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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 GWの谷間ということで,昨日今日と,朝の電車もやはり空いてましたね。

 私としては,特段,9連休にして海外でも~なーんて金はありませんので,カレンダー通りでございます。
 なので,重くない小ネタで行きましょう。閲覧数から見ると,このブログをよく見ている勤め人の方々もお休みが多いようですからね。

2 まずは,今朝の日経にひっそりと載ってた大企業同士の争いです。

「生理用品の販売差し止めを要求 花王が大王製紙に」

 で,この記事読んでも仮処分を申し立てたことは分かりますが,何の権利だとか何の法律だとかさっぱりわかりません。手を抜きすぎというか,端折りすぎですわ。
 
 しょうがないので,債権者(何故こう言うかは法曹ならわかりますね。)の花王のサイトを見ると漸く少しわかりました。
 不正競争防止法!ですわ。ただ,2条1項1号(混同惹起行為)なのか,2号(著名表示の冒用)なのか,3号(形態模倣)なのか,それはわかりません。

 で,実際ですが,まずは花王の製品です。

 こんな感じのようですね。
 
 他方,大王製紙の方です。


 こんな感じです。

 似ていると言えば似ていますが,これで間違えるほど混同するか~って言うと,全然違うと思いますがね。
 まあ私は生まれてこのかた生理なんてもんになったことがないので,わかりませんけどねえ,ムフフフ。

 なので,花王も思い切ったなあって所です。29部狙いかな。

3 次は特許調査関係です。

 「Patentfield、Webで誰でも高度な特許検索・分析ができる「Patentfield」の提供開始」

 これはベンチャータイムズの記事ですね。

 ということで,基本的にグーグルパテントとよく似た感じのものだと思います。
 ちょっと試すと,無料のバージョンでもそこそこは使えるようです。とは言え,単に調査するだけなら別にグーグルパテントでもいい話。それ以上に何か違いはというと,パテントマップが簡単にできることのようです。

 しかしながら,さすがに無料のバージョンだと自由自在にパテントマップを作ることは難しいようですね。

 なので,パテントマップ等を自在に作りたいというニーズがどの程度あるかが今後の鍵のような気がします。
 調査って本当ノウハウが重要で,データベースやUIが多少イマイチでも,きちんと検索式を作ることが出来れば,きちんとした結果が得られます。逆に,凄い良いデータベースやUIのやつでも,サーチャーがアホでクソみたいな検索式しか作れない場合,しょうもない結果しか得られません。まあ当たり前ですが。

 ということで自分の癖に合うデータベースを探すと良いと思いますので,その候補の一つが出てきた,ということならばよろしいのではないかなあと思います。

 個人的には,Jplat-Patがあれば十分なようにも思えますけどね。

4 あと,2月3月必死に中出ししていた愛人関係ですが,漸く着床したようで,現在ゲラチェックをしております。

 まあこう書くと何のことだかわかる人にはわかる,ということですね。

 あ,それで思い出しましたが,先般,修習時代の同期で飲んだときのことです。

 前出したも評判良いし,セミナーとかやっても評判良い,だのに何故全く営業面の影響が無いのか~ちゅう話になったのです。
 それはあんなブログ書いているからですよ,面白くていいんだけど,アレ見て客はやめたと思うんじゃないですか~っていう結論でした。

 そうそのとおり,Exactly!,です。
 でもこれやめて大人しくするなんて,私らしくもないですからね。基本変わらずに行きたいと思いますが,何せ,気まぐれなもので,そこそこ適当にやりたいと思います。

 で,話を戻しますが,なので,夏前には何とか店頭に出るのではないかと思います。前の本は,8月の初めだったので,もう少し早く出るといいかなと思っております。

 まあしかし,この愛人関係は本当大変ですわ。身を削るっていう喩えがピッタリで,まさに赤玉終了~♫って所です。なので,今年の後半はうまく営業に結びつけられると良いのですが,結局また印税だけ~♡って所に落ち着きそうですニャー。


 
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1 本日の日経の朝刊の5面に「知財法制一括見直し 経産省など提言 IoT利用促進」という記事が載っています。まあ日経だけじゃなく,この2,3日,知財,IoT,データというようなキーワードで,ちょこちょこした記事が載っているのを見かけていたのではないでしょうか。

 その元ネタが首記の報告書です。漸く,昨日(4/19)に公表されたということですね。
 経産省のサイトは,こちらです。また,報告書自体は,こちらです。

 まあ何でもそうですが,伝聞に過ぎないマスコミの記事よりも,一次資料を自分で読んだ方がいいと思います(面倒ですけどね。)。当然,私は既に全文読んでおります。

2 一応,経産省のサイトからのまとめを書き出しておきましょう。以下のとおりです。ここだけを読んでも大体わかりますけどね。
 
1.背景  センサ等から集積されるビッグデータや、人工知能(AI)による創作物などの新たな情報財について、利活用の促進と保護とのバランスがとれた知財制度の構築が求められています。また、「知財」と「標準」に、新たな競争力の源泉として加わった「データ」を合わせた、三次元の複合戦略の立案も求められています。これに対応した制度・運用の在り方を検討するため、平成28年10月に学識経験者、産業界等の有識者からなる「第四次産業革命を視野に入れた知財システムの在り方に関する検討会」(座長渡部俊也東京大学政策ビジョンセンター教授)を立ち上げ、検討を進めてまいりました。

