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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 先週東工大に行って,色んなものを見ましたので,それに関する話です。
 とは言え,私には難しいことはわかりませんので,小ネタ程度の話ってことで。

 さて,これから何の技術が流行るか?そんな話で行きましょう。でもどんな技術が流行るかって,そりゃ結構難しいですね。

 まあ,東工大に私が居た頃は,理学部だったので,あんまり何の技術が流行る?ってことは意識したことがありませんでした。理学部の人は,自分の興味のあることにしか文字通り興味がありませんからね。

 流行りを意識したのは,その後ソニーに勤めてからです。
 どういうことかというと,私がソニーでエンジニアをしていた頃(1990-98)って,まだまだソニーにも日本企業にも勢いのあったころで,それ故にエンジニアのヒエラルキーみたいなものが現としてあったのですね。

 特にソニーはコンシューマ向けの電機会社でしたので,やはり基準は,アナログ回路をどれだけ知っているかってことでしたね。

 私なんか理学部出身でしたし,自分の大学(東工大)の5類(電気電子関係)の人たちがどれ程優秀か分かっておりましたので,そんな人達との勝負を避けるべく,エンジニア配属はやめてくれ~ということを人事に訴えたのですが,全く無駄でした。

 当時,理学部出身者は大体半導体のデバイスプロセス関係に配属されるようで,当然私もそうなりました。でも,半導体のデバイスプロセスって,理学部の中でも,物理系で物性をやっている人達の専門て言えるだけで,理学部の人の全員の専門とバッチグーなわけありません。

 しかも上記のとおり,ソニーのヒエラルキーから言うと,コンシューマ向けのアナログ回路をやっている人達が上(当時だと,トリニトロンのテレビ,パスポートサイズのビデオ,あとはCDやウォークマン関係)で,半導体のデバイスプロセスなんか,回路も知らない上に,部品なんかやっているということで,下の下の地位にあったわけですね。

2 ところが,私が退社するころには,VAIOの売上がテレビの売上を抜いたということもあり,今度はデジタル回路を分かる人が優遇されるような感じになってきました。

 わずか十年くらいでこうも変わるわけです。

 さらに,今はどうでしょうか?
 恐らく,ソフトウエアを分かる人が優遇されているのではないでしょうか。つまりはハード(デジタル回路)からソフトってわけです。コーディングの知識こそ,私がソニーに入社した頃のアナログ回路の知識のようなものになっているのではないでしょうか?

 電機会社でのそういう移り変わりを見ても,これから何の技術が飛び出すかってよくわからないわけですね。

3 そんな私のエンジニア時代の同僚が沢山勤めている会社にJDIがあります。ジャパンディスプレイのことですね。

 ジャパンディスプレイのことはこのブログでもよく取り上げました。

 で,ここ2,3日そのジャパンディスプレイのことを新聞などでよく見かけます。
 まずは,関係会社のJOLEDが,印刷方式での量産を漸く開始するってです。これはそんな悪い話ではありません。まあでも今更の感は否めませんけどね。

 つぎに,人事です。有賀社長退任~で上記のJOLEDの東入來さんが新しく就任する予定だったと思うのですが,何と社長続投です。ようわかりません。

 さらに,今日の日経,17面の決算番付2017です。儲けのデカイ企業が大きく載っていますが,小さく,最終赤字が大きい企業のワースト10も載っています。1位は当然東芝です(個人的には潰れた方がいいし,潰れるべきだと思っております。)。
 そして,我らがジャパンディスプレイは・・・10位にランキングされております。あーあ。

4 上に有機ELがウンタラカンタラって書きましたが,仮に今一番ホットな技術って何かというと,こういうやつですよね。
 グーグルホーム,アマゾンエコーでわかりますかね。所謂スマートスピーカーです。デバイス自体は,スマホに比べてもちゃちなものですが,その広がりは凄いですね。

