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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 首記は,本日の日経の法務面の特集です。まあ,知財戦略とありますが,特許戦略でしょうね。

 このブログの巻頭のとおり,私も特許を多少やっておりますので,若干感想めいたものを書いてみます。

2 まず今回の記事は,アップルとサムソンの訴訟の件を俎上に載せ,日本のメーカーの知財(特許)戦略をどうするかということを専門家3人に聞いているものです。

 まず,メンバーです。
 学者からは小川紘一先生です。ここを法学部出身の,法学部の教授なんかにすると,現場も知らないやつを出すんじゃないと,私みたいな性悪からヤーヤー言われますので,妥当なところでしょうね。

 企業からはキャノンの知財部門トップの方です。これも妥当でしょう。キャノンの主要な事業領域って,カメラ,プリンタ(コピー機),露光機ですが,どれも韓国・台湾・支那に主導権を握られていないものなのですね。このことを考えると,何故選ばれたかわかります。

 弁護士からは大野先生です。ここで選ばれなきゃこの前のランキングは何だったんだってことになりますから。
 
 次に,内容で気づいたことですが,オープン&クローズのことについて,どの専門家も言及があります。
 しかも,こういう横文字概念って識者でずれることはままあると思うのですが,概念のずれもないようです。まあおそらく,これは記者の方から大凡聞くことの台本(ブック)が事前に渡っているのでしょうね。このブログでよく書いているように,世の中の99%はプロレスです。別に悪いことじゃありませんけどね。
 
 それはともかくも,このオープン&クローズって何のことか正確にわかるって人いますかね??私はよくわかりません。
 ただ,オープン戦略とクローズ戦略というのはありますので,平たく言うと,あるときはオープン戦略をとり,あるときはクローズ戦略をとるような戦略のことを言うのかなあとおぼろげにはわかりますね。

 とすると,オープン戦略とクローズ戦略の中身が重要になるのですが,これは前者がグーグルのアンドロイドOS,後者がアップルのiOSと言うとわかると思います。つーか,そう言えばいいんですよね。こういうようわからん熟していない言葉を多用するのは,インチキコンサルの常套手段ですよ。2時間3万円とって,観衆をけむにまく場合には,こういう用語を多発しますね。
 
 ですが,本当に意味あるオープン&クローズを特許に絡めて言えば,それは非常に簡単です。それは,解析(リバースエンジニアリング)してわかるものは特許に,わからないものはノウハウ(営業秘密)として,保護するというだけです。
 インチキコンサルは,こんな2秒くらいで済むことを,2時間に薄めて説明するわけですが,新年早々偏屈ブログを見たおかげで,皆さん随分得をしましたね。
 まあこれは基本中小企業も同じです。ただ,中小企業の場合,特許出願の費用がそれなりですので,出願数を絞らなければならないということはありますけどね。
 
 という出願数の話が出たところで,気づいたことの2点目に行きましょう。
 
 特許出願の数については,小川先生が懐疑的,他方,大野先生はイケイケドンドンです。
 ただ,大野先生のコメントは額面通りには受け取れませんね。というのは,大野先生の事務所には,弁理士が数多くいるのです。ですので,出願数が減ると事務所の経営に悪影響を及ぼすわけです。事務所経営者としては,ドンドン出願数を増やして欲しいというのが正直なところではないでしょうか。
 
3 まあ知っている人には何を今更,という話が主な特集ではあったのですが,日経読んでいる人の皆が皆特許の専門家というわけではありませんので,これはこれで良かったのかもしれませんね。
 日本の企業も,この特集のとおり,そうだそうだとしてもらえば,私もおこぼれが頂戴できるかもしれませんので。
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理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーのエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。次は何かな。
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