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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 報道によりますと,コメダ珈琲の店舗とよく似た店舗の事件,和解で決着がついたらしいです。

 私のような通りすがりの無責任な弁護士からすると,また規範がわからず,あーあって感じですけど,当事者からするとそれどころじゃないって所でしょうね。

 恐らく,昨年年末の仮処分の決定が効いたであろうことは疑いない所です。店舗の使用は既にしていないらしいですから,お金と後始末でネゴできたのでしょうね。

2 ということで,袖振り合うも何かの縁ということで,昨年,このブログでも紹介しましたので,その続きを行きましょう。

 どういうことかというと,今回,改めて,仮処分の決定を探してみたら,裁判所のHPにアップされていたのです。
 東京地裁平成27(ヨ)22042(平成28年12月19日決定)です。 
 債務者であり被告の店舗等はこちらを。あと,こちらも。

 債権者であり原告の店舗は,上記の報道を見てもらうとよいと思います。

 さて,私が興味があったのは,裁判所の規範です。

 それは,こちらです。
店舗の外観(店舗の外装,店内構造及び内装)は,通常それ自体は営業主体を識別させること(営業の出所の表示)を目的として選択されるものではないが,場合によっては営業主体の店舗イメージを具現することを一つの目的として選択されることがある上,①店舗の外観が客観的に他の同種店舗の外観とは異なる顕著な特徴を有しており,②当該外観が特定の事業者(その包括承継人を含む。)によって継続的・独占的に使用された期間の長さや,当該外観を含む営業の態様等に関する宣伝の状況などに照らし,需要者において当該外観を有する店舗における営業が特定の事業者の出所を表示するものとして広く認識されるに至ったと認められる場合には,店舗の外観全体が特定の営業主体を識別する(出所を表示する)営業表示性を獲得し,不競法2条1項1号及び2号にいう「商品等表示」に該当するというべきである。

 この規範を見ると,知財の弁護士など,あ!あの規範だ!とピンと来るのではないでしょうか。これ見ておお初めて見る~なんて思った人は,知財の素人ですね。

 物のデザインなどをパクられたものの,意匠権をとっていない,さらには,日本国内での最初の販売から3年(不競法19条1項5号イ)経っちゃったときにどうするか?
 不競法2条1項1号や2号の商品等表示に該当しないか?って考えますよね。アレですよ,アレ。

 そのとき,セカンダリーミーニング論っていうやつを取りますが,まさにこれです。
 この鏑矢は,かなり昔の東京地裁昭和46(ワ)5813号(昭和48年3月9日判決),いわゆるナイロール眼鏡事件です。

「其ノ他他人ノ商品タルコトヲ示ス表示」とは、右法条に例示された氏名、商号、商標、商品の容器包装などと同様に、商品の出所表示の機能を有するものを指すと解すべきである。ところで、商品の形態は、もともと、その商品の目的とする機能を十分に発揮させるように選択されるものであつて、商品の形態の選択には自ずから右目的からくる一定の制約が存する。しかし商品の種類によつては、右制約の範囲内で需要者の嗜好の考慮、構成材料の選択などにより同種商品の中にあつて、形態上の特異性を取得する場合があるし、それに宣伝などが加わつ て、商品の形態自体が、取引上、出所表示の機能を有する場合がある。

 これですね。上記の今回の規範とほぼ同じことを言っています。独創的な形態と,宣伝等です。
 これにより,プライマリーミーニング(機能)だけでなくセカンダリーミーニング(識別性)が出現する,というわけです。

 で,あてはめは,もう決定を見てもらった方がいいでしょう。顕著な特徴(独創的な形態)と周知(宣伝等)は認められ,商品等表示であると認定されています。

 そして,類似性も認められる,混同を生じさせると認定したわけです。

 ただ,この事案では一番重要なのは,経緯だと思います。仮処分の決定にはそこもよく載っています。さすが,嶋末部長です。

債務者は, 平成25年 初頭, コメダ珈琲店のフランチャイズチェーンの店舗を開業したいと考え,同年 2月頃,新規事業として,自ら店舗用土地(現在の債務者店舗所在地)を取得した上で ,債権者のフランチャイジーとして和歌山市内に喫茶店を出店したいと の希望を債権者に伝えた。 これを受けて, 同月20日及び同年 3月14日に債権者 の 従業員と債務者 の役員及び 従業員との間で面談がされ たが, 債権者においては,当時,和歌山県下において既に株式会社ドリーム (以下「ドリーム」という。) が債権者のフランチャイジーとして営業していたこととの関係を考慮する必要があったため,同日の面談では,債権者から債務者に対し,ドリームとの調整が必要である旨 が 告げられた 。 債務者は,平成25年3 月19日 ,債権者に対し, フランチャイズの 加盟申込書 を提出したが ,債権者 においては, 社内での検討の結果, ドリーム による店舗展開 を尊重するとの経営判断に至った。 そこで, 債権者は, 債務者に対し, 同年4月3 日,債務者を和歌山県内のコメダ珈琲店のフランチャイジーとして受け入れることができない旨を通知し ,同月9日,執行役から面談においてその旨 を 再度説明した。 債務者は,同年7月25日,なおも債権者に対し 再検討を依頼したが,債権者は, 経緯を再度説明してこれを断り,その他のエリアであれば検討可能である旨伝えた。 その後,債務者から債権者に対し連絡はされなかった。

