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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 概要
 本件は, 平成17年3月28日,発明の名称を「旨み成分と栄養成分を保持した無洗米」とする特許出願をし,平成23年3月25日,設定の登録(特許第4708059号)を受けた被告に対し,原告は,平成27年9月4日,本件特許の請求項1ないし3に係る発明について特許無効審判を請求し,無効2015-800173号事件として係属したたところ,被告は,平成28年11月21日付け訂正請求書により,本件特許の特許請求の範囲等について訂正請求をしたものの, 特許庁は,平成29年3月24日,「特許4708059号の明細書及び特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書及び訂正請求の範囲のとおり,訂正後の請求項1,〔2-3〕について訂正することを認める。特許第4708059号の請求項1に係る発明についての特許を無効とする。特許第4708059号の請求項2ないし3に係る発明についての審判請求は,成り立たない。」との本件審決をしたことから,これに不服の原告が,平成29年5月9日,本件審決中,本件特許の請求項2及び3に係る部分の取消しを求める本件訴訟を提起した,審決取消訴訟の事案です。

 これに対して,知財高裁4部(高部さんの合議体ですね。)は,何と訴えを却下したのです。

 おっと,久々のマジ系大ネタ事件ですか~ってなるのですが,ちょっと違います。とは言え,イチャモンつける気もなく,とにかく,気をつけなはれや~ということで,紹介する次第です。

2 問題点
 問題点というと,期間徒過なのですね,今回。

 審決取消訴訟の提訴期間等は以下のとおりです。

(審決等に対する訴え)
第百七十八条  取消決定又は審決に対する訴え及び特許異議申立書、審判若しくは再審の請求書又は第百二十条の五第二項若しくは第百三十四条の二第一項の訂正の請求書の却下の決定に対する訴えは、東京高等裁判所の専属管轄とする。
2  前項の訴えは、当事者、参加人又は当該特許異議の申立てについての審理、審判若しくは再審に参加を申請してその申請を拒否された者に限り、提起することができる。
3  第一項の訴えは、審決又は決定の謄本の送達があつた日から三十日を経過した後は、提起することができない
4  前項の期間は、不変期間とする。
5  審判長は、遠隔又は交通不便の地にある者のため、職権で、前項の不変期間については附加期間を定めることができる。
6  審判を請求することができる事項に関する訴えは、審決に対するものでなければ、提起することができない。

 特に3項4項がきついですね。ちなみに本件での審決の送達日は4/3です。ウオー!

 このブログでは,特許庁からの指定期間とか法定期間の徒過の事件は多少取り上げたことがあります。
 ところが,この提訴期間の徒過の事件はなかなかないですねえ。

 ま,徒過するとどうなるか?弁理士よりもむしろ弁護士の方が背筋が凍る事件じゃないでしょうかね。

 ま,判旨見た方が早いので,行ってみますか。

3 判旨
「 1  本件記録によれば,本件審決の謄本が原告に送達された日は,平成29年4月3日であり,原告が本件審決取消訴訟の訴状を当裁判所に宛てて郵送し,これが当裁判所に到達した日は,同年5月9日であることが明らかである。
2  審決取消しの訴えは,審決の謄本の送達があった日から30日を経過した後は提起することができない(特許法178条3項)ところ,上記1認定の事実によれば,本件訴えは,本件審決の謄本が原告に送達された平成29年4月3日から既に30日を経過した同年5月9日(上記期間の満了日は同月8日)に提起されたものと認められるから,出訴期間を経過して提起されたものといわざるを得ない。
  3  以上によれば,本件訴えは不適法であり,その不備を補正することができないものであるから,行政事件訴訟法7条,民事訴訟法140条を適用して,却下することとし,主文のとおり判決する。 」

4 検討
 いやあ惜しかったすねえ。5/8が〆の所,5/9に届いたという~・・・・。
 つーか本当,私弁護士なもので,こう書いていても身が凍りますね。

 これねえ,本当,厳しいですよ。
 弁護士は期間にルーズですが(司法試験にも殆ど出ません。),それは裁判所からの準備書面出してくれ,◯月◯日までに~というのが法定の期間等などではなく,まあお願い程度だからということを知っているからです。

 だから,もう期日の2,3日前,いや前日とかに平気で出してくる代理人とか居ますもんね。本当勘弁してくれって感じです。

 ところが,そんな期間にルーズな弁護士が,唯一気をつける期間,それが上訴期間です。

(控訴期間)
第二百八十五条  控訴は、判決書又は第二百五十四条第二項の調書の送達を受けた日から二週間の不変期間内に提起しなければならない。ただし、その期間前に提起した控訴の効力を妨げない。」

 上告については,こういう感じですかね。
(控訴の規定の準用)
第三百十三条  前章の規定は、特別の定めがある場合を除き、上告及び上告審の訴訟手続について準用する。

 なので,兎に角この2週間の期間は絶対に徒過しないように気をつけるわけです(両方とも民訴です。刑訴関係もありますが,私はほぼ刑事事件やらないので,民訴だけね。)。

 他方,弁理士の人は普段特許庁との期間の戦いをしていますので(弁理士試験にもよく出ます。),通常,期間の徒過などしません。だって,審査請求の3年なんか徒過した日にはどうなりますかね~。弁理士で一番やばい期間かもしれません。

