忍者ブログ
知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 昨日の生暖かさのせいか,朝方結構冷えたなあという感じのした東京です。それでもこの後20℃まで行くという予想のようですね。

 さて,今日は月曜日。日経の法務面にツッコミを入れる日となりますが,豈図らんや,本日はツッコミどころ満載の特集で,実に嬉しい限りです。

2 首記の話は,一言で言うと,独禁法(競争法)で特許権の権利行使を縛る動きがあるけど,どうだろうか?というものです。

 まあ,大きな流れ自体のソレには,首肯できる所もありますけど,いかんせん,まとめ方が下手です。
 で,記名記事なので,見たら,やっぱり~です。知財は渋谷さんの記事がいいですね~。

 気に入らない点は,2つあります。

 まず,タイトルに「発明者」とありますけど,全く関係ありません。
 実は,この同じ記事,昨日の日経電子版では早期に公開されていました。そのときのタイトルは,「IoT時代の特許、発明者保護か独占排除か」でした。
 勿論,全く同じ内容ですよ~電子版が先で紙が後,よくあります。それは良いのですけど,この電子版のタイトルは更に誤解を生むものです。
 なので,今日の法務面にも,それが残ったのでしょうね。

 だって私,最初の電子版のやつのタイトルを見かけたときは,職務発明の相当利益か何かが凄い問題になっているのか~いやあ知らん間に世の中は進むもんじゃのう~と勘違いしましたよ,マジで。

 で,中身を見たら,発明者の話じゃなく,単なる特許権者の話でした~,バカモン!
 だから,さすがに紙の特集ではタイトルを微妙に変えたのでしょうね。あ~あ,格好悪い~♪

 さて,この話で,「発明者が・・・」とか言っているのは,アメリカの企業です(クオルコム)。
 でね,多分この記事書いた人は,2つのことが分かっていないと思うのですね。

 1つ目は,アメリカの場合,原則として発明者じゃないと特許出願できない,ってことです。
 日本は当然違います。私が元いたソニーも,日本では,出願人としてソニーとなりますが,アメリカでは,ただのAssigneeとしてsonyが来るのです(勿論,権利者ではあるのですけどね。)。
 なので,アメリカでは発明者のことが日本以上に強調されたりするわけです。
 こんなことは特許実務のイロハのイですけど,基本過ぎて知らない人(特に法務部系)も多いと思うのですね~。当然,今回の記者も知らなかったのでしょう。

 もう1つ。アメリカの場合,パテント・トロールが特許権者であることも多いので,それとの差異化ですね。おそらくこっちの理由がメインでしょう。
 つまり,発明者の居ないAssigneeじゃなく,ちゃんと発明者の居るAssigneeなんだよ,我々はそういう技術開発的企業なんだから,尊重してくれよ,そういう意味合いが込められてるわけです。
 これもパテント・トロールが跋扈してきたアメリカならではの話で,そういう裏事情前提じゃないと何のことやらわかりません。

 以上の理由から,アメリカの企業は,「発明者が・・・」と言い,発明者性を強調してるわけです。でも,基本は特許権者として振る舞っていることに間違いはありません。

 ということで,気に入らない点の2点めはもういいですかね。
 上記でウンヌンしたとおり,今回の話,基本的に日本の話じゃありません。まあ特許って本質的に渉外的な話なので,あんまり国を区切っても仕方がないとは思いますよ。
 でもしかし,年に200件程度しか特許権侵害訴訟のない日本でも,競争法で特許制限~そんな話があるんだ?そんな判決が相次いでるんだ?と思われかねませんよ,この見出しじゃ。
 いやあ誤導を生むなあと思います。

 なので,上記のとおり,大きな流れ自体は,首肯できる所もあるのですけど,知識不足か説明不足かで,何が言いてえんだ?!これ?という記事になってしまっているということでした。ムフフフ。

3 日経の法務面をdisったついでに,違うものをちょっとdisりますかね。

 先週金曜から公開の,GW恒例のコナン映画,『名探偵コナン ゼロの執行人』,昨日見てきました~。

 で,感想から言うと,昨年の『名探偵コナン から紅の恋歌』の方が良かったですね,私的には。

 まあコナンって,刑事事件しか出ないし,探偵ものなので,あまりディテールがどうのこうのって,普段は気にならないのです。去年のやつもそうでした。

 でも,今年のって,ま,あんまりネタバレしませんけど,携(帯)弁,司法修習生,そしてその罷免,東京地検,公安部・・・そういう重要キーワードが頻繁に登場し,そんなにベッタリ今の仕事とは関係ありませんけど,どうしても,様々なことが気になって集中できませんでした~。
 ああ,これ法務省の合同庁舎前での取っ組み合い~♪だなあとか・・・。

 しかも話が重畳的に錯綜していたりして,複雑過ぎやしませんか~という所もありました。脚本の人は,今回が初めてではないようですけど,うーん,ちょっと策士策に溺れる~感がありましたね。

 私と同様,法曹関係者の感想を是非聞きたい所です。リーガルハイくらいぶっ飛んでるとディテールなんか全く気にならないのですけどねえ~ま,一身専属的な話かもしれないので,この程度にしておきましょう。
PR
1546  1545  1544  1543  1542  1541  1540  1539  1538  1537  1536 
カレンダー
10 2018/11 12
S M T W T F S
2 3
4 5 7 8 9
11 12 13 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
プロフィール
HN:
iwanagalaw
HP:
性別:
男性
職業:
弁護士
趣味:
サーフィン&スノーボード
自己紹介:
理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーのエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。次は何かな。
カウンター
アクセス解析
忍者アナライズ
Admin / Write
忍者ブログ [PR]