 で,その後債務者は,ダマでコメダ珈琲店と似た自社の店舗を出店したというわけです。いやあこういう経緯って裁判所が一番嫌う話ですね。
 なので,結論が今回のようになったのは実に致し方ないと思いますよ。

 裁判所に救済を求めるときはクリーンハンドで~♫,そうすれば,結構勝てるってことです。小狡いことを考えて(ほらほらしめしめ上手く落とし穴に入ったわい,みたいな。),それで救済を求めても,まあダメですね。逆に,卑怯なこと(ダマで,ダメ元でやっちゃおう~みたいな。)をやって訴えられた場合に,勝ちはないです。

 ま,債務者も良い薬になったのではないでしょうか。

 あと,こういうトレードドレスみたいなものが問題になった前の大阪高裁の判断,判断手法がちょっと違いますね。

 大阪高裁の方は,似ているかどうか問題になった部分の照合を先にやり,商品等表示の判断はしていません(似ていないから)。
 他方,今回の東京地裁の判断は,まず,商品等表示判断を行い,その後類似性の判断をしています。

 お!何かに似ている!そう,著作権のろ過テストと二段階テストにそっくりです。
 大阪高裁のやり方はろ過テスト的であり,今回の東京地裁のやり方は二段階テスト的です。

 あ,ろ過テストが何なのか,二段階テストが何なのかは,それくらい自分で調べてちょうだい。私だってそんなに暇じゃないのです。
 ただし,ヒントは差し上げます。2部時代の清水部長の判決をご覧ください。

3 せっかく更新したので,最近の話題,ゆるい系の話もしておきましょう。

 まずは,コンフェデレーションズカップです。
 南米王者のチリとユーロ王者のポルトガルが戦い,チリが勝ちましたので,そのまま優勝~!かと思いきや,サッカーは色々ありますね。

 チリが優勢だったのに,ほんの少し,たった一回のミス?!それをものにしてドイツが優勝しました。強いねえ。

 来年のW杯も連覇しちゃうかもねえ。

 つぎに,ツール・ド・フランスです。フルームではなく,チームメイトのトーマスでマイヨジョーヌは始まりました。
 で,問題は,昨日の第4ステージです。

 サガンとカベンディッシュが接触し,カベンディッシュは骨折リタイア,そしてサガンは失格ですからね。サガンは去年のリオ五輪もMTBに出ていて(テレビでオリンピックを見ていたら,何か似た名前のやつが出ているなあと思いきや,本人でしたわ。),最初は良かったものの,結果はメタボロでした。
 ま,良くも悪くも話題になる選手というわけです。

 でも,注目選手が序盤で2人も居なくなり,ちょっと残念ですわ。ツール・ド・フランスはまだまだ続きますので,非常に楽しみです。

 さらに,弁護士広しと言えども,私くらいしか注目していない話です。それは仮面ライダーWの続編です。
 漫画だということにブ~という意見が多いようですが,いやあ贅沢言いなさんなって所です。続編があるだけで良かった良かったと思いますね。

 スピリッツの8/7発売号からスタートするらしいですが,スピリッツを久々読むのでしょうね~立ち読みかな~。

 平成の仮面ライダーシリーズだとやはりクウガが別格に良いですが,その次というとWでしょうね。漫画がヒットしたら,また映画にすればいいじゃないですか,勿論配役はそのままで,ね。

 ところで,実家の方で大雨が続きました。幸い,私の実家のある近辺は海に近く,気温が比較的安定している所なので,日田とか九重,玖珠のような降りではなかったようです。まあでも天災は忘れた頃にやって来る,っていうことですから,気をつけるに越したことはありません。

4 追伸 170712
 このコメダの話,そう言えば,今月号のBLJに特集があったなあということで,きちんと見返しました。
 そうしたら,まあ確かに載っていることは載っていたのですが,大したことの無い話でした。しかも間違っているし~。

「店舗の外観を保護する方法 2 意匠法
 店舗の意匠を意匠権により保護することも考えられるが、意匠権は登録から 20 年で消滅する(意匠法 21 条)。・・・」などと書いてありました。

 はあ?
 意匠法の保護対象は,「この法律で「意匠」とは、物品(物品の部分を含む。第八条を除き、以下同じ。)の形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合であつて、視覚を通じて美感を起こさせるものをいう。 」という意匠であることは確かなのですが,「物品の・・・」に該当しないですよ!