 ところが本件,弁理士の代理人にもかかわらず,このように期間を徒過して,まさかの却下判決です。

 ただねえ,これねえ,代理人が東京所在じゃないからと思うのですね。
 どういうことかというと,上記の判旨のとおり郵送で送っています。かなりマージンを見て発信したと思うのですが,何かの理由で遅れたのではないかと思います。

 これが東京の代理人だったら,郵送じゃなく直接持ち込みしてますね。私も期間のあるものについては知財高裁等に直接持ち込んでおります。東京の代理人だったら少なくとも事務員に行かせると思いますね。
 しかし,地方だとそうはいきません。郵送がデフォルトなので,こういうこともあり得るって所です。
 
 本件では締め切りをたった1日過ぎただけ!実に惜しく,何とかならんのかという感もあります。知財関係は管轄の専属化が進んでいますので,こういうことが色んな所で益々起きそうですニャ。

 ま,本件は,不服のあるのが請求者側で,しかも無効審判ではクレーム1が無効で,訂正にも追い込めたということで,このまま確定しても大きな害はないかなと思います(だからこそ油断したのかもしれませんが。)。

 とは言え,仮に弁護士の場合なら,上訴期間等を徒過したとして懲戒となるでしょうから,大きなミスに間違いはありません。
 代理人の皆さん(私も含めて),くれぐれも気をつけた方がいいですね。

5 追伸
 毎度おなじみ流浪の弁護士,散歩のコーナーでございます。
 本日はここ,山本橋に来ております。
 
 空が梅雨っぽいですね。正午くらいまでポツポツ小雨が降ったりしていたのですが,今はやんで,非常に蒸し暑くなっております。

 明日以降は多少天気が良くなるらしいですが,まあ梅雨ですので,カラッとはいかないと思います。

6 追伸の追伸
 いやあ巨人また負けましたね。ついに13連敗。
 今日は知財の勉強会の日だったもので,さすがに生で見れなかったわけで,帰って結果が分かって実にがっかりしました。

 ただ,世間的には関係会社(東京ドーム,日テレなど)の株価が上がっているようですね。何故かと言うと,負けて注目が増えるだろうという逆張りというか,実に経済合理性に叶った見方なのですね。

 まあ確かに,普通に勝っていた4月とか5月半ばくらいまで,ああジャイアンツ戦ね,別にいいか~って感じですが,負けがこんできたこの頃は,おおどこのチャンネルだ,今日は,って感じですもんね。
 ちなみに今日はビジターゲームだったので,BS朝日でした。

 ジャイアンツの明日はどっちだ~♪

 
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1 ということで,本日もこんな小ネタで行きましょう。

 ま,原則として,このブログでは大ネタやることはないですよ。色々ありますからね。あ,文句があるなら,この粘着くんに言ってください。大ネタは後継ブログ~♫です。

 さて,何が興味深いというと,WIPOの出した地域別の国際特許出願数のランキングです(2011-2015)。
 様々な報道()によると,そのランキングは以下のとおりです(ランキングのまとめ自体は私が読み取ったので,若干の間違いがあるかもしれません。)。

 1位 東京-横浜  94.1(単位1000件)
 2位 深セン-香港 41.2
 3位 
サンノゼ-サンフランシスコ(シリコンバレー) 34.3
 4位 ソウル 
34.2
 5位 
大阪-神戸-京都 23.5
 6位 サンディエゴ 16.9
 7位 北京 15.2
 8位 ボストンーケンブリッジ 13.8
 9位 名古屋 13.5
 10位 パリ 13.5

 これを見ると,国際特許出願している地域別では,東京-横浜が圧倒的~というわけです。

 普通の国内特許で言うと,もう中国が圧倒的なのですが(年間100万件を軽く越えております。),確かにしょうもない内容が多いんじゃないの~という話もあります。様々に下駄を履かせる制度もありますからね。

 ところが,国際特許出願だとそういうことはできません(あ,あくまで国際特許出願ですからね。この世の中に国際特許というものはありません!出願だけが国際的な制度なのです。だって,各国の法律って別々でしょ。日本で犯罪でも(例えば大麻だとか),他の国では合法って場合もあり得ます。なので,特許取得は各国毎しかやれないわけです。)。
 
 何つっても,国外で特許をとろうとすると,国内以上にお金がかかりますので(勿論日本以外の外国の会社にとっても),少なくとも国際的に実施する可能性がある発明のみ,国際特許出願するわけです。

 そうすると,厳選せざるを得ません。その中で,いまだ東京-横浜がダントツのトップというのは感慨深いものがありますね(私がエンジニア時代に出願したものも,東京-横浜地域だと思いますので。厚木は東京でも横浜でもありませんが,ソニーの本社は東京です。)。

 とは言え,トップ10に中国は2つの地域が入っております。またアメリカも日本と同様,トップ10に3地域が入っております。
 韓国もソウルは凄いです。

 逆にヨーロッパは全然ダメですね。WIPOの本拠はヨーロッパだと言うのに。
 ドイツもイマイチです。トップ10に1つも入っておらず,最高はフランクフルト・マンハイムで,11.8ですね。意外と内向きなのか,それとも厳選に厳選を重ねているのかよくわかりませんが,データはこういう感じです。