 グーグルホームは漸く日本語対応するそうなので,日本ではアマゾンエコーを凌駕するかもしれません(アマゾンエコーの日本語対応は未定らしいです。)。

 ところが,ご存知のとおり,日本の企業でこういうのに対応するところは全くありません。真似こそイノベーションなのですが,もうそんな力はないということですかね。

 私の古巣でもあるソニーから発売されたエクスペリアタッチ,これはかなりいい感じがします。しかし,音声認識システムがイマイチのようで,さらに,値段が15万円と高すぎます。アマゾンエコーの廉価版は,50ドルしないはずですからね。

 最近様々,AIに関する技術的な勉強や特許からの勉強で,AIについてかなりわかってきました。
 その肝は,ハードウエアとデータですね。アルゴリズムは大したことはありません。非常に高速で並列処理できる能力の高いコンピュータ(つまりは能力の高い半導体)が実現できたからこそ,もう気の遠くなるようなビッグデータを短時間で処理できるようになったわけです。

 東工大のTSUBAME3.0もハードウエアとしてはそのレベルに達しているらしいですから,ここはいいでしょう。しかし,問題は,ビッグデータの方です。

 今日の日経の1面見ましたか?「IoTデータ売買市場」らしいです。で,実現が2020とのことです。アホか!ですわ。今からまだ3年もかかる!

 アマゾンエコーが何故日本でまだ投入されないのかって言ったら,日本語の音声認識システムのハードルが高いからですね。グーグルの方は,アンドロイドの経由で結構な日本語のデータが集まっているのでしょう。
 しかし,両方とも海外の企業ですから,日本語の音声認識システムなんか日本でやった方がいいものが出来るに決まっています。NTTやNTTドコモやKDDIやソフトバンクが本気でデータを通話から収集すれば,1年もかからないでしょう。

 でもやらない!そんな盗聴みたいなことはできない!ってわけです。はーん,ま,こういうところが今の日本のダメなところだなあって実にそういう気がしますね。

 改正個人情報保護法の施行はいよいよあと1週間にせまってきました(5/30-)。
 匿名加工情報にすれば,データの流通も促進されるなんて,楽天的なことを考えたのは誰でしょうかね。どの程度やれば匿名加工情報になるのかわかりません。なので,何事もキッチリやる日本人はやりすぎるくらいやってしまいます。
 そうすると,大して役に立たないしょうもない情報になってしまいます。その上,多くのコストもかかります。
 
 普通の頭の持ち主なら,こんな無駄なことはやりません。大企業は保守的です(法務部なんて失敗したときの言い訳のために存在しているだけです。だから私への仕事の依頼はありません。私ごときでは言い訳には使えないからです。)。なので,そもそも匿名加工情報なんて使わないってわけです。

 いつまでこんなやった感を出すためだけのアリバイ作りに時間を費やすのでしょうかね。

5 AIのことを様々勉強していて,これはもしかすると・・と思ったことが一つだけあります。
 
 それは研究者の誰しも,どうして,こんな急に性能がよくなったのか,詳しい理由はわからない,って言ってたことです。

 AIのやり方って単純です。ベクトルの行列演算だけで,それが沢山あるだけです。でもある程度量が出ると,突然よくなったようです。
 人間の脳のニューロンも一個一個は実に単純なことをやっているだけと聞いたことがあります。

 シンギュラリティって意外と早く来るのではないかなあと思います。そのときに,日本の最先端と呼ばれる企業が,いまだにディスプレイデバイスの人手による効率的な生産方法なんて考えてるようだったら,早めに北朝鮮のミサイルを受けた方がいいと思いますよ。ねーたくちゃん。

6 追伸
 本日も暑い東京です。

 さて,今日の散歩・・・のことではなく,東京地裁の地下1Fの日豊庵のあとがまの話です。

 先週久々に裁判所に行ったのですが(いやあ,本当訴訟までいかないですね。このごろ。),日豊庵の跡地は,何と!すき家!になっていました(マジで)。

 まあ別にすき家は悪くないのですが,そんなのどこでもあるし,どこでも食べられると思うのですね。勿論,五反田にもあります。

 なので,よりによって,何故すき家?訳がわかりません。隣のメインの食堂も悪くはないのですが,うーん,社食というか何ちゅうか・・・これからは背に腹は変えられない,飯の時間が近いときは,弁護士会になりますかなあ。致し方なし。
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1 この表題で何のことか分かった人は,相当のマニアですね。
 ま,今日は,何か久々理系っぽい話です。