 どういうことかというと,店舗って不動産でしょ。物品じゃないですよ!こんなの弁理士だったら誰でも知っているイロハのイ~。

 いやあ,弁理士も沢山居る事務所の先生のようだから,事務所の弁理士にちょっとは聞けば良かったのに~。そういう所でしくじるということは,まあ・・・ちゅうことなんでしょうね。出直し,出直し。
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1 ということです。
 中身については,過去の記事を見て下さい。

2 追伸
 さて,どうでもいいことはさておき,本日のメインイベントの桜のコーナーです。つーか,もう桜のコーナーだけでいいんじゃね,という気がしないでもないのですが,細かいことはいいんだよ。大人の事情ってもんがあるんだよ~♡世の中の99%はプロレスだと豪語したのは,この私ですが,別に私以外の99%って意味じゃありませんからね。

 
 まずは,お約束。出発の山本橋です。今日は朝方少々雨で,風も強かったのですが,何とかもっています。本日は下りのコースです。
 
 これは御成橋です。東五反田の再開発地域のど真ん中を走っている道の橋です。陸側ですね。今日はカヌーの人たちが出てきておりました。イマジカの建物が見えます。
 
 いつもと異なり,縦です。小関橋をちょっと過ぎて,森永橋の手前辺りですね。GCOの裏です。
 
 この辺は,目黒川の両岸だけではなく,それに沿った道の両側にも桜があります。なので,桜のトンネルになっていますね。
 
 そして,山手通りの居木橋までやってきました。更に下ります。
 
 要津橋です。ここまで来るとさすがに人出は少ないですね。でも,川幅も広くなり,桜もたくさん植えてありますので,かなり見応えがあるのです。
 
 それから少し進んだ所です。15号沿いの新馬場駅(京急)が遠くに見えます。
 
 その辺りでの桜のアップです。で,15号の東海橋でUターンして戻ります。
 
 これは,森永橋の海側です。ここは枝垂れ具合が結構いいですね。
 
 で,御成橋近くです(陸側)。さあ戻ってきました。
 
 いつもの山本橋なのですが,珍しく,陸側つまり五反田駅側ですね。遠くに,池上線が見えます。
 
 いやあ,桜の見頃もそろそろ終わりですねえ。実は今夜珍しく花見の予定で,天気がこのまま持つことを祈っております。
 
 
 
1 昨日,コメダ珈琲の件で,NHK等での報道がありました。

 結構びっくりしましたね。だって,結論が,仮処分の決定でしたからね。今まで,こういうトレードドレスの事件で,裁判所が明確に不正競争行為だとか商標権侵害だとか判断した例は無かったと思いますから,びっくりしたわけです。

2 事案はどこかのマスコミの記事で見てもらうとして,トレードドレスってやつが問題です。

 と言っても,トレードドレスって何らかの定義があるわけではありません。店舗の外装とか内装とか,あと,メニューとか商品の陳列とか,そういうぼんやりしたものを指すのだと思います。

 先例は3件くらいあります。

(1)まずは,ユニクロ事件でしょうか。
 ユニクロと,ダイエーの「PAS」のお店の外装とか内装とかが似ているとなって争われた事件です。これは,仮処分の申立てがあったようですが,その中で,和解が成立したらしく,詳しい内容がわかりません。

(2)つぎに,まいどおおきに食堂事件です。
 これは控訴審まで争われました。
 一審は,大阪地裁平成18年(ワ)第10470号(平成19年7月3日判決)です。一審は請求棄却でした。
 控訴審は,大阪高裁平成19年(ネ)第2261号(平成19年12月4日判決)でした。これも控訴棄却ですね。

 請求としては,「(1)主位的に,控訴人の営業表示として著名であり又は周知性を取得している「ごはんやまいどおおきに○○食堂」の文字から成る表示(以下「控訴人表示」という。)と類似する「めしや食堂」の文字から成る表示(以下「被控訴人表示」という。)を使用する被控訴人の行為が,不正競争防止法(以下「不競法」という。)2条1項2号又は1号の不正競争に当たると主張して,同法3条に基づき,被控訴人表示中の「食堂」の表示及び被控訴人表示が記載された看板並びにこれらと類似する表示及び看板の使用の差止め及び廃棄等を求め,(2)予備的に,控訴人表示を使用した控訴人が経営する店舗(以下「控訴人店舗」という。)の外観(以下「控訴人店舗外観」という。)は全体として控訴人の営業表示として著名であり又は周知性を取得しているところ,被控訴人表示を使用した被控訴人が経営する店舗(以下「被控訴人店舗」という。)の外観(以下「被控訴人店舗外観」という。)に控訴人店舗外観と類似する外観を使用する被控訴人の行為は,不競法2条1項2号又は1号の不正競争に当たり,仮にそうでないとしても,民法上の不法行為を構成すると主張して,主位的に不競法3条に基づき,予備的に民法709条による被害回復請求権に基づき,被控訴人表示中の「食堂」の表示並びに被控訴人表示が記載された看板,メニュー看板,蛍光灯及びポスターの使用の差止め及び廃棄等を求め」たわけです。