 ま,ただ,これも2011-2015という最新でも2年前のデータです。
 世界の環境は大きく変わろうとしています。いつまでもぶっちぎりの1位というわけにもいかないでしょう。

 それには,今日の日経の社説「成長戦略はなぜ成果を出せないのか」でダメ出しされているように(「100ページ超に及ぶ文書をまとめて「やってる感」を国民にアピールするだけでは困る。」と書かれているのです。情けないぜ~ヒラメ官僚の皆さん~♫),もっともっと明治維新か戦後すぐかぐらいの規制緩和というか規制撤廃をしないとダメだと思いますね。

 ポイントは政府とかが何をするかではなく,何をしないかだと思いますからね。

2 追伸
 毎度おなじみ流浪の弁護士,散歩のコーナーでございます。
 本日はここ山本橋に来ております。
 
 どうですか,この桜の青々ぶり。東京は先週の土曜くらいから毎日暑くなっております。明日は多少雨がポツポツくるらしいですが,概ねこんな感じで梅雨入りしそうです。

 あ,そういえば,もう5月も終わりです。早いもんですね。とは言え,GWのことを考えると遠い昔のような感じもしますので,5月は長かったとも思えるものです。

 ところで,今月は週一ペースでサーフィンに行っておりますので,かなり日焼けしております。ゴルフですか~と聞かれることもありますが,まあそんな金はありませんから~♡
 それでも昔に比べると随分白くなったと思います。ソニーに勤めていたころは,ゴキブリより黒いと言われていたもんですからねえ。
1 そんな大きな話はありませんので,こんな感じです。

 まずは,管轄です。
 と言っても,日本の話ではありません。アメリカの連邦最高裁判所で,土地管轄に関する新しい判示があったようです。

 原文はこれですね。でもこんなの読む気がしません。
 親しい弁理士の人に教えてもらったのですが,ここがわかりやすいと思います。

 日本の場合,土地管轄というと民訴法4条に規定があり,法人の場合は4項です。

 「法人その他の社団又は財団の普通裁判籍は、その主たる事務所又は営業所により、事務所又は営業所がないときは代表者その他の主たる業務担当者の住所により定まる。

 ま,ということで,日本の場合,訴訟の提起,つまり訴状をどこの裁判所に提出するかは,相手方(被告)の登記簿記載の本店の所在地というのがデフォーです。

 なので,今回の連邦最高裁判所の決定は,基本,日本のこの条項と同じ趣旨~♫なわけです。
 これまでは,特許権者に甘くて有名だったテキサス州東部地区連邦地裁(これをググると色んな評判が出ます。)にパテント・トロールが訴訟を提起することがデフォー中のデフォーだったのです。しかし,今後それが封じられるということで,アメリカの業界(主として弁護士業界かなあ)もちっとはマシになるのではないかと思います。

 他方,日本の場合は,逆の問題があります。それは今年初めの日経の私見卓見(日経電子版が見れる人じゃないと見れません。)で私が指摘したように,東京地裁と大阪地裁だけでしか起こせないってことです。

 これはアメリカとは真逆で,制限し過ぎです。既に土地管轄とかで制限されているのですから,それ以上に制限する必要はありません。
 この点,今年の知的財産推進計画2017(案)の策定の前に,きちんと官邸の方に意見を出したのですが,当然ガン無視ですわ。

 代わりに,推進計画はどうなっているかというと,こんな感じです。

(テレビ会議システム等の活用)
・地方における知財司法アクセスの改善に向け、テレビ会議システムのより一層の利用を促進するため、その周知について引き続き期待する。

 だとさ。テレビ会議するからいいんだとさ~。
 じゃあ日本国中ほぼ全部の裁判所を廃して,東京にデカイ体育館みたいな裁判所を一個設けてそこと全国の家庭でパソコン通信できるようにした方がいいんじゃねえのかなあ。下らねえ。

 よっぽど地方で特許の訴訟やるのが嫌なのかねえ。名古屋とか福岡とか,本当そういう所を超舐めている気がするのは私だけでしょうかねえ。ま,いいですわ。

2 次は,ネットでテレビです。

 実は,最近家のHDDレコーダーを買い替えました。
 DBR-Z150→DMR-BRW1020ということです。前回の買い替えの件も・・・ここで多少書いていますね。

 今回は東芝からパナソニックに替えました。まあ,前回のとき,新品に買い替えた割には,結構DISっております。RDの使いやすさから一転して超使いにくくなりましたからね。

 で,HDDレコーダーって要するにパソコンですからね。5年が限度かなあって所です。今回,DBRのBDのユニットが劣化して書き込めなくなってしまったのです。HDDの方はまだまだ行けそうな感じですが,突然壊れても困りますので,5年ということで,思い切って買い替えた次第です。

 今年は,家のPCも買い替えることになりましたし,ここの所,結構な出費です~。まあそんな高くはなく,両方とも4万円台ですが,私のような負け組貧乏弁護士には実に痛い所です。あーあ。
 