 TSUBAMEというのは,東工大のスーパーコンピューターの名前です。東工大関係者しか知らないと思いますが,東工大の校章には燕が入っているのですね(工という字をアレンジしてあるのです。)。それでこのネーミングということですわ。

 さて,その東工大のスーパーコンピューターが3.0にバージョンアップされるというので,記念のシンポジウムをやるということで,聞きに言ってきたわけです。

 と言っても私はインチキ理系ですので,あまりに専門的なことはわかりません。ですが,午前中にはNVIDIAのエンジニアが来て,チュートリアルのセッションをやるというので,それだけ聞きに行ったわけです。

2 まあ内容は私にはかなり高度でしたが,言いたいことはわかりました(AI関係は最近多少本を読んでいるのです。)。

 なので,スーパーコンピューターで何故NVIDIAとなるのですが,そういうことか~ってことなのですね。
 どういうことかというと,GPUをスーパーコンピューターに最初に搭載したのは,東工大のTSUBAMEということでした。勿論,今回の3.0もGPU搭載です(それがNVIDIA製ってことなんですね。)。

 じゃあ,何故スーパーコンピューターにGPUを搭載するのかということです。普通のパソコンだとCPUだし,GPUってゲームするときにすげえだけじゃねえのって話にもなります。
 それがあんたGPUって単純にコアの数が多いのですね。例えば,x86系のCPUで有名な某I社のCPUのコアってせいぜい4つです。これに対して,GPUのコアの数は,これと桁が3つ違いますね。

 なので,CGとかのグラフィック処理に優れているわけです(並列処理が大変な所で効果的)。で,今流行りのディープラーニングも,この並列処理を幾つもやらなきゃいけないってことで(多層のニューラルネットで,正誤の差をロス関数で処理し,それから算出した重みをフィードバックさせるには並列処理の嵐),GPUの方がいいんじゃねってことらしいですわ。

 いやあ勉強になりましたなあ。
 あんた弁護士なのに,何やってんの?感じですが,ま,変わり者ですからね。

3 ということで,今日は毎度おなじみ流浪の弁護士の散歩の特別編です。
 本日は上記のとおり,私の母校である,ここ東工大に来ております。

 昔はこの角度で本館は見えなかったのですが,今は見れます。

 というのは,昔影になってた旧図書館の取り壊しが終わったからですね。でもまた跡地に何か建つようです。

 そう言えば,東工大博物館で,大隅先生のノーベル賞の実物が展示されているということでしたが,今日は見れませんでした。残念。
 また花見のときにでも期待しよっと。

 その桜はまだこんな感じです。

 本館前のスロープの桜です。ピンぼけで申し訳ない所です。かなり膨らんではいますが,まだピンクは見えません。

 で,せっかくなので,昼飯を二食で食べて帰りました。
 二食と言えば,そう,チキンガーリックです。
 ですが,チキンガーリックはありませんでした。

 仕方なくハサミかつを食べて帰りました。これで400円以下ですからね。価格は30年前と同等と言えます(逆に言えば,日本は進歩していないってことですね。)。

 若い人からすると,チキンガーリックって昭和か?って所でしょうね。いつ無くなったんだろう。鉄板出ししないといけないので,面倒臭くなったのでしょうかねえ。

 ま,とは言え,母校っちゅうのはいいもんだなあという話で終わります。
1 私とジャパンディスプレイの縁は色々あり,このブログでもかなり初期のときから,色々書きました。
 一番最近のはこれですかね。

 ほんで,今日の日経の一面に首記の記事が出ていました。こちらも何か技術の話で一面なんて久々って感じがしましたね。ま,夕刊も出ている時間に,朝刊の話で恐縮ですが,今日の夕刊にも裏付けの記事は出ていましたので,ご容赦を。