 ポイントは(2)の予備的請求で,店舗の外観が営業表示として著名だから,不競法2条1項2号(著名表示の冒用)に該当するという所ですね。

 そこで,控訴審は,「前記引用にかかる原判決の認定・説示のとおり(原判決第4・2(5)),控訴人店舗外観全体について周知性・著名性が認められるか否かはともかくとして,店舗外観全体の類否を検討するに,両者が類似するというためには少なくとも,特徴的ないし主要な構成部分が同一であるか著しく類似しており,その結果,飲食店の利用者たる需要者において,当該店舗の営業主体が同一であるとの誤認混同を生じさせる客観的なおそれがあることを要すると解すべきであるところ,双方の店舗外観において最も特徴がありかつ主要な構成要素として需要者の目を惹くのは,店舗看板とポール看板というべきであるが,いずれも目立つように設置された両看板に記載された内容(控訴人表示又は被控訴人表示)が類似しないことなどにより類似せず(前記(1)参照),かかる相違点が,控訴人店舗外観及び被控訴人店舗外観の全体の印象,雰囲気等に及ぼす影響はそもそも大きいというべきである。
 そして,前記イのとおり,外装については,木目調メニュー看板,ボード状メニュー看板,店舗脇に設置された幟,店舗内部のメニュー看板に,いずれも軽視し得ない相違点がある。
 内装については,①玉子焼き専用の注文を受けてから焼くコーナーであることを示す表示があること,②カウンターの上にカフェテリア方式の3列の陳列台が設置されていること,③目隠しバーの設置された横長の大テーブル及び吊り下げ式の長い蛍光灯が設置されていることが共通するものの,①については,このような営業形態は役務提供の方法そのものであり,かかる形態で注文を受ける旨の表示が共通することをもって営業表示が類似しているとして表示の差止めを認めうるとすると,上記の営業形態そのものについて控訴人に独占権を認める結果を招きかねず妥当でないし,②③については,セルフサービスを用いるなどした多集客型の飲食店の店構えとしてきわめてありふれたものであるから,上記各点を捉えて控訴人店舗外観と被控訴人店舗外観との類似性を基礎づける事情とすることはできない。」として,控訴棄却しました。

 ま,判決にはその外観の写真とか載っていないので何とも言えないのですが,要するに,似ていないよね!と判断したわけです。
 ただ,上記の判示のとおり,規範は明記されていますので,特徴的ないし主要な構成部分が同一であるか著しく類似して,混同のおそれもあるってことになる事例ならば,請求認容の可能性はあります。

(3)そして,西松屋事件です。
 これは一審で決着がついたのかもしれません。
 大阪地裁平成21年(ワ)第6755号(平成22年12月16日判決)です。

 請求は,「原告が被告に対し,原告店舗でベビー・子供服の陳列のために使用している別紙原告商品陳列デザイン目録記載1ないし3の商品陳列デザイン(以下「原告商品陳列デザイン1ないし3」という)。 は,主位的にはそれぞれ独立して,第1次予備的に原告商品陳列デザイン1及び2の組み合わせにより,第2次予備的に原告商品陳列デザイン1ないし3の組み合わせにより,子供服等の販売を業とする原告の営業表示として周知又は著名であるとして(以下,原告商品陳列デザイン1ないし3の商品陳列デザイン及び上記組み合わせにかかる商品陳列デザインを総称して「原告商品陳列デザイン」ともいう。),不正競争防止法3条1項(2条1項1号又は2号)に基づき,被告の特定店舗を対象として,被告が使用する商品陳列デザインの使用の差止めを求める事案」というわけです。

 つまり,商品陳列が,営業表示として周知等だから,不競法2条1項1号(混同惹起)に該当するんだ!という請求ですね。

 ほんで大阪地裁は,「(ウ) したがって,原告商品陳列デザイン1ないし3が顧客に認識記憶されるとしても,それは,売場全体に及んでいる原告店舗の特徴に調和し,売場全体のイメージを構成する要素の一つとして認識記憶されるものにとどまると見るのが相当であり,顧客が,これらだけを売場の他の構成要素から切り離して看板ないしサインマークのような本来的な営業表示(原告における「西松屋」の文字看板や,デザインされた兎のマーク)と同様に捉えて認識記憶するとは認め難いから,原告商品陳列デザイン1ないし3が,いずれもそれだけで独立して営業表示性を取得するという原告の主張は採用できないといわなければならない。
 またしたがって,この原告商品陳列デザイン1ないし3を,いくら組み合わせてみたとしても,同様のことがいえるから,原告商品陳列デザイン1及び2を組み合わせた商品陳列デザイン及び原告商品陳列デザイン1ないし3を全て組み合わせた商品陳列デザインについても,営業表示性を取得することはないというべきである。
エ なお仮に,原告商品陳列デザインが,それ自体で売場の他の構成要素から切り離されて認識記憶される対象であると認められる余地があったとしても,原告商品陳列デザインは,以下に述べるような観点に照らし,不正競争防止法による保護が与えられるべきものではないというべきである。
 すなわち,上記( )エ認定2 の事実によれば,原告において売上増大を目的としてされた商品陳列デザイン変更の到達点として確立した原告商品陳列デザインは,商品の陳列が容易となるとともに,顧客が一度手にとった商品を畳み直す必要がなくなり,見やすさから顧客自らが商品を探し出し,それだけでなく高いところの商品であっても顧客自らが取る作業をするので,そのための店員の対応は不要となり,結果として少人数の店員だけで店舗運営が可能となって,店舗運営管理コストを削減する効果を原告にもたらし,原告事業の著しい成長にも貢献しているものと認められるのであるから,原告商品陳列デザインは,原告独自の営業方法ないしノウハウの一端が具体化したものとして見るべきものである。
 そうすると,上記性質を有する原告商品陳列デザインを不正競争防止法によって保護するということは,その実質において,原告の営業方法ないしアイデアそのものを原告に独占させる結果を生じさせることになりかねないのであって,そのような結果は,公正な競争を確保するという不正競争防止法の立法目的に照らして相当でないといわなければならない。
 したがって,原告商品陳列デザインは,仮にそれ自体で売場の他の視覚的構成要素から切り離されて認識記憶される対象であると認められたとしても,営業表示であるとして,不正競争防止法による保護を与えることは相当ではないということになる。