 ま,それはいいとして,新しいこのパナソニックのDMR,何が良いかって,外で録画したものや放送すら見ることができるということです。

 そう,ちょい昔最高裁がすべて駆逐してしまったネットでテレビを見るというビジネスモデル!今やHDDレコーダーを買うだけで,同じことが出来てしまいます。

 いやいや凄いですよね。何がって,結局大手企業のものなのですもの。
 文系の弁護士の人と話すと,いやあどうせ銀行の方が勝ちますよ,とか,あ,こっちが勝ちますね,じゃないと銀行が困りますから,とか,ときどき聞きます。
 銀行が当事者の訴訟は大体銀行の方が勝つわけですね。

 で,著作権に関する訴訟も同じです。放送局などのデカイ所が勝つわけです。そして,そのスポンサーであるデカイメーカーがビジネスモデルをかっさらうってことです。

 まあ便利ではあるのですね。
 昨日録画していたWBSなんか通勤のときのスマホで見ることができます。稀勢の里,今日はどうなんだ?3連敗しちゃう~?ってときも,スマホで生で見ることができます。地デジの通じない地下鉄の中でもOKです(ネットさえつながればバッチリ!)。

 でもねえ,こうして便利だなあと思いつつ,既得権益をぶっ倒すというのは実に難しいもんだなあと思う次第ですよ,本当。まあ,世の中の99%はプロレスだと豪語したのはこの私ですが,もうちっとガチンコの比率を高めないと,全員ドボンになりそうですけどね。

3 で,知らぬ間というのは,弁理士試験です。この前の日曜に短答試験があったようです。
 いつもはフォローしてたのですが,今年は,すっかり忘れておりました。失礼しました。

 で振り返ると私が受けたのは,もう18年も前の話になるわけですね(一回しか受けてませんので。)。

 さて,今年の志願者は4352人で去年が4679人だったようです。ちょっと減っていますね。まあ去年の合格者が少なかったので諦めがありますかね。

 とは言え,弁理士会が結構力を持つ試験ですので,合格者を多少絞ったわけで,それは評価できますよね。どっかのなにかの試験とは大違いです。

 さ,自己採点して合格点前後だったら,有無を言わさず,論文の勉強にとりかかった方がいいでしょう。時間はそんなにありません。
 この秋に,新しいメンバーとなることを期待していますよ~♡

4 おっととと~知らぬ間ということで,もう一つありました。組織犯罪処罰法改正の話です。ま,クソサヨクの人たちが共謀罪がどうのこうのって言っているやつです。
 
 まあ私としては,日本で共謀罪なんてとっくの昔の70年前に,有罪にされてそれで死刑にまでなっちゃった人も居るくらいなんで,何を今更~♫って感じですわ。極東軍事裁判も無効だ!違憲だ!って言えますかな~鼻息荒いクソサヨクの皆さん♡

 で,折角なので,知財関係で関連するものを見てみましょう。たまにはそれらしいことも書かないと,法律好きの知ったかぶりのおっさんと思われてもアレですから(まあ別にそう思われてもいいのですけど。)。

 中心になるのは,どういうことをすると構成要件該当性があるのかを規定した(組織的な犯罪の共謀)です。

第六条の二 次の各号に掲げる罪に当たる行為で、テロリズム集団その他の組織的犯罪集団(団体のうち、その結合関係の基礎としての共同の目的が別表第三に掲げる罪を実行することにあるものをいう。次項において同じ。)の団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるものの遂行を二人以上で計画した者は、その計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行われたときは、当該各号に定める刑に処する。ただし、実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する。    
一 別表第四に掲げる罪のうち、死刑又は無期若しくは長期十年を超える懲役若しくは禁錮の刑が定められているもの 五年以下の懲役又は禁錮    
二 別表第四に掲げる罪のうち、長期四年以上十年以下の懲役又は禁錮の刑が定められているもの 二年以下の懲役又は禁錮

 この別表第三の中には,
四十四 特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第百九十六条又は第百九十六条の二(特許権等の侵害)の罪
四十五 実用新案法(昭和三十四年法律第百二十三号)第五十六条(実用新案権等の侵害)の罪
四十六 意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第六十九条又は第六十九条の二(意匠権等の侵害)の罪
四十七 商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第七十八条又は第七十八条の二(商標権等の侵害)の罪・・・
五十五 著作権法(昭和四十五年法律第四十八号)第百十九条第一項又は第二項(著作権等の侵害等)の罪・・・
七十 不正競争防止法第二十一条第一項から第三項まで(営業秘密の不正取得等)の罪・・・
七十六 種苗法(平成十年法律第八十三号)第六十七条(育成者権等の侵害)の罪
とあります。

 なので,ええー知財関係もヤバイの~!と思ったあなたはいささか早合点過ぎです(結局そのとおりなのですけど。)。

 この改正された組織的な犯罪の共謀については,各号を見ないといけません。つまり,別表第四の方です。

一 別表第三に掲げる罪(次に掲げる罪を除く。)
  
