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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 やはり,判決のときに比べてだいぶ話題にならないようですが,シャークフィンアンテナ特許の事件が和解で終結したと当事者のIRでありました。

 まあ事件としては,報道などを見てもらった方がいいですかね。

 最近の流行りなんでしょうね。新車の所謂乗用車タイプの車には結構ついてたりします。当時,私も知り合いで新車を買ったばかりという人が居たので,車の屋根の後ろを見たら,このシャークフィンアンテナがついておりました。どちらの当事者のものかはちょっとよくわかりませんでしたが。
 で,その知り合いに聞いたら純正のものだということでしたので,報道のとおり,メーカー純正採用されているのでしょうね。

2 特許は2つでした。

 第1事件(東京地裁平成26(ワ)28449, 平成28年5月26日判決)は,特許第5237617号です。クレームは以下のとおりです。
A: 車両に取り付けられた際に,車両から約70mm以下の高さで突出するアンテナケースと,
B: 該アンテナケース内に収納されるアンテナ部
C: からなるアンテナ装置であって,
D: 前記アンテナ部は,アンテナ素子と,該アンテナ素子により受信された少なくともFM放送の信号を増幅するアンプを有するアンプ基板とからなり,
E: 前記アンテナ素子の給電点が前記アンプの入力にアンテナコイルを介して接続され,
F: 前記アンテナ素子は前記アンテナコイルと接続されることによりFM波帯で共振し,
G: 前記アンテナ素子を用いてAM波帯を受信する H: ことを特徴とするアンテナ装置。

 ほんでこれは請求認容。

 第2事件( 東京地裁平成27(ワ)22060, 平成28年11月24日判決)は,特許第5655126号です。クレームは以下のとおりです。
A:下面が開口されて内部に収納空間が形成されている絶縁性のアンテナケースと,
B:該アンテナケースが被嵌され,強度部材として用いる樹脂製の絶縁ベースと,該絶縁ベースより小型とされ,前記絶縁ベースに固定される導電ベースとからなるアンテナベースと,
C:後部が前記絶縁ベース上に位置すると共に前部が導電ベース上に位置するように前記アンテナベースの上に配置される傘型エレメントと,
D:を具備することを特徴とするアンテナ装置。


 こちらも請求認容でした。
 とは言え,こちらのクレームは,上の第一事件のクレームに比べると,後部だとか前部だとか傘型だとか,イマイチ曖昧な文言があり,ちょっと気に入らない所があります。

 なお,事件は,時間差があるにもかかわらず,両方とも,46部の長谷川さんの合議体に係属していた模様です。

3 で,今般,第1事件の控訴審の知財高裁で和解が成立したということです。

 原告にとっては良かった良かったという感じですが,うーん,これは・・・だからこそだったという感じもしないでもないって所でしょうかね。

 まあ今の東京地裁の知財部については,色々と要注目の部がありますからね~別に他意はないですよ~本当に~ムフフ。

 


 

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