 これはなかなか厳しいですね。そもそも営業表示じゃない!って判示されたわけです。

3 上記のとおり,過去の事例は,いずれもネガティブという判断だったわけです。
 
 で,本件ですね。

 日経の記事には結構詳しく載っています。おっと嶋末部長の合議体ですか~。ここは,例のA教授と蛇蝎先生の争いでもなかなかアグレッシブな決定をした所ですね。

 まあ,しかし,コメダ珈琲側の発表によると,仮処分で1年半もかかっております。知財の仮処分の審理期間って長いんだよねえ。本案をやった方がいいくらいなのですが,案の定,本案も同時にやっております。

 コメダ珈琲は大手でリソースもあるでしょうから,法務費用も青天井でこういうことができるのかもしれません。

 決定を早く精査したい所ですが,現時点(12/28のAM11:30現在)ではまだアップされていないようです。

4 追伸
 散歩のコーナではありません。ちょっときな臭い話です。

 昼過ぎに弁理士会より,以下のようなはがきが来ていました。
 
 別冊パテントの16号を急遽回収するとのことです。いやあ私も弁理士になってそこそこの時間は経っていますが,こんなことは初めてかなあ。

 あ,別冊パテントって何かっていうと,パテントというのが,弁理士会の会報なのですね。ま,弁護士でいうと「偽善と欺罔」(通称,自由と正義)ですね。

 その別冊ですから,弁理士会の附属機関である,中央知的財産研究所とかでまとまった研究が一段落つくと,その研究成果を発表するという所だと思います。

 ちなみに,今回の問題となった別冊パテント16号はこんな感じです。
 
 目次はこんな感じです。
 
 特集は2つあります。一つが過半を占める,「知的財産と国境」です。要するに渉外系の論文集ですね。
 もう一つが,今年の2月にあった進歩性に関する公開フォーラムの再録ですね。
 この公開フォーラムの出席者はこんな感じです。
 
 まあ錚々たるメンバーですね。ちなみに,私も当日現場でこのフォーラムを聞きました。

 でね,どうして,「編集上の都合により回収」となったかよくわかりません。渉外の話は,話の性質上大学の先生が殆どで,特に差し障りのある話とも思えません。
 フォーラムの方は,そもそも公開のやつの再録なので,これもちょっとわかりません。
 
 ただ,強いて考えれば,本当に強いて考えると,公開フォーラムの方かなあって気がします。もしかすると,これ,再録するという事前承諾をとっておらず,それで話が違うじゃないか~となったのじゃないかと・・・ま,当て推量ですけどね。
 またはその中で実際の事件をケーススタディにしたので,事件関係者から,クレームが入ったのかもしれませんね。ま,こっちも当て推量ですが。

 てなこと書いていると,このブログのこの記事も,そのうち無くなるかもしれませんねえ。わお!,クワバラクワバラ。
1 首記は,本日行われた弁理士会の研修所主催の研修です。

 弁理士会の研修って,2月3月に行われることが多く,その時期は結構研修によく行ったりするのですが,この時期は珍しいかもしれませんね。

 さて,内容はタイトルのとおり,例の経産省から今年の2月に出た「秘密情報の保護ハンドブック ~企業価値向上に向けて~」の解説と,これまた今年の5月に改訂された「先使用権制度事例集「先使用権制度の円滑な活用に向けて—戦略的なノウハウ管理のために—」の解説の豪華二本立てっていう研修です。

 やっぱこういうのって弁理士会ならではだなあ~不競法については,弁理士は特定不正競争行為しか取り扱えないのに,非常に良い感じです。

2 で,内容ですが,それぞれ,前半は,経産省の知財担当(つまりは不競法担当)の部署の人,後半は特許庁の総務部の法制専門官(ジョーンズデイから出向中の若手の弁護士ですね)が講師でした。

 個人的には,抗弁でしか使えない先使用権なんぞより,前半の例のハンドブックの話が聞きたくて行ったのですが,まあ相変わらずの盛りだくさん具合ですね。
 なお,このハンドブックは,昔の営業秘密管理指針を必要最小限のニュー営業秘密管理指針と,高度に漏洩防止の保護ハンドブックに分けたうちの後者の方です。なので,盛りだくさん具合が変わらないってわけです。

 私も事前に一読はしていたので,読めばわかる内容だってことは知っています。ただ,本当解説を聞いて少しだけこのハンドブックでやりたいことがわかったって所でしょうか。
 なので,弁理士と違い何か事が起こってから相談を受けることが多い弁護士にとっては,第5章と第6章が大事ってことでしょうね。

3 次に後半の先使用権の方ですが,講師のおかげか,期待していなかったこっちの方が頭に残りましたよ。
 で,実務上重要なのは,事実実験公正証書とかのやり方だとは思うのですが,私が口酸っぱく言っている特許出願とノウハウの切り分けの基準,リバースエンジニアリングで分かるかどうかでやれば,この問題も,原則大丈夫ですからね。