イ 第十一条(犯罪収益等収受)の罪

  ロ 刑法第七十七条第一項(内乱)の罪(同項第三号に係る部分を除く。)並びに同法第八十一条(外患誘致)、第八十二条(外患援助)及び第百九十八条(贈賄)の罪
  ハ 爆発物取締罰則第一条(爆発物の使用)の罪
  ニ 児童福祉法第六十条第二項(児童の引渡し及び支配)の罪(同法第三十四条第一項第七号又は第九号の違反行為に係るものに限る。)
  ホ 出入国管理及び難民認定法第七十条第一項第一号(不法入国)、第二号(不法上陸)及び第五号(不法残留)並びに第二項(不法在留)の罪(正犯により犯されたものを除く。)、同法第七十四条の二第一項(集団密航者の輸送)の罪、同法第七十四条の六(不法入国等援助)の罪(同法第七十条第一項第一号又は第二号に規定する行為に係るものに限る。)並びに同法第七十四条の六の二第一項第一号(難民旅行証明書等の不正受交付)及び第二号(偽造外国旅券等の所持等)並びに第七十四条の八第一項(不法入国者等の蔵匿等)の罪
 ヘ 麻薬特例法第七条(薬物犯罪収益等収受)の罪・・・

 ということで,上記の例外には,特許侵害罪などは入っておりませんので,知財関係の罪も含まれることはそのままです。

 ですので,集団で特許権を侵害しようとする組織的犯罪集団というか,そういうのが,特許権侵害をしようしよう(まああまりないでしょうが,例えば,警告書が届いた後に,いいからやっちまえとかね。)と計画し,発注行為だとか作ってくれる工場の確保だとか,下請代金の確保だとかしたら,今回の構成要件に該当するってことです。

 ちなみに特許権侵害罪は,長期10年なので,6条の2第1項2号の方ですね。

 まあただ,普通の会社で,やっちゃえやっちゃえ系でもこれに該当するかというとそうではないでしょう。
 組織的犯罪集団の定義が,「団体のうち、その結合関係の基礎としての共同の目的が別表第三に掲げる罪を実行することにあるものをいう。」ですので,特許権侵害をするために,この会社を起こしました~っていうのでも無い限り,該当しないからです。

 ま,もちろん,捜査機関である警察が暴走しないように監視することは必要です。まあですが,きちんと条文も見ることもせず,何が問題かってことも本当はわかっていないのに,わかったフリだけして大騒ぎするってえのは,非常に悪質だと思いますけどね。
 


1 ええっと,ちょっと前に宣伝したビジネスモデル特許のセミナーですが,無事終わりました。

 いやあ良かった良かったです。基本引っ込み思案なもので,人前で喋る~なんて柄にも無いことはストレスが強すぎます。とは言え,自営業ゆえ本当に引っ込んでるわけにもいかず,まあなかなか人生というのはそう簡単にいかないもんですニャ~。あー,こりゃこりゃ。

 で,評判は結構良かったのではないでしょうかね。いや,人の内心が人嫌いのあんたに何故わかる?と思われるかもしれませんが,勿論,内心はわかりません。ただ,今回,質問コーナーが大盛況だったので,そこからの類推です。

 ただ,前回のときはほぼ同じ内容だったのですが,質問コーナーに並ばれた人はたったの一人~♪いやあ何故今回はこんな大盛況だったのか非常に不思議です。

 違うのは,前回の場所が大井町で今回が蒲田だったこと,前回が冬前で今回は夏前だったこと,そして私が前回はネクタイしていたのに,今回はノーネクタイだったことくらいですかね。

 あまり理由にはなりませんね,どれも。個人的にはノーネクタイの方が親しみやすいというか,聞きやすいのかなあと思ったのですが,どうでしょう。

2 さて,そんなこんなで滞りなく終わったセミナーですが,歳のせいか非常に疲れましたね。

 まあ見ているお客さんは,ああ確かにああいう風にやると疲れるかもねという所かもしれません。そんなパワポの資料で棒読みならば,意味無いと思っていますので,あんな感じです。
 ですが,消耗は激しいです。今週末もサーフィンの予定なのですが,明日ではなくてよかったですよ。

 ま,たまにこんなセミナーやりますので,興味のある方はそのときにでも。
 あ,こんな盛況なら,自分で主催した方が実入りもいいし,お客さんにも安く済ませられるなあとちょっと思わないでもないですが,やめておきます。
 セミナーやることがメインの仕事ではありませんので。あくまで呼ばれるうちが華,そこはわかっております。何事も調子に乗るとろくな事にはなりませんからね。

1 タイトルは色々書いておりますが,要するに小ネタです。小ネタを小ネタって言ってもつまらんじゃないですか~。

 ま,本当は,今日の日経の法務面に珍しく特許の話が載っていたので(一時は毎週のように特許の話が載っていたのに・・・。えらく昔のようです。),その内容だけにしようかと思ったのですが,よく読むと小ネタ程度ということがわかり,こういう体裁になった次第です。

2 まずは,その日経の法務面の特許の話です。

「日本の特許訴訟 「勝訴率」実は低くない? 和解含めると4割に」
「最高裁がこのほど、特許権の侵害に関する訴訟統計を見直した。・・・」

 とありました。なので,おお~新たなデータか?!と思ったら,全く違いましたね。今年の1/23に知財高裁の統計コーナーに出ていたデータそのままです。

 で,こういうことに目のない私もこのブログで多少コメントしておりました。要するに,2年で,202件しか件数がない!そっちの方がよっぽど問題じゃ!ということです。

 まあなので,今更,日経の法務面に出ていたからって大騒ぎする必要はありません。時機に後れたつまらん記事~。ただ,メジャーな媒体に載ると影響は凄いですからね。そういうことでは多少の意味はあるのかもしれません。