2.報告書の概要  上記の背景を踏まえ、現状と課題を整理し、今後の対応等をまとめた報告書を別紙のとおり、取りまとめました。本報告書で示された今後実施することが適当な取組のポイントは以下のとおりです。
(1)データの利活用について     
・不正な手段によりデータを取得する行為等に対し損害賠償や差止請求を行えるようにすることなど、不正競争防止法の改正も視野に入れて引き続き検討を行い、方向性を取りまとめること    
・データの種類に応じ、企業間におけるデータの利活用や契約の実態に即し、保護の在り方や契約等のルールについて検討し、契約で利用権限を適正かつ公平に取決め、明確化するための契約ガイドライン等を策定すること      
  (2)産業財産権システムについて     
・特許の対象となるデータ構造について、権利取得の予見性を高めること    
・IoTを活用したビジネスモデルを支える知財システムの整備の観点から、ソフトウェア関連発明の審査基準の点検、ビジネス関連特許の活用方法の整理、新設した特許分類の活用及び分野横断的な審査体制の整備を行うこと    
・国境をまたいだ侵害行為に対する権利保護については、裁判例の蓄積等を注視しつつ、引き続き検討をすること    
・将来的なAIによる発明等の産業財産権上の取扱いや、3Dプリンティング用データの産業財産権上の取扱いについては、現時点では、現行法による保護を行い、今後の動向を注視すること    
・標準必須特許をめぐる紛争を対象とし、特許法の改正も視野に入れ、行政が適正なライセンス料を決定するADR制度(標準必須特許裁定)の導入を検討すること    
・ライセンス契約や特許権侵害紛争を対象とし、中小企業等が使いやすいADR制度(あっせん)について検討すること 
(3)国際標準化について     
・「新市場創造型標準化制度」の活用や国立研究開発法人の更なる活用による業種横断プロジェクト組成の検討等により、官民の標準化体制を強化すること    
・「標準化人材を育成する3つのアクションプラン」等に基づき、経営層の標準化に対する理解の増進や標準化専門家及び標準化を支える弁理士等の専門人材の育成等の標準化人材育成の取組を強化すること    
・標準関連業務に関与する知財に関する専門家としての弁理士の役割を明確化すること 

 上記の他、個別産業分野及び中小・ベンチャー企業等の視点からの現状と課題、今後実施することが適当な取組が示されています。

3.今後の方向性  今後は検討会で得られた成果を踏まえ、産業構造審議会等で、有識者や産業界等と更に意見交換を進め、政策の具体化に向けて検討を進めてまいります。

 ここには,ああ,裁定の新制度の話って,ここからのリークだったのね,など色々感想もあります。
 ポイントはデータの利活用と,産業財産権システムの所でしょうか。この辺は,純粋に技術的な話なので,特許庁から出ているIoT関係の資料を見た方がわかりやすいです。せっかくの報告書ですので,よく理解しておいた方が良さそうですね。

 とは言え,この報告書にもあったのですが,「これらデータの利活用に関しては、知的財産戦略本部の検証・評価・企 画委員会においては、IoT 等で大量に蓄積されるデジタルデータ等新たな情報財の知財制度上の在り方について、著作権・産業財産権・その他の知的財産全てを視野に入れた総合的な検討が行われ、平成 29 年3月にデータ利活用促進に向けた大きな方向性が示されたところである。また、文化庁の文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会においては、技術革新など社会の変化に対応できる適切な柔軟性を備えた権利制限規定の在り方等について検討され、平成29 年2月に中間とりまとめが行われたところである 。」とあるように,知的財産戦略本部での動きが一つあり,また,文化庁の文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会の動きもあるわけです。

 さらに,この前,産業構造審議会の特許制度小委員会での知財紛争処理システムの話もあるわけです。まあこれはもう終わった話ではあるのですけどね。

 つまり,似たような会議というか委員会というか,そういうのが,一時は4つも同時並行で動いていたということです。知財戦略本部,経産省,文化庁,そして産業構造審議会~。

 色々いい考えが浮かびましたかなあ,何せ4つも似たような会議をやっているわけですからね。

 しかし,誰か言う人は居なかったのですかねえ。まとめた方がよくね,って。船頭多くして船山に登る~って言うし,何よりリソースの無駄ですわな。
 大体,どれもこれも似たようなメンバー,ベテランの学者,ベテラン弁護士,ベテラン弁理士,大企業の法務か知財の部長・・・現場から離れて頭も回りそうにない過去の遺産で食っているだけの人たちですなあ。

 そんなん集めて報告書を何本も作って,何がやりたいのですかねえ。いや,本音をいいましょうか~,何もやりたくないのでしょう。でもやった感を出さないといけない,アリバイ作りをしないといけない,だからこれだけのものを作ってしまう~ほぼ無駄なのにねえ。