 どういうことかというと,リバースエンジニアリングで分からないものをノウハウ化するんでしたよね。
 そうすると,仮にその技術で第三者が特許権を取得した所で,リバースエンジニアリングで分からないんだから,その第三者が侵害立証出来るわけがないのです。

 だから,わざわざ袋とじするとか,確定日付をもらうとか,そんなことをしなくても,侵害で訴えられたときに慌てずに済みます。

 他方,そうじゃなくて,特許を出す金が惜しいから,リバースエンジニアリングで分かる技術をノウハウ化しちゃうと,今日の講師が言ったように,わざわざ袋とじするとか,確定日付をもらうとかのクソ面倒臭い先使用権構築をしなきゃいけないわけです。

 意味分かりますかね。

 いや,勿論,あるときにはリバースエンジニアリングで分からなかったものが,技術の進歩でリバースエンジニアリング出来るようになるっていう場合もあるとは思いますよ。でもそりゃ例外ですからね。
 そのあるときに,既にリバースエンジニアリングで分かるものをノウハウ化したのとは訳が違います。

 なので何度でも何度でも言いますが,特許出願とノウハウ化の切り分けは,リバースエンジニアリングで分かるかどうか,ただそれだけ!特許出願の金を惜しむと,将来もっと大きな金を失うことになる~♬って所です。

 ま,とは言え,結構面白い研修でした。ただ,この手の特許庁とか経産省の役人が講師をする研修にしてはまあまあの混み具合でしたね。やはり,弁理士にすると,不正競争防止法系ってイマイチ傍系なんですよね。

4 追伸
 本日の東京は実にはっきりしない天気でした。上の研修に行くとき傘が必要なギリギリの雨で,まあうっとおしい所でした。ほんで帰りはもうやんでましたね。

 ま,日曜の6/5に東京も梅雨入りしたわけで,これから一ヶ月半ほどこんな天気が続くわけです。
 そういえば,GWに千葉で今年一発目のサーフィンをしてから結局5月は一回もサーフィンできないままでした。もう4週くらい湘南には波のない週末が続いています。湘南ってそんなに波がないので,そういうこともあるさって所でしょうが,それにしてもこれだけ続くのは珍しいです。先週末もNGでしたし,梅雨どきってそもそも波は立たないのですよね~。夏前に何回かは行きたい所です。

 さて,研修の話に戻りますが,帰りがけ,霞が関ビルの近くにあった本屋さんの跡(書原だったかな。もう閉店して半年近くになると思いますが。)を見たところ,何と歯医者になってました~いやあそうきたかって感じですね。
 前の書原は知財の本がかなり充実してて,ちょっと時間のあるときにはよく立ち読みしてました。私の本もずっと平積みにしてくれてましたし,いやあ無くなって本当悲しいですね。
1 またまた本日もプリンスの話で行こうかと思いましたが,まあやめておきます。
 期待とおりじゃ面白くないですからね。

 ということで,本日はちょっとまともな話です。

2 首記は,経産省のHPからタダでダウンロードできる,不競法のコンメンタールです。
 http://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/unfair-competition.html#chikujo
 上記URLになります。

 タダと言って馬鹿にできません。何と言っても,普段有斐閣から出ているやつ(最新がH23・24ですかね。他にH21,H16・17版などあります。)の最新版と言ってよいものです。

 ちなみに最新版のH23・24をアマゾンで買おうとすると,中古だけでしかも6000円以上します。

 それが,タダなのですから,これはお得です。まあ個人的には,有斐閣から本が出て欲しいなあと思うのですけどね(私は古いタイプの人間なので,紙の本じゃないときちんと読む気がしないのです。)・・・。

3 不正競争防止法って,特許庁に出願の手続を経て権利が発生するタイプのものではなく,他方ある決まった団体がキチキチとやっているようなものでもなく(何のこと言っているかわかりますね。),基本鬼っ子です。

 とは言え,意外と使えますので,知財に携わっている人はしっかり勉強していた方がいいでしょうね。

 私も現時点で何点か不正競争防止法の事件を抱えておりますので,早速使えそうです。とは言え,引用するときに,「発行者」とかボーンと出せないので若干迫力に欠けるきらいはあると思うのですね。

 しかし,本当に有斐閣から出ねえのかなあ。もう有斐閣としては知財関係は兎に角お断り~♬とかね~。著作権判例百選の件が相当なトラウマになりましたかなあ。
1 概要
 本件は,原告(ファッションヴィレッヂ)が,被告各商品を販売した被告(サン・カツミ)に対し,被告各商品は原告の販売する原告各商品の形態を模倣した商品であり,その販売は不正競争防止法2条1項3号所定の不正競争行為に当たると主張して,法4条に基づく損害賠償金1378万4266円(法5条1項による損害1247万2060円,弁護士・弁理士費用131万2206円)及びこれに対する不正競争行為の後の日である平成27年5月27日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払並びに法14条に基づく謝罪広告の掲載を求めた事案です。