 で,いつものとおり,私の考えを書いておきますと,特許の訴訟の問題って,勝ち負けの問題ではないと思うのですね(これは昔から。)。結局事件の筋に依りますし,勝つときもあれば負けるときもあります。それはそれでしょうがないことです。
 問題は,日本の場合,それがなかなか予測不可能だってことです。

 私もかれこれもう弁護士になって10年経ち,知財の訴訟でない訴訟,知財の訴訟,色々やってきました。
 で,知財の訴訟でない訴訟って大体こちらの予想とおりに進みます(勝ちも負けも)。なので,和解が重要なのですが,そもそも訴訟になるくらいなので,感情的に和解は受け難いってことも多いですけどね。

 つぎに,知財の訴訟でも特許以外の訴訟も,大体こちらの予想とおりに進みます(勝ちも負けも)。パターンは,標章とかデザインとか,デッドコピーの話なので,そうそうパラメータが多く複雑な,ってものはないですよね。勿論,様々な事情により当事者のこれは許されるとかこれは許されないとかの勘違い・思い込み等が多少ありますが,肝腎のポイント自体が専門家が入って180度変わるってことは有りえません。

 ところが,特許の訴訟(侵害訴訟ですね。),なかなか予測不可能ことが多いです。こんなので勝つの(まあ,勝ちだからいいと言えばいいのですが,上級審のことを考えると,安心してられない!),こんなので負けるの(こっちは最悪です。)なんてしょっちゅうです。
 無効の抗弁があるので,致し方ないんじゃねえのって思う代理人も多いと思います。しかし,私が言っているのは,そこだけじゃありません。クレーム解釈ですよ,クレーム解釈。

 何でこんな変な解釈するのか,しかも当事者すら言って無いじゃん,っていうことすらあります。

 日本の宗主国のアメリカでは,クレーム解釈が連邦最高裁判所で問題になったことがありまして(マークマン判決ってやつです。),これにより,クレーム解釈は法律問題であって,事実認定を行う陪審員では判断できない!裁判官の専権だ!って判断が定着したのですね。

 なので,今は,マークマン手続きという手続きがあり,原告と被告で,それぞれクレーム解釈を出し合い(ま,トランプのポーカーみたいなものですわ。),裁判所が決定することになります(陪審員制度のない日本でも,仮に事実認定の問題とすると,主要事実に関連する場合には,弁論主義の適用が有り得ることになります。その場合,裁判所は当事者の主張に拘束されます。他方,法的判断の問題とすると,弁論主義の適用がないわけですから,裁判官が好き勝手に判断できることになります。日本でも重要な話なわけです。)。

 ま,日本の場合も原告と被告がそれぞれ主張を出し合い,その中にはクレーム解釈の主張も当然入っているので,アメリカと似たようなところもあります。
 ところが,日本の場合,結局どういうクレーム解釈をしたか(原告版を採用したのか,被告版を採用したのか,はたまた裁判所オリジナル版なのか)って,判決にならないとわかりません。
 和解のときに言われるのは,技術的範囲に含まれるか含まれないか,特許無効か有効かという結果だけなので,どんなにアンポンタンで超絶技巧なクレーム解釈をしていたとしても,分からないのです。

 なので,和解のときの心証開示で,どういうことだ?!わけわからん→こんな和解呑めるか→判決見て,何だこれ?!と思うことになります。

 まあ,何でもかんでもアメリカを真似すればいいというもんではありませんが,もうちっと予測可能性のあるクレーム解釈をしてもらうためにも,マークマン手続き的なもの,少なくとも,心証開示の際にはメインのクレーム解釈の概要まで開示するってのが必要だと思いますねえ。じゃないと当事者の納得が得られませんからね。
 
 とは言え,今の裁判所に何を期待しても無駄なのかもしれませんねえ。

3 期待しても無駄ということで,北朝鮮のミサイルの話に行きましょう。普通はああいう国だとあそこまでの技術を得る前にグチャグチャになってしまうのですが,いやいやいやよく持っています。ま,北朝鮮って元々日本でしたので,その辺キッチリしているのかもしれませんねえ。

 まあ,感心してもしょうがない~。バリスティックミサイルがかなりの完成度を持っているようです。特に今回のは高高度まで到達したようですから,初速をかなり出せることがわかります。

 あ,物理が多少わかると,真上でも斜めでもいいのですが,打ち上げたモノって打ち上げたスピードで落ちてくることがわかります(同じ水平面に居る場合)。
 例えば,日ハムの大谷投手が160km/時で真上に投げ上げたボールは,空気抵抗がありますが,ほぼ160km/時でグラブに収まります。

 なので,よくバカな動物物知りシリーズで,ノミが人間の大きさだったら,東京タワーも飛び越せるとか書いてあることがあります。 

 でも,ちょっと考えると全く不可能だということに気づきます。
 東京タワーの高さは333mなので,1/2mv^2=mghから,飛び越えるためには,80m/sつまり,時速約300kmの初速をつけないといけないわけです。
 ノミが50kgの重さだったとすると,この50kgのものを時速300kmに持っていくにはどれほどのエネルギーが必要でしょうかね。

