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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 今回の記事は,先週の東京の三弁護士会で行われた研修をもとにしたものです。

 ま,アンブッシュマーケティングっていうのは,いいですよね。便乗商法です,特にオリンピックとかサッカーのW杯とかに便乗するもののことです。

 私も東京五輪が決定してすぐに,弁護士ドットコムからの依頼によって,このアンブッシュマーケティングのことを書きました。

 さらに,今年,リオオリンピックにフリーランスと言ってよい某選手が某国の代表として出場するに及んで,多少このアンブッシュマーケティングについてのアドバイスをしたりしました。

 ですので,このアンブッシュマーケティングというものに,非常に関心があり,それを弁護士会の研修でやるというので,勇んで参加したのです。ま,私が弁護士会の研修に参加すること自体,非常に珍しいですからね。

2 で,その研修の内容は非常に分かりやすいものでした。なぜなら,強欲なものが,その強欲さを隠しもしなかったからです。

 ですので,大企業のやることにいちいちケチをつけたい私としても,仮にアンブッシュマーケティング規制法が出来ようとするなら,絶対反対せにゃあいかんなあという結論ですね。

 どういうことかというと,アンブッシュマーケティングを何故規制しないといけないのか,その必要性の有無が問題になるのですが,奇しくも講師(大企業の米資格のインハウス)が述べたように,IOC(FIFAでもいいのですよん)のビジネスモデルの維持,これに尽きるということです。

 現在,IOCの収入源は大きく4つあります。オリンピックそのもののチケット代,テレビの放映料,ライセンス商品からのロイヤリティ,そしてスポンサーからのスポンサー料です。

 そして,アンブッシュマーケティングは,最後のスポンサー料に関係するわけです。

 例えば,多額のスポンサー料を出しているのに,同業他社もオリンピックがどうのこうのってやられたら,スポンサー料の意味がなくなります。減額しろ,じゃなきゃもう降りるってなるわけです。

 そうすると,IOCとしては収入が減りますので,困ります。何とかして,スポンサー以外の奴にはオリンピックの何もかも使わせないようにしたいところです。
 ですので,開催都市と開催契約を結ぶ際に,アンブッシュマーケティングを規制する義務を開催都市に課すような条項を入れているらしいです。勿論,東京も。

 かくして契約違反にならないために,日本もアンブッシュマーケティング規制法を設定するのでありました~めでたしめでたし~♡

 って,これは全部IOCないし所謂オフィシャルスポンサーの論理です。競技会場からちょっと離れた所で,零細のテキ屋が五輪饅頭売ることすらも許容しない,まさに強欲としか言いようのない論理です。

 それに開催都市が,IOCとどういう契約結ぼうが,何故それを関係ない普通の国民の義務にまで昇華できるのかようわかりません(だからこそ立法させるわけですが。)。

 ですので,現時点では,弁護士ドットコムに書いたとおり,商標法や不正競争防止法で取り締まれる範囲は限られております。そして,それ以上に規制する必要は全くありません。
 いや,別に貴族ぶったIOCやクソ大企業の利益にしかならないからという理由だけで反対するわけではありません。

 今回,東京オリンピックの予算って当初7000億円くらいだったのが,この前の見積もりでは3兆円になる可能性があるというのです。しかもそれが分かったというか,明らかになったのはついこの間です。

 とすると,7000億円でも3兆円でもいいのですが,これ一体だれが払うのでしょうね~。所謂オフィシャルスポンサーもIOCさえも出せるわけがありません。
 これは,税金から出すのです。
 そうあなたや私の税金からです。まあこれはオリンピックに来てほしいなあと考えた惚れた弱みと言えなくもありませんけどね。

 とは言え,莫大なお金です。そんなお金を出すのにも関わらず,それに比べれば大したことのないオフィシャルスポンサーなどに気を使って,真のスポンサーである国民の自由を縛るなんて不届き千万!ってわけです。

 いいですか~,私は確かに大企業ってやつが大嫌いで,クソサラリーマンのクソ部長みたいなやつはくたばりゃいいんじゃ!と思っておりますが,今回はそれだけではないのです。

 経済的なものを重視するなら,とことんそれを重視してくれ!ってことです。強欲なら強欲でいい,とことん強欲を追求してくれ!ってことです。

 そうすれば,一番金を出すやつは誰か,そいつが王様なんだから,そいつが良いようにさせりゃあいいじゃんっていう簡単な論理ですわ。

 五輪饅頭くらい好き勝手売らせろよ,バーカ。

 なので,結論は,アンブッシュマーケティング規制法は非!,になると思います。

3 さて,そんな強欲さも分かりやすかった研修ですが,これ言わんとダメじゃんって所がありました。
 
 それは商標の商標的使用のところです。

 講師は,或る最高裁判決を引いておりましたが(この最高裁判決もトンチンカンに思えます。),今や商標法26条1項6号というきちんとした条文がありますので,こっちを紹介すべきだったのでしょうね。

 まあ,ここまで言うと過ぎた要求になるかもしれませんね。ムハハハハ。

4 追伸
 昨日今日と非常に寒かった東京です。
 さて,昨日巨人はあと一歩の所まで行ったのですが,今年はこれで終わりですね。まあ終盤DeNAの方が調子良かったですから,広島まで食って欲しいものです。

 しかし,今年の巨人,さっぱりでしたね。

 私は,野球は巨人,車はトヨタ,政党は自民党と,かなりきっぱりした土建系&田舎系嗜好を恥じることもないのですが,今年はもう巨人ファンやめようと,今更思いましたね。
 それはもう例の野球賭博の件です。数日前に,主要人物の刑事事件の判決が出ましたが,ナイスなタイミングでした。

 昔は巨人ファンはたくさん居ました。でも色んなタイミングで愛想を尽かして出て行ったわけですね,皆さん。

 で,この巨人の低迷とともに,日本のプロ野球も低迷しているように思います。確か,20年くらい前はMLBに迫る市場規模だったと思いますが,今やその差は明らかです。ある意味日本そのものの低迷を映しているような気がします。

 今まで成功していたから,うまくいってたからって変えられないってよくあります。日本全体がそうだし,巨人もそうだったのでしょう。ただし,ピンチのときはチャンスでもあります。

 折角落ちる所まで落ちたのですから,変化のチャンスですよね。東京オリンピックも巨人もピンチをチャンスに変えていって欲しいものです,本当に。
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理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。
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