 これに対して,東京地裁民事46部(長谷川さんの合議体ですね。)は,原告の請求を一部認めました。要するに,形態模倣あり!ってことです。

 ときどき,不正競争防止法の事件を取り上げますが,今回,色々と考える所もあるなあということで取り上げた次第です。

2 問題点
 問題点は,上記のとおり,形態模倣の有無ですね。
 まずは,条文を見てみましょう。
第二条  この法律において「不正競争」とは、次に掲げるものをいう。
三  他人の商品の形態(当該商品の機能を確保するために不可欠な形態を除く。)を模倣した商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、又は輸入する行為
4  この法律において「商品の形態」とは、需要者が通常の用法に従った使用に際して知覚によって認識することができる商品の外部及び内部の形状並びにその形状に結合した模様、色彩、光沢及び質感をいう。
5  この法律において「模倣する」とは、他人の商品の形態に依拠して、これと実質的に同一の形態の商品を作り出すことをいう。」

 形態模倣関係だとこんな感じです。

 で,形態模倣ってどんなときに使われるかというと,意匠権が取れていないとき!もうこれ一本って所でしょう。
 意匠権の場合,類似の意匠まで権利が及ぶのですが(意匠法23条),形態模倣の場合は,裁判例上,デッドコピーくらいじゃないとダメ(実質同一)という違いがあります。つまりは,本来的には,意匠権の方が強いと思います(あ,そうそう,模倣も要らないですね。偶然の一致でも,意匠権ならコラーって言えます。)。

 ところが,意匠権って出願して,審査して,登録になるので,商品のタイムスパンの短い類型のものって使いにくいです。しかも,いちいち,特許庁に納める費用や,弁理士に払う報酬なんか必要です。
 権利はある程度強いのですが,使い勝手が悪いのです。

 例えば,車のデザインなどは意匠権でやるといいと思いますね。でも,今回のようなアパレルって上記の意匠権の欠点がモロに出て,実にやりにくいと思います。
 だって,アパレルの商品の寿命って,数ヶ月ですよね。
 夏物は秋には売れません。当然冬にも。売れるのは,春から初夏にかけてだけです。売れ残ったものは,次のシーズンに?なわけねーだろッて感じですよね。10年前20年前に流行ったものって,多少いいかもしれませんが,数年前に流行ったものって一番恥ずかしいんじゃないですかね。

 そうそう,全然話は違いますが,今日出勤の途上,PILのTシャツ来ている若者を見ました。いやあ,流行りって2周くらい回ってまた来るのですね。
 PILって知りませんか?public image limitedの略ですね,確か。
sex pistolsのボーカルだったジョニー・ロットン改めジョン・ライドンが作ったバンドです。私が大学生のころ,こういうパンク・ニューウェーブ系がお洒落~♫みたいな感じで,PILのTシャツやBAD(big audio dynamite。clashのギタリストだったミック・ジョーンズが作ったユニットですね。)の帽子が流行ってたもんです。
 ま,常に金がない私は,そのころも金がなく,そういう新品で良い物は買えず,古着屋によく行ってました。そういえば,原宿にあったデプトももうないんですよねえ。

 と,ひとしきり議題が逸れたところで戻りますが,アパレルって,その上,種類がたくさんあります。男物なら少ないのかもしれませんが,女物はすごく多いです。
 今回の,被告商品目録も11個あります。これねえ,意匠登録出願だと,恐らく,1つの出願じゃ無理ですわ。ブラウス,シャツ,ワンピース,丈の長いの短いの~とかなり違います。

 だとすると,まともに意匠登録出願するとなると,11個も出願しなきゃいけません。いくらかかるでしょうかな~。しかもそれを3,4ヶ月おきくらいにやらないといけないわけですよ。
 バカバカしいったりゃありゃしないですよ。

 だから,もう意匠権なんか使わず,形態模倣で捕捉するのが,デフォーなのかもしれません。

3 判旨
「原告は,原告各商品及び被告各商品の形態は別紙対比表のとおりであり,下線を付した部分を除き両者の形態は同一である旨主張する。
 そこで判断するに,証拠(甲3,44)及び弁論の全趣旨によれば,原告各商品及び被告各商品の形態は,上記の下線部分のほか,商品5~10のギャザー加工の有無,商品11の袖部の広がりの有無において相違するものの,その余の基本的形態及び具体的形態はいずれも同一であると認められる。また,原告各商品と被告各商品は生地,糸等の色にも相違がみられるが,被告はこの点について特段の主張をしておらず,実際,これらは単に色違いであるとの印象を与えるにとどまり,これにより異なる形態であると認識させるものでないと解される。
 そして,原告各商品及び被告各商品の形態の要点は以下の(1)~(9)の各ア記載のとおりであるところ,同イにおいて詳述するとおり,基本的形態は同一(商品9以外)又はほぼ同じ(商品9)であり,具体的形態も若干の相違点を除けば同一である上,形態中の特徴的な部分はいずれも共通するということができる。また,上記の相違する部分は,以下のとおり,一見しただけでは識別できず,若しくは全体的な形態に与える影響が乏しいもの,原告各商品に比し手間若しくは費用を掛けない方向へ変更したもの,又は婦人服という商品の性質上極めて容易に変更できるものである。そうすると,原告各商品と被告各商品の形態はいずれも実質的に同一であると評価することが相当である。」

4 検討
 今回,原告各商品の実際の写真とか図とかがないのですね。
 ですので,細かい事実認定の所は省きました。こういう風に書くってことはかなり似ていたのでしょうねえ,としか言いようがありません。

