忍者ブログ
知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 今日は土曜なので,あんまりキター!的な話も少ない曜日です。
 ですが,今日の日経の5面にこんな記事が載っておりまして,ちょっと注目した次第です。

 ポイントは「特許庁はこのたび特許を持つ通信メーカーなどにできるだけ情報開示を促すための指針(ガイドライン)の案を固めた。」ということですね。

 この件は昨年多少ツッコミました。似たような懸念を示しているのは,私だけではなく,日弁連の方も意外とツッコんでおります。

 まあ,分かりますけどね。日弁連って裁判所のやることにはあまりツッコミません。向こうが上だと思っているのでしょうね。でも,特許庁に対しては,下だと思っているので,ツッコめるということです。所詮この程度の話ではあるのですが,中身はマトモなので,いいでしょう。

2 ガイドラインの案自体はまだ公表になっていないようなので,ちょっと分かりません。恐らく週明けかなという気がします。

 ただ,この日経の記事を読めば現在の問題点は概ね分かりますので,それは評価できる所です。

 要するに,今まで手慣れしていない企業がライセンシーとなるので,そこでライセンス契約が紛糾する虞がある,ということが発端です。

 とは言え,異業種だからと言って紛糾するってわけではないと思います。異業種だろうと同業種だろうと,ライセンス契約でのライセンス料はある程度合理的な所に落ち着くだろうからです。
 それに,異業種,この記事で念頭においているのは自動車メーカーだと思いますが,そりゃ舐めすぎですよ。

 昨年のアメリカでの特許登録数のランキングを見てのとおり,自動車メーカーは様々に力を入れております。

 特許に対抗できるのは別な特許だけですので,カウンター特許を沢山持つというのは,基本優れた戦略です。勿論,特許制度自体,本当に経済的に優れた制度か?,イノベーションを阻害するのではないか?という疑念自体は払拭出来ませんが,そりゃ核兵器と同じようなもんです。
 現実に核兵器を有している国がある以上,我が国も持った方がいい,そして保有する,こんなことも戦略としてはあり得る所じゃないでしょうかね。

 ま,ですので,特許制度がある以上は,使わないと損だということです。

 つーことなので,実際は特許庁が心配しているような紛糾は起こらないのではないかと私は見ています。
 上記のとおり,異業種だからと言って既に特許について一定の戦略と戦術を持っている企業が多くなっていることが一つです。
 他方,一定の戦略と戦術を持っていない企業はいます。でもそんな企業は昔から居て,謂わばライセンサーの言い値でライセンス料を払ってきたわけです。ということは,そんな企業は,多少状況が変わりライセンサーが変わっても,やはり言い値でライセンスが妥結されますので,こちらも揉めようがない,ってわけです。

 ま,今回のライセンスのガイドラインはそこそこ大きな話ですので,これからもフォローしていきます。

PR
1497  1496  1495  1494  1493  1492  1491  1490  1489  1488  1487 
カレンダー
01 2018/02 03
S M T W T F S
3
4 7 9 10
11 12 16 17
18 20 21 22 24
25 26 27 28
ブログ内検索
プロフィール
HN:
iwanagalaw
HP:
性別:
男性
職業:
弁護士
趣味:
サーフィン&スノーボード
自己紹介:
理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーのエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。次は何かな。
カウンター
アクセス解析
忍者アナライズ
Admin / Write
忍者ブログ [PR]