 で,うまく行ってほしいのは山々ですが,何かねえ,この手の商売ってもはや時機に後れたって感じがプンプンします。

2 日本での液晶の栄華が続かなかった理由,半導体の栄華が続かなかった理由とともに,色々の解析・解説はあります。

 シャープと松下の大規模投資が悉く失敗したのはそのとおりですが,要するに韓国と中国を甘く見ていたってことですね。で,さらに考えるとどうして韓国と中国できちんと作れるようになったかです。

 半導体と液晶って,ともに似たようなデバイスではあるのですが,根本的違いがあります。それは大きさです。
 私がやっていたプロジェクター用のLCDは小さいものであったのですが,その頃,ソニーでもテレビ用の液晶をやるという話もありました(それが今のジャパンディスプレイにつながっているのですが。)。
 で,私が思ったのは,こんな小さいプロジェクター用のLCDで,半導体用のクリーンルームを使っているにも関わらず,歩留まりを上げるのはすごく苦労している,だのに,テレビ用のLCDなんて,歩留まりアップをどうするんだろうなってことでした。

 私はエンジニア時代,デバイスの解析をよくやってました。
 アルミやITOのスパッタから出る細かいゴミ,CVD時のゴミ,フォトリソグラフィでのゴミ(これがあるともうオジャン)・・・そういうのがあれば,もう売り物になりません。
 プロジェクター用LCDのウェーハに1つのゴミがあっても,おじゃんになるのはその1コで,残りの数十個は生きます。ところが,テレビ用サイズのLCDに1つのゴミがあったら,もうその1コが100%ダメになるわけです。

 それを考えると気が遠くなりましたが,その後日本の企業は,液晶テレビをモノにし,短い栄華の時期を迎えたわけです。

 何が言いたいか,それはLCD等の製造の肝は,生産工場にあるってことです。開発でいくら良いものが出来たからって屁のつっぱりにもなりません。現在,有期ELを量産できているのは,スマホ用でサムソン,テレビ用でLGだけです(ともに韓国)。

 でね,その量産を考えると,産業革新機構から引っ張ってきた750億円だと,全く賄い切れないってことです。桁が1つ違います。

 恐らく,今は液晶にかけている中国企業は今後有機ELに注力するでしょう。ほんでその資金は,当然中国ですので(言っている意味わかりますよね。),青天井で日本円で兆円規模でしょう。

 これねえ,土台無理な話です。いや,じゃあ日本も同じくらい1兆円規模の投資を・・・ではないのです。まあ,悲しいことですが,もはや日本で液晶でも有機ELでもないってことです。1兆円の投資するならもっと適材適所の投資先はあります。

 ならば,この750億円は何か?それはアリバイであり,手切れ金なのでしょうね。でも,私はそれすらも不要だと思っております。それは早晩,ジャパンディスプレイも中国資本の傘下に入るでしょうからね。

 いやいや,虎の子の技術が中国資本に渡るなんて・・・もし経産省界隈でそんなこと思っている人が居たら,よっぽどボケているのでしょうね。あのね,そんな中国に渡るのが惜しい技術なんてもうないですよ。iphone7の実機は見ていないのですが,使った人の話によると,シャオミとかオッポとかの画面と,綺麗さはもう変わらないらしいですね(アップルはジャパンディスプレイのお得意さん)。
  世の中は進んでいるのです。むしろ中国資本で雇用が守られるんだったら,それこそ感謝しないといけないと思いますけどね。

 ですので,次回ジャパンディスプレイが日経の一面に載るときは,身売り話のときであると予想しておきましょう。ねーたくちゃん。

3 毎度おなじみ流浪の弁護士,散歩のコーナーでございます。
 本日はここ,目黒川と目黒通りの交わる,目黒新橋に来ております。
 
 遠くにアマゾンジャパンのビルが見えます。これからはこの手のビジネスじゃないとダメだと思いますけどねえ。
 ちなみに,ポケモンGOはクリスマスバージョンになりました。
 
 ピカチュウが大フューチャーです。
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理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。
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