 で,上に色々考えることがあるって書いたのは,やはり時間です。

 この裁判,H25のものです。東京地裁で,2万番台ってことは,さすがに年の後半だと思いますが,それにしても,判決は7月ですので,2年近くかかっているってことです。

 意匠権と違って,権利をとる時間などかからない不正競争防止法を使っても,結論が出るのに,こんな時間がかかるのです。
 本件では当然差止など求めていませんが(上記のとおり,数ヶ月で寿命の切れるアパレルで差止なんか求めても意味がない!),時間が掛かり過ぎるのではないですかね。

 じゃあどうするか。それを考えさせるニュースが先月の初めありました。

 「洋服模倣容疑で逮捕の2人釈放 大阪地検

 要するに,本件と同様,洋服の形態模倣で逮捕者が出たってことです。実は,この形態模倣で逮捕者が出たのは初めてだそうです。

 民事で結論が出るには,2年もかかります。そして,別にその結論が最終じゃあありません。だとしたら,もう刑事でやる方が早いのでは?と誰もが思うところ,もう既に,その方向が始まっているのかもしれません。

 これって何かの事例と似ていますね。そう,著作権です。著作権も数年前,民事で色んな判決が出たころがありました。特にテレビをネットで見る関係のやつです。最近は全然見かけませんね~。皆やらなくなったからでしょうねえ~ム?

 いやあアグレッシブな人はどこにも居て,結構色んな方策を考えているようです。ただ,何故民事の判決が少なくなったかというと,権利者側が呑気に民事でやりましょう~!ってことをやらなくなったからですね。
 もう,問答無用で,刑事告訴をしてきます。いやあそしたら,警察もすぐに動きます。早い早い~。

 だから,不正競争防止法の形態模倣も,これからは刑事告訴がデフォーになると思いますよ。
 
 ちなみに,条文はこれです。
2  次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
三  不正の利益を得る目的で第二条第一項第三号に掲げる不正競争を行った者
 不正競争防止法,21条2項3号です。


 でもなあ,そうすると,なかなかうちみたいな弱小の事務所には辛い感じがするのですね。
 というのは,刑事って賠償金は取れないでしょ。そうすると,賠償金をアテにして弁護士に頼むような中小企業としては,頼みにくいわけです。弁護士が受けにくいですので。

 大手の事務所が大手企業から刑事告訴を受任する場合はいいのですよ。大手事務所は,民事でも刑事でもバカ高いタイムチャージで課金し,依頼する方も払う金はありますからね。賠償金なんてアテにせず。
 だから,お金のことなど考えず,実効性のある方策を選べるわけですわ。

 でも,全部の企業がそんな方策できるとは限らず,しかし,不正競争防止法の形態模倣では刑事告訴がデフォーなんて広まったら,安いお給金で告訴状をシコシコ書かないといけなくなるわけっすよ。

 あ,私が心配し気にしているのは,常に金,しかも私に入るはずの金!ですので,勘違いなきよう。

 まあ兎も角も,今後,どの方策が有効か,ちょっと考えないといけなくなりましたね。

5 追伸
 毎度おなじみ流浪の弁護士,散歩のコーナーでございます。
 本日はここ山本橋に来ております。
 
 いやあ夏って感じですね。本日で,東京は6日連続の猛暑日(最高気温が35℃以上)です。

 本日はまた弁理士の先生と飲みに行ったのですが(しょっちゅう行ってますなあ。),こう暑い日のビールは最高ですね。私なんかずっと暑くていいのですが,そうもいかないのでしょうね。

 ということで,最近お気に入りは,椎名林檎の「長く短い祭」ですね。
 ボコーダー使っているのは,ザップかと思いましたが(ザップも一時は正当なファンクの後継者だと思ったのですがねえ~。),もうめちゃくちゃいいですね。ファンキーかつメロウという理想的な夏うたですわ。

 まあ,椎名林檎自体もかなり良くて,自他ともに認める中出し弁護士としては,うーん寝てみたい~♪感じですわなあ~ムフフフ。

 さて,明日も暑そうだわい。
 

 
1 ちょっと固い話になって恐縮なのですが,6/22(先週の月曜)付で,経済産業省から侵害判定諮問委員に任命されました。
 
 この侵害判定諮問委員って聞きなれないネーミングでしょうが,税関での水際対策のやつで,従来「不正競争防止法調査員」と呼ばれていたやつです。こっちの名前の方がわかりやすいですね。

 つまりは,不競法違反の輸入品を水際で押さえたいのですが,専門家に聞かねえとわからないやつもありますよね。そういうときに,あーじゃこーじゃ言う人,ま,平たく言うとこんな感じなわけですね。

 ほんで,非常勤の経済産業省の職員扱いとなり,国家公務員となってしまったのです~柄にもなく~♪とは言え,弁護士の仕事は従来とおりですので,別に変化があるわけではありません。

2 いやあでも不思議なもんですね。こういうのって本当何の前触れもなく突然オファーが来ます。ただ,よく考えると,レクシスネクシス・ジャパンからの本の執筆のオファーも,判例時報からの評釈のオファーも,そう言えば何の前触れもなく突然でしたわ。

 世の中色々突然なわけですね。

 これで私もエスタブリッシュメントに近づいてきたわけっすかな。こんなブログで与太話書いている場合じゃないってことかなあ。ムフフフ。
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理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。
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