 そそ,いつも言っているように,所詮,(皆さんご一緒に),この世の中の99%はプロレス~(ロス・インゴベルナブレス・デハポン調で)ですから~ね。
1 首記は,昨日行われた弁理士会の中央知的財産研究所の会員(つまりは弁理士)向け発表会です。

 実は2部構成だったのですが,私の興味のあるのは,首記のとおり,後半の「地理的表示と商標」という大阪大学の茶園先生の話だったので,そこだけです。

 ま,地理的表示(GI)というのは,いいですかね。施行されたのは昨年になりますか~。そのときには,ちょっと記事も書いたりしました。

 で,私の興味はやはりこれまでの商標制度との違いです。上記の記事にもそこそこ書きましたが,結局実際のところどうなんだ?という所がいまだよくわかりません。
 どういうことかというと,例えば,地域の産物を扱っているお客さんから,GIと商標,どっちがいいんだ?こっちはそんなに金がないからどっちか一つにしたい,と言われたときにどう答えるかって話です。

 極めて実践的でしょ。今回もその答えを探す旅の一環です。

2 じゃあ今回の茶園先生の話でその答えが出たかというと,それは否定せざるを得ません。茶園先生の話は極めて法的な話でしたので,致し方ない所です。

 とは言え,GIが先で商標が後,対してその逆の場合,法的処理はどうなるのか?という所にかなり明確な話をして頂きましたので,それは実に参考になりました。これは行く価値はあったと思います。

 さて,そうなると,GIと商標のメリット,デメリットは自分で考えないといけませんね。
 GI登録できる主体は,GI法上以下のとおりです。
この法律において「生産者団体」とは、生産業者を直接又は間接の構成員(以下単に「構成員」という。)とする団体(法人でない団体にあっては代表者又は管理人の定めのあるものに限り、法令又は定款その他の基本約款において、正当な理由がないのに、構成員たる資格を有する者の加入を拒み、又はその加入につき現在の構成員が加入の際に付されたよりも困難な条件を付してはならない旨の定めのあるものに限る。)であって、農林水産省令で定めるものをいう。」(GI法2条5項)

 他方,地域団体商標の出願できる団体は,以下のとおりです。
事業協同組合その他の特別の法律により設立された組合(法人格を有しないものを除き、当該特別の法律において、正当な理由がないのに、構成員たる資格を有する者の加入を拒み、又はその加入につき現在の構成員が加入の際に付されたよりも困難な条件を付してはならない旨の定めのあるものに限る。)、商工会、商工会議所若しくは特定非営利活動促進法 (平成十年法律第七号)第二条第二項 に規定する特定非営利活動法人又はこれらに相当する外国の法人(以下「組合等」という。)」(商標法7条の2第1項)

 大きく違うのはGIの場合法人格が無くてもいいのですが,地域団体商標の場合,法人格が無いとダメ!って所です。

 次に,GIの場合,「生産行程管理業務」という品質維持をずーっとやらないといけないという面倒臭さがあります(これをやめると登録の効力がなくなります。GI法20条1項2号)。
 しかしながら,エンフォースメントは行政がやってくれます。訴訟など起こす必要はありません(商標制度の場合,最終的には訴訟で決着つけないといけません。)。

 あと,費用です。商標の場合,1区分ですと,10年分の登録料を支払うまでの費用は,特許庁の費用も含めて15,6万円という所でしょう(弊事務所の場合)。

 他方,GIの場合,農水省へのお金は全く0円なのですが,代理人等費用はこんなもんじゃ効きません。私がやる場合,50万円~100万円必要だと思います。
 というのは,上記の生産行程管理業務を決めて,それやその他を農水省へ提出できる程にまとめ・・・となるとコンサルタント的にやらざるを得ないからです。

 恐らく,上記の相場はどこの事務所も同じくらいじゃないかと思います。

 茶園先生の話によると,GI登録はこれまで21件だそうです。他方,地域団体商標の方は,605件とのことです。始まった時期が違いますが,やはりGIはハードルが高いのではないかと思います。

 ですので,今回の問いに対する答えとしては,取り敢えず,商標の方でいいんじゃな~いって所でしょうか。あくまでも取り敢えずですけどね(答えを探す旅は続くのです。)。

 GIの方は,商売以外の話も絡めるなど,地域全体のコンセンサスが得られた場合にやった方がいいかなあと思います。

3 追伸
 昨日の会場は,霞が関ビル35Fの東海大学なんちゃらでした。ここからの景色はご覧のとおりです。
 
 国会がよく見えますね。

 さて,この会場で思い出すのは,ちょうど今の時期だったと思いますが,例の17年前の話です。
 特許庁の中にある体育館で合格証書をもらっての,弁理士会主催の合格祝賀会&登録手続説明会が,同じ所で開催されたと思います。

 弁理士会で何やら格式張ったことをやるときは大体この会場と決まっているのでしょう。
 


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理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。
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