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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 首記は,今朝の日経の一面の記事ですね。言わずと知れた職務発明のことですが,日経の一面で扱われるとはびっくりです。

 内容としては,4月にまとめる「知的財産政策ビジョン」の策定の一環として,論点整理を行い,その中で職務発明制度について,現在は従業員が保有している特許権を,出願時点から企業が持つことを認める見直し案を検討するという話です。

 いやあ,惜しいなあ。言いたいことはわかるけど,特許権が出願時から保有できるのなら,特許制度なんて無くていいじゃんってところですね。

 特許法35条3項を見てみましょう。
 「従業者等は、契約、勤務規則その他の定めにより職務発明について使用者等に特許を受ける権利若しくは特許権を承継させ、若しくは使用者等のため専用実施権を設定したとき、又は契約、勤務規則その他の定めにより職務発明について使用者等のため仮専用実施権を設定した場合において、第三十四条の二第二項の規定により専用実施権が設定されたものとみなされたときは、相当の対価の支払を受ける権利を有する。」

 
正解は,特許を受ける権利でしたね。
 その上,今でも,出願時から,企業が保有することができます。まあ結局,企業側の狙いとしては,35条の3項以降,つまりは相当の対価請求権を消したいということです。

2 この点については,いつかのL&Tで,片山先生一派の職務発明に関する論文が載っていたことがありました。
 私は,これはプロレスの一環なので,台本があり,筋書き通りに進んでいる旨のことを書きました。

 それが,こういう形でまずはマスコミでオープンになってきたわけですね。しかも,今回,何ら決定事項ではありません。
 原典の論点整理を見ると,別に職務発明制度を再改正すると決定したわけではなく,すると当然,職務発明の相当の対価請求権を消す方向に改正しようと決まったわけでもありません。

 しかし,見出しは,こうなるのです!いかにも恣意的ですよね。いや私は,職務発明制度は本当ダメで,相当の対価請求権は消す方向がいいんじゃないのかなあと思います。でも,何ちゅうかやり方が汚いですね。

 有名知財弁護士に論文を書かせ,マスコミでその流れを作り,そして,いざ策定というときになると,そっち方向での結論となって出てくる~♪一丁上がりってわけです。

 臭え,臭え,インチキ臭え~♪

 私自身は卑怯者なので,いくらでも卑怯な手は使いますが,他人がやるのは,やはり芸風が被ってくるので,許せないのですね~。

 

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理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。
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