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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 やはり,知財の面白い話題はありません。
 そこで,ちょっと古い話ですが,日経紙の先月の28日の土曜のNIKKEI PLUS1に結構興味深い話と統計が載っておりましたので,これで行きましょう。

 その記事は,2001年(H13年)と比べて,どれくらい士業の数が増えたかということです。

弁護士だと,18,838人→30,485人(2010年,162%増)
公認会計士,13,751人→22,934人(2011年,167%増)
司法書士で,17,075人→20,313人(2011年,119%増)
行政書士で,35,024人→41,584人(2011年,119%増)
税理士だと,65,973人→72,039人(2010年,109%増)
社労士だと,26,039人→35,801人(2010年,137%増)

 これを見て最初に私が思ったことは,多くの日経紙の読者と全く違うと思います。

 それは,弁理士が入ってねえじゃん!ということです。うふふ。

 ですので,特許庁のデータ等から引っ張ってくると,以下のとおりです。
 
弁理士だと,4,776人→8,724人(2010年,183%増)

2 こういうデータっておもしろいですね。以前もこのNIKKEI PLUS1だったかに,スポーツの市場規模が載っていて,アメリカのNFLが確か数千億円くらいでトップだったと思います。
 ヨーロッパで盛んなサッカーの市場規模が意外と小さく,ヨーロッパのメジャーところを全部あわせて漸くNFLと同程度にしかならなかった記憶があります。

 さて,こういうデータを出し,しかも弁護士のブログだと,法曹人口がどうのこうの~という感じになるのでしょうが,私しゃ政治家じゃないし,そういう立法論的な話は得意でも好きでもないので,他の人に任せます。
 単にデータを見て面白がる,これがこのブログには合っていますしね。

 まず,これを見ると,税理士の数って多いなあってところですね。しかも,人数が増えてアップアップだということも聞きませんし(絶対数は多いが,増加率は一番少ない。),適正な人数で,しかもロビー活動か何かで,色々なところをきちんと抑えているからなのでしょうね。

 他方,増えたのが,弁護士,公認会計士,弁理士,という学歴が高いところです。あ,弁理士の学歴をなめちゃいけませんぜ,旦那~♫その辺の弁理士の学歴は,超有名大学の大学院まで出ていることがデフォーですので(大手メーカーエンジニア出身が多いのです。),ロースクール出て帳尻合わせの弁護士ごときじゃとても追いつかないくらいの学歴です,オホホホ。

 そして,中でもこの弁理士数の増加率はものすごいですね(それでも全士業の中でも圧倒的に人数が少ないですけど。)。ちなみに最新の情報(2012.3.31)だと,9,145人です。それで計算すると,191%という,まさに2倍です。

 ですので,弁理士の状況は,本来危機的なもののはずです。
 ところが,それ程,少なくとも弁護士ほどのパニック的状況ではないと思います。勿論,従前に比べて,企業が特許出願数を減らしておりますので,ヤバイ状況ではあるのですけどね。それでも,弁護士と比べると何かが違うってことです(私は,この2つの士業の業界は知っておりますので,よくわかるのです。他の士業は知りません~。)。

 弁理士の場合,弁理士になって初めて,この弁理士の業界に入るという人は極端な少数派だと思います。
 多くの新人弁理士は,従前,特許事務所で,特許技術者という補助の仕事(まあこう書くと適正な感じがしますけど,要するに事務所内名義貸しです。弁理士は身内の非弁に甘いのですね。重要ですが,この話はまた別の機会に。)をしているか,企業の知財部で,知財部員の仕事をしているか,メインはこの2つですので,弁理士の資格をとったからって,新規参入者が増えるわけではないのです。

 私が弁理士に受かった頃は,特許庁1万人,事務所1万人,企業1万人,併せて3万人の仕事だと言われておりました。おそらく,この絶対数はそんなに変わっていないのではないかと思います。3万人のうちの弁理士が約5千人だったのが,約1万人になっただけ,というわけです。ですが,独立してやろうという場合は大変だろうということは,上記のとおりです。

 他方,弁護士の場合は,新人弁護士は基本新規参入者ということになります。企業の法務部員がそのまま弁護士になったという絶対数は少ないでしょうし(弁理士の場合,現在インハウスは1,812人もいます。弁理士の絶対数の20%です!),法律事務所のパラリーガルが弁護士になったという絶対数も少ないでしょうね(弁護士は,身内の非弁にもかなり厳しいですし。)。まあそもそも仕事をやりながら取れる資格じゃないですからね。
 ということで,弁護士の場合,新人弁護士はほぼすべて新規参入者ということなるわけです。

 したがって,人数が2倍になった弁理士業界ではパニックが起こらず,1.5倍をちょっと過ぎただけの弁護士業界では既にパニックが生じているということになります。

3 こういう弁護士の業界をいかにすべきかは,上記のとおり私の分を越えていますので,何もコメントしませんが,ヒントは弁理士の業界にある気がしますね~。
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理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。
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