 仮に何らかの方法で,そこまでの初速を出せたとしてもその瞬間にノミの脚は全部粉砕されるでしょうね(運が悪けりゃ,体もバラバラ)。
 で問題はさらにその後です。東京タワーを飛び越えた後,時速300kmで地面に衝突するわけです。それをどうやって自分の脚(ないし体)でカバーできるというのでしょう。地球上に存在する素材や人工物を含めて,脚程度の構造物でそのエネルギーを加えられて無事なものなど有りえません。運良くバラバラにならなかった体も着地のときにバラバラですわ。

 ま,ノミが人間の大きさに仮になったとしたら,東京タワーどころか,一歩も動けないでしょう(横たわったまま脚をピクピクするのが関の山)。

 何故,こんなちょっと考えりゃわかるのに,動物系の人たちは,アホな結論を出すのでしょうね。それは体重という概念を甘く見ているからです。2mmのノミが2mになると大きさは1000倍ですが,体重は,1000000000倍になります。

 50ccの原チャリから約10倍の排気量を誇る400ccのバイクだって,10倍のスピードが出るわけでもありません。
 紙飛行機で10m飛ばせても,同じ紙で本物の飛行機くらいの大きさの紙飛行機を作っても羽が萎れて飛ばすことすらできないでしょう。
 格好いいデザインのビル,そのまま模型とおりに作れば良いはずなのに,構造計算なんて何故しないといけないのでしょう。

 どれもこれも自重,つまり重さを考えていないからですな。これは理系的発想,特に工学的発想が重要です。これは具体的に考えるということでもあります。現実のものには,素材・材料が必要であり,それなりの強度が必要で,大凡どの程度になるのだろう,と考えられなきゃいけないわけです。

 そういう発想がないと,もし動物が人間の大きさだったら・・・ゴキブリの最高速度は・・・みたいなアホな話をするのですね。ああ~あアホにはなりたくないもんだ~♫

 おっとバリスティックミサイルからかなり離れましたが,高高度に到達できるということは高速度で発射できるということであり,そうすると,着弾するときも高速度であるということです。
 速度が上がれば上がるほど,迎撃するのは難しいだろうなあということは素人目にも分かります。
 備えよ常に,です。先制攻撃能力も,核武装も,現実的に議論しないといけないんじゃないかなあと思うのですね。勿論,結論として,今は見送るでも良いとは思いますよ。でも,そもそも考えておかないと予測可能性云々以前の問題になりますからね。

 






 
1 私が講師をやるセミナーまであと1週間となりました。
 正確には,5/19金の午後です。

 詳細には,こちらを見てもらった方がいいでしょうかね。ま,ビジネスモデル特許というか,ソフトウエア関連特許というか,そういうのを話す予定です。

 で,前の記事にも書いたのですが,ほぼ同じネタでの2回目ですので,当然前に来た方はもういいでしょう~。個人的な私のファンだというのであれば別ですが。

 ま,しかし,全く同じネタをやるわけではありません。この半年の間,色々変わっていることもありますので,その部分は大幅にアップデートしています。特にIoT関連の特許の話もやりますので,そこは目新しいかなと思います。
 相変わらず,営業面を考慮することのない,セミナーだけの全力投球ですので,興味のある方は是非。まだ申し込めるようですので。

2 追伸
 散歩のコーナーの,今日は変形バージョンで行きましょう。

 今日は暑かったですねえ。散歩は汗との戦いになってきました。

 さて,その散歩の途中,本日は,五反田のツタヤに寄り,ジャミロクワイの新譜,オートマトンを手に入れてきました(輸入盤で消費税込みで1500円。アマゾンの最安値より百数十円高いのですが,即手に入るのはメリットです。)。

 
 
 プリンスに関しては,もうほぼすべてのアルバムは持っていますし,ずっとフォローしてました(ああ,もうあれから1年か~)。で,そんなのはプリンスだけだと思ってたのですが,いやいやいやいや,もう一つありました。それが,このジャミロクワイです。

 ジャミロクワイもデビュー以来,ずっとアルバムは買ってましたね。
 そう言えば,弁理士試験に受かった1999年の秋,なにかの祝賀会の開場を待つ間,弁理士試験合格者にしてはキレイめのおねえちゃんが,この前のジャミロクワイの東京ドームのコンサートがどうのこうの言ってたのを思い出しますなあ。勿論,私はいつものように嫌らしい目で見て,嫌らしいことを考えていたことは言うまでもありませんけどね。ムフフ。

 さらには,前期修習から実務修習に移行する間の束の間の休みを利用して奄美大島にサーフィンに行ったとき(2005),現地で買ったジャミロクワイの新アルバムをレンタカーに突っ込んでずっと聞いてましたわ。

 若い人の間にもサチモス経由で聞く人も多いのではないでしょうか。ああサッチモ知らないすか?じゃなくてサチモス(Suchmos)ね。

 ほら,ホンダのベゼルのテレビCMで,ステイチューニン♪,トウキョウフライデーナーイト~♪って出るやつですよ。
 あれ聞いて,ジャミロクワイかと思った私は早合点し過ぎですが,日本のバンドで驚きましたね。彼らがジャミロクワイのファンだということはよくわかります。

