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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 どさくさ紛れ,いやあ何を焦っているのでしょう。

 特許庁のHPによると,本日,第11回目の特許小委員会が開かれたことになっており,午後1時過ぎには,議事要旨と配布資料がアップされました。

 うむ~,午前中に会議を開いたのでしょうか。いやあ,恐らく出来レース~。そう,世の中の99%はプロレスであると豪語したのはこの私ですが,これもまさにプロレス~ブックとおりってわけです。

 ただ,配布資料を見る限り,前回の第10回のとりまとめ案とそう変わっておりません。だから,個人的には別段問題はそうないかなあと思います。

2 しかし,本日さらに午後遅い時間に進み,意見募集まで踏み込みました。

 何と,「平成26年12月25日(木曜日)から平成27年1月15日(木曜日)
電子メールは平成27年1月15日(木曜日)18時00分まで受け付けております。
郵送の場合は平成27年1月15日(木曜日)必着で郵送してください。」ということで,期間は,年末年始のあることから,実質2週間です。

 ねえ,別に案はいいのですよ。でも手続き的にまずくないですかねえ。しかも,第10回の議事録によると,ちょっとの積み残しがあったようですが・・・本日の第11回で全部解決したの???

 いやあ,何を焦っているのやら~,それとも・・・

 勿論,スケジュール上,解散総選挙が入ったので,時間がないのはわかりますよ。おそらく,今年の改正法と同様のスケジュールだと,春先には,特許庁の官僚が起草した改正の条文案を閣議に提出しなきゃなりません。そうすると,このタイミングで意見募集しなきゃいけないのでしょうね。

 でもさあ,法改正の目的って何なのよ,つーか法自体の目的って何なのよ。少なくとも,来年の通常国会で夏までには可決成立させることが目的じゃあないよね。

 あのさー,特許庁も,このブログ一日に数回見てるから,はっきり言うけど,あんたらバカじゃないかねえ。ノータリンってやつ~♪本末転倒も良いところなんじゃない~。

3 とは言え,期間がずれるとも思えませんので,私の考えを。

 今回の案自体そんなにまずくないと思います。

・第二のところ
 例外的に,「ただし、特許を受ける権利の従業者等帰属を希望する法人(特許を受ける権利を研究者に帰属させることが適切な大学や研究機関や、特定の組織に専従せずに個人として活動する優れた研究者を引きつけるために特許を受ける権利の従業者等帰属を経営戦略として選択する企業等)については、従前通り、それを可能とするものとし、本制度改正によって不利益を被ることのないようにする。」場合の方法ですね。
 恐らく,就業規則や契約で,ということになると思うのですが,就業規則を有しない中小企業などとの関係もあり,かなり立法技術的に骨が折れそうです。ということは,今の時点で,透明性がありません。
 少なくとも上記方法として,何を想定しているかという点ははっきりさせておいた方がよいでしょう。

・第一のところ
発明成果に対する報いとなる経済上の利益(金銭以外のものを含む)を従業者等に付与する義務を課すことを法定する。また、使用者等は、インセンティブ施策について、政府が策定したガイドライン(後述)の手続に従って、従業者等との調整を行うものとする。
 この「報い」については,ガイドラインで明確になるのでしょう。

 他方,上記に書いたとおり,何らかの方法で,原則と例外をひっくり返し,原初的に特許を受ける権利を発明者帰属にしたとします。
 かかる場合でも,企業やら大学やらは,現行法同様,その権利を譲渡してもらいたいと思う場合もあるはずです。その場合,「報い」ではなく,対価のはずですが,この対価をどう定めるか,これについては法に何か基準のようなものを残すのか?それともガイドラインでこれも処理するのか?それとも,これは企業にフリーハンドとなるのか,そこがはっきりしません。

・第三のところ
 上記のとおり,ガイドラインは,どの範囲で作成されるのか?これがよくわかりません。
 「報い」が恣意的にならない趣旨だから,もうこの「報い」に限るのか?それとも,それ以外にも広げるのか?この辺はっきりした方がよいと思います。

4 ただ,上記のとおり,この案自体はまあいいとしても,これからどんな条文が出るかさっぱりわかりません!

 結構立法技術的に難しいと思うので,よくよく監視しておかないと,ええこんなそんなあんな~条項ってあり?!っていうヘナチョコりんな条項になって出てくる可能性が大有りです。

 本当,このパブコメから閣議提出まで,ブラックボックスなんですよね~ねえ特許庁の暇人官僚さん~♡あ,意見募集の結果は公開されるか~。
 でも,その意見募集で痛いところを突かれても,全く何食わぬ顔で,立法してたりします(今年の商標法の商標的使用の抗弁化なんて,まさにそうです。)。

 気をつけなはれや~暗い夜道と特許庁~あ,コリャコリャ。

 兎に角,意見のある人は早めに送った方がいいと思います。でも,上記のとおり,立法結果には反映されないと思いますがね。
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理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。
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