に選ばれて,具体的なメリットがあるのは,この必須判定人になった場合だけと言ってよく,その限りでのおめでたさということになります。

4 そうですか,良かったですね〜岩永センセ,とすると,今日はこのブログの三大トピックス(悪口,金の話,プチ自慢)のうち,プチ自慢というわけですね〜,と思ったあなた,早合点し過ぎです。

 ここで話題は悪口へと大きく舵を切ります。
 なぜかというと,今回,調停人・仲裁人・判定人候補者に選ばれたのは,弁理士枠なのですね。上記のとおり,日本知的財産仲裁センターは日弁連と弁理士会の共同運営ですので,調停人・仲裁人・判定人候補者も,弁護士と弁理士の双方から選ばれるわけです。

 とは言え,弁理士枠で選ばれたんでしょ,別にいいじゃないですか~ってことかもしれません。確かに,弁理士会には何のアレもありません。
 なんつっても,今回,弁理士会からは,調停人・仲裁人・判定人候補者を公募するので,応募してください(勿論10年選手とかの,相応の応募資格はあります。)という告知があったのです。

 私としては,弁理士会のこういう役職というかそういうやつが,ある程度派閥の順送りでやっているのを知っていましたから,まあ選ばれるわけがないと思っており,ダメ元で応募したのです。
 ところが豈図らんや,何故か??選ばれたわけです。世の中の99%はプロレスと豪語したのは,この私ですが,今回1%のガチンコ枠だったのかもしれません。

 で,問題なのは,弁護士会の方です。
 実は,弁護士会の方も,誰が選ばれたかわかります。
 私の所属弁護士会は一弁なのですが,その一弁会報の今年の4月号,p20に,
「10 「日弁連/「日本知的財産仲裁センター」調停人・仲裁人・判定人候補者及び同補助者の推薦について
 根拠 仲裁センター運営委員会による人選
 期間 平成28年4月1日〜平成31年3月31日
 **君(12期) ・・・・・・・」
と16人の名前が載っております。まあ見ればわかりますが,錚々たる顔ぶれです。
 しかし,「仲裁センター運営委員会による人選」とありますが,これ全くのブラックボックスです。弁理士会とは異なり,透明性の欠片もありません。ちなみに,この16人中,最も期が新しいのは,46期の先生です。
 
 一言いいですか。バカバカしいでしょ,これ。

5 あとでちょっと触れますが,GWの前半,千葉の方にサーフィンの今年一発目をやってきました。
 その際,幹線道路に,安倍首相と並んでの,元栄さんのポスターをよく見かけました。元栄さんというのは,弁護士でもあるのですが,弁護士ドットコムの創業者のやり手の方です。

 地元が千葉なのでしょうね。今年の夏の参議院選挙で,千葉選挙区から立候補するのだと思います。
 ですので,一つ,こういうことを実現してくれるなら,是非とも応援するよってえのを書いておきます。
 それは,日弁連と単位弁護士会への強制加入制度の撤廃です。

 上記のとおり,年寄り連中で利権を占めるのは別にいいですよ,むかつくけど。そうしたくてそれが許されるんなら,私は別に文句は言いません,ただし,俺の金で色々とするのだけは勘弁願いたいということです。

 去年,相当な費用をかけてクソくだらない意見広告だした時には,心底,幹部連中全員くたばりやがれと思ったものです。
 
 加えて,利権も特定の弁護士だけで占めるというやり方ですわ。
 いや,任意団体が好き勝手にやるのはいいですよ,どうぞ,違憲がどうのこうのとか安全保障がどうのこうのとかいう広告でもデモでも,冊子でも鉢巻でも,好き勝手に作ってやりゃあいいのです。年寄り連中だけで美味しい所だけつまみ食いしたけりゃ勝手にすりゃあいいのです。

 でもさ〜,私こんな団体やめさせてくんねえかな,一緒にされたくねえし,一緒だと思われるのもゴメンなんだよね。
 こういうと,それこそ訴訟すればいいじゃん,南九州税理士会事件のように,って話もあろうと思いますが,無駄ですよ,時間の無駄。

 クソ団体のクソ行為は年に何遍も起きるわけです。そんなのいちいち差し止めだの,損害賠償を起こしてたら,メインの仕事に差し障りますよ。弁護士の団体は嫌いだけど,私弁護士の仕事自体は嫌いじゃないですからね。
 
 あと,弁護士会が任意加入制になったら,インハウスの需要も大きく伸びると思います。
 例えば,今,私の月の弁護士会費は,45000円くらいです。ですので,インハウスを10人雇うと,その会社は月に50万円くらいの余計な出費を考えないといけません。でも,その余計な出費がなければ,もう一人二人,法務部員を雇うことができますよね。
 経団連等からしても非常にメリットが大きいと思いますし,そうすると,供給側のロースクールからしてもメリットのある話じゃないかなと思います。

 ですので,元栄さんがこれ見てたら,ちょっと本格的に考えてもらえないかなと思いますね。

 実に私っぽい話で終わりました,ワイルドだろ〜♪

6 ということで,最後はそのサーフィンの話です。
 

 ポイントは去年と同じ屋形ポイントです。蓮沼公園のあるすぐそばですね。
 で,これは4/29の金曜です。

 写真だと小さく見えますが,これアウトで頭超えてます。当然,今年一発目の私には大きすぎました。
 ただ,海の水の温度は耐えられる範囲に来ていると思います。

 久々で,波もでかいとなかなか乗れませんでしたが,まあシーズン初めですからね。今後,行く頻度も高くなればそのうちうまく乗れるようになるでしょう〜おそらく〜♪
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理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーのエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。次は何かな。
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