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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 私は第一東京弁護士会の所属ですので,本来首記の部会とは何ら関係はありません。

 ところが昨日,首記の部会にお邪魔してきたのですね。
 講演者は,東京地裁29部の部長の大須賀さんでした。

 実は,首記の部会が,今年の4月から,弁護士知財ネットの会員も参加できるように取り計らったため,他の弁護士会に所属している弁護士も参加できるようになったのです。昨日は若干知り合いの弁護士も居たので,聞いたところ,あと,知財協関係者も来ることがあるらしいです。ありがたいことです。

 他方,一弁の同様の部会はこんなことはありませんね。
 一弁の部会の方は,こういうエスタブリッシュメントの方を呼んで講演してもらうという形式ではなく,担当者を決めて,知財の判決を調べ,それを発表するという,まあゼミ形式?(私は理系で,研究室のことは知っていますが,ゼミなんちゅうものはよく知りませんので。)ですので,ちょっと違うのですね。そのため,参加者も,若手ばかりです。

 ところが,昨日の東弁のやつは,若手はむしろ少なく(事務所で準備書面を書かされているかな。),パートナークラスのビッグネームがメインでした。
 ジジババのサロン状態と言えばいいですかな(相変わらず口が悪いですね~♫)。

2 で,内容は,複数関与者による特許権侵害です(以下,講演の内容ですが,あくまで私の解釈ですので,大須賀さんそんな変な事言ったんだ~ってのは,なしですよ。)。

 そうすると,判タ1374号での特集に載っていた話とダブるのですが,基本同じ題材の話です。ですので,HOYA事件,インターネットナンバー事件,胃瘻に関する医療器具事件,のケーススタディをやったということです。最近流行りなんですかね。

 で,大須賀さんの観点としては,構成要件を充足する者と実施者を分析的に考えるというような感じだったと思います。勿論,通常の,原則的な場合だと,構成要件を充足する者と実施者は一人で,同一人ですよね。ただ,複数人が関与する場合にはそれらの部分もバラバラになりうるというのが問題意識だったように思います。

 そういう観点からHOYA事件を見ると,構成要件を充足する者は二人(製造者と発注者)で,実施者は一人(製造者のみ,支配管理しているから)となるんでしょうかね。
 インターネットナンバー事件は,構成要件を充足する者は一人(サーバー側)で,実施者も一人(サーバー側)となると思います(構成要件の文言解釈でひねった。)。
 他方,胃瘻に関する医療器具事件では,間接侵害構成なので,上記とは若干違います。

 その他,共同直接侵害の成否の検討の話もありました。上記のとおり,結局,判決で認めたものは,規範的に考えるか,構成要件の解釈をひねるかして,実施者を一人に限定しているわけです。つまり,実施者(侵害者)まで複数とした判決はないのです。

 他方,共同直接侵害というのは,共同不法行為や,任意的共犯のように,真正面から複数人の実施的なものを認めるものです。ただ,学説があるだけの状況ですので,立法論にあまり興味のない私としては,別にどっちでも何でもいいよという所です。だって,クレームをうまく書けばかなりの問題点は解決できる話ですからね。

 まあともかくも色々勉強になり良かったです。ただ,私の今の興味は,複数人関与ではなく,複数物関与の方にあるのですけどね。

3 追伸130528
 本日は弁理士会で研修所の委員会に行った後,弁護士会で知財の勉強会に参加しておりました。

 あるときは,弁理士,またあるときは,弁護士という,蝙蝠状態なのですが,そこで,I先生から,岩永先生~,ブログで,東弁の知財部はジジババばっかだなんて失礼しちゃうわ~♪と苦言。

 結構読んでいるんですねえ。いやはや失礼しました。
 でもそのときの会は本当にジジババばっかだったので,しょうがないですよね。別にI先生がジジババだっていうわけではありませんから,平にご容赦を。オホホホ。

 いやあ下手な事は書けないなあと思いつつ,やはり下手な事をドンドン書くんだろうなあって思う,今日このごろです。
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理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。
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