 まあしかし,あの曲も全部聞くとずっこけますね。CMに使われている所が異常に格好良く,それ以外の所は大したことはないですわ。とは言え,桜の時期,散歩のときによく聞いていたのは,サチモスのTHE BAYだったりします。

 歳をとるとねえ,厳しくなるのですよ~。私は基本言葉を書いてお金をもらっていますので,言葉には厳しいです。なので,サチモスの歌詞はイマイチの所がありますなあ。言いたいことを全部言えばいいってもんじゃないわけです。

 何?おまえが言うなって。いやいやいやいや,何私が言いたいことをそのまま言っているとでも?メタファーとか隠喩とか,もっとわかりやすく言えば皮肉だとか,そういうことを知らないのですかねえ。ま,いいのですが。

 ともかくも,歌詞以外のサチモスは実に良く,さらに英語が不得手な私なので,ジャミロクワイはさらに凄く良いってことですね。

 で,こんなことを書いていたら,ジャミロクワイが久々来日するらしいですね。質の悪いオッサンもナンパがてら行くっていうのもいいんじゃないですかね。私はやめておきますけど。ムフフ。
 
1 首記は,昨日弁理士会館であった研修です。

 お題は業界内で今話題の機械翻訳の話です。

 で,人工知能というと,先般ディープラーニングも軽々とできる東工大のTSUBAME3.0のシンポジウムに行ってきました。
 ニューラルネットワークを用いて画像を見つけるやり方などの講義があったわけです。

 今回もその延長線上にある話と言って良いでしょうね。

2 前半は,統計的機械翻訳の話でした。そして,後半がポイントのニューラル機械翻訳の話でした。所謂AIだとかディープラーニングとかと関係有るのは,後半の話なわけです。

 まあこの話が業界(弁理士業界)で話題になったのは,去年の秋のグーグル翻訳の大進歩に端を発するのですね。それまでたどたどしかった翻訳が,普通のこういう地の文と遜色ない翻訳になった!ということで話題になったわけです。

 ただ,個人的には,そんな言うほどのもんかなあと思っていたわけです。だって,何かイマイチたどたどしかったわけです。
 まあアインシュタインの伝記ほどはひどくないですが,皆騒ぎすぎと思っていたのです。

 ところが,昨日の後半の講義を聞いてびっくりしたのは,URL等によっては旧翻訳エンジンに行ってしまうということです。え!何それ!でしょ。

 ニューラル機械翻訳を使うには,グーグル翻訳の公式URL(https://translate.google.com/)からやらないといけないようです。これまで私が見ていたものは,旧の方だったかもしれません。

 そのことが分かっただけでも昨日は行った甲斐がありました。
 特に旧と新を見分けるには,入力したテキストにマウスを当ててみるとわかるようです。ニューラル機械翻訳は文全体を翻訳しているので,語で分けず文全体が対象とされるのに対し,旧は語毎で翻訳しているので,マウスを当てると語ごとに対象とされます。

 ま,あとは,ニューラルネットワークの話はベクトルと行列の演算であり,それをたくさんたくさんやるってことですかね。この辺は,日立の矢野和男さんの「データの見えざる手」を見ると分かりやすいかもしれません。

 なので,実に良い研修でしたね。

 ただし,イマイチな点も無いことも無かったです。
 まず,最初の講師の先生のマイクの使い方が悪くて後ろの方に居た私には,聞き取れないことがありました。どうも口からマイクを離す癖があるようでした。最近,外部会場が取れず,弁理士会の3Fでやることが多いので,ちょっと遅れると後ろの方に追いやられてしまうのですね。

 つぎに,元弁理士会会長の変な講義。これは要りません。研究者二人が十分な講義をやった後,何故か元弁理士会会長が出てきて,ほぼ雑談というか雑学レベルの話をし始めたのですね。いやあ酔客が乱入したのかと思ったのですが,違いましたね。
 雑学レベルの話は,弁理士みんなプロなんですから,要りませんよ。

 恐らく,この研修自体の音頭を取ったのが,この元弁理士会会長のために,大人の事情で,こういう元会長コーナーを設けたのでしょうね。でも~要らんものは要らん~♡弁理士側の事情説明をする必要があったならば,講師の研究者と同様の,現役バリバリの若い人で良かった筈ですね。

 とは言え,全体的には非常に良かったと思います。

 ただ,こうなると,特許翻訳の仕事は大打撃でしょうね。まあでもそれは特許翻訳だけではなく,弁理士の仕事もどうなのかなあって言う気がします。
 いや,人工知能が明細書を書くようになるっていうのは単純ですが,それは過渡期の話でしょう。

 特許というのは客観的なもののはずなので,明細書システムではない特許システムがAIにより実現できるでしょう。つまり,仮想特許空間を作って,そこに特許を登録できるようになる・・・つまりは不動産の登記のように~♫
 何か発明して,その発明が空いている場所だったら,そこに登録していくわけですね。こうなると,弁理士自体要りません。

 というようなことを考えると,将来残りそうな法律系の仕事って・・・客観的では割り切れない離婚とか,そういうドロドロ系の仲裁くらいですかなあ。ムフフフ。
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