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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 今日は,またまた日経の一面にしました。特許期間が再生医療については長くなるって話です。

 ま,特許をやっている人間からすると,もうタイトルだけで,飛ばし過ぎやないか~♫いつから医療行為が特許とれるようになったんか~♫てなもんですが,中身を見ると,こちらは正確ですね。

「移植手術のために培養した皮膚、角膜、筋肉、軟骨などが特許の対象となる見込み。「再生医療等製品」として一般の医薬品とは独立した特許品目とする。」だそうですから。

 ま,これは薬と同様,治験で特許期間が実質的に食われることがありますので,25年になるのもやむを得ないでしょう。

 条文です。特許法67条2項です。
特許権の存続期間は、その特許発明の実施について安全性の確保等を目的とする法律の規定による許可その他の処分であつて当該処分の目的、手続等からみて当 該処分を的確に行うには相当の期間を要するものとして政令で定めるものを受けることが必要であるために、その特許発明の実施をすることができない期間があつたときは、五年を限度として、延長登録の出願により延長することができる。

 わけですね。で,現在,この政令で定めるものって2種類しかありません。特許法施行令3条です。
第三条  特許法第六十七条第二項の政令で定める処分は、次のとおりとする。
一  農薬取締法 (昭和二十三年法律第八十二号)第二条第一項 の登録(同条第五項 の再登録を除く。)、同法第六条の二第一項 (同法第十五条の二第六項 において準用する場合を含む。)の変更の登録及び同法第十五条の二第一項 の登録(同条第六項 において準用する同法第二条第五項 の再登録を除く。)
二  薬事法 (昭和三十五年法律第百四十五号)第十四条第一項 に規定する医薬品に係る同項の承認、同条第九項 (同法第十九条の二第五項 において準用する場合を含む。)の承認及び同法第十九条の二第一項の承認並びに同法第二十三条の二第一項に規定する体外診断用医薬品に係る同項の認証及び同条第四項の認証

 ま,要するに,農薬と普通の薬の2種ってわけです。今回,この恐らく2号の方に(又は3号を新設かな?),「再生医療等製品」が加わるということになります。

 まあ,そんな大した話じゃありません。

 で,特許法上の原則は20年で,それが+5年になるのですが,一応気になったので,条約の方も確認しました。TRIPS協定33条です。
保護期間は,出願日から計算して20年の期間が経過する前に終了してはならない。(注)
(注)特許を独自に付与する制度を有していない加盟国については,保護期間を当該制度における出願日から起算することを定めることができるものと了解する。

 ま,TRIPS協定上は上限のないミニマムスタンダード(いやあ懐かしい響き~♫)なので,特許法や施行令はこれには反しないというわけですね。

2 基本話はこれで終わりなのですが,これじゃあちっとも面白くありません。なので,ここから,脱線です。

 多分知財をやっている弁護士でもこのTRIPS協定にすぐピーンと来て,それで条文まですぐに出るというのは少ないでしょうね。私の場合は,弁理士試験のおかげです。

 今や,弁理士試験には,論文必須科目として条約の科目が無くなってしまいましたが,私のころはありました。そして,私が受験生の頃は,発効間もないこともあり,TRIPSが出るよ~出るよと言われていたころでもありました。

 ところが,いい本がない!
 恐らく,その頃の受験生で記憶があるのが,どこぞの受験機関が発行していたものくらいで,私も一応買いましたが,poorでかつ分かりにくいという最悪の出来のものしか無かったのです。

 まあそれでも勉強しないよりはマシということでちょっとは勉強し,幸い受かった年の論文試験には出なかったので(とは言うものの,1回しか受けておりません。),ホッしたのですが,当然次の年もあり得たわけなので,暇な夏に勉強致しました。
 その際,受験仲間の方から,TRIPS協定の基本書の決定版が出たそうだから,それで勉強すると良いということを聞きました。それが,「逐条解説 TRIPS協定」尾島明著(日本機械輸出組合)です。

 幸いにして,当時居たソニーが当該組合の組合員だったので,すごく安く買って,論文の合格発表前に全部読んじゃったと思います(今見たら,99年の8/30に買ったようです。)。ですので,結構わかっているというわけですね。

 で,上記の日本機会輸出組合のHPを見たら,値段も昔と一緒(多分),改訂もなしで,いまだに売られていることがわかります。勿論,TRIPS協定は改正されてませんので,本を改訂する必要はないですが,ある意味凄いです。15年内容変わらずということは,これ以上の本はない!ということです。

 確かに,上記の受験機関の本に比べると月とすっぽんでした。やっぱきちんとした分かっている人が書くとこんなにもわかりやすいんだなあと思います。

 で,久々に上記の本を開いたついでに,これを書いた尾島明さんのことも調べたのですが,意外なことがわかりました。私の記憶では通産省の官僚だったのですが,確かにその時期もあったと思いますが,本来この人,裁判官です。つまりは法曹なわけです~。道理で~って感じですね。

 ただ,この方,留学してLLMの資格を有し,NYのバーエグザムにも合格しているようです(あくまでも裁判官ですからね。)。その経歴のためか,通産省に2年4月出向して,その後も最高裁調査官を経て,今また最高裁の上席調査官らしいです。スーパーエリート,10年後の最高裁判事ですな~こりゃ。
 結局裁判官の本来の仕事をやっていたのは,その経歴の半分にも満たなさそうですが,いやはやです。

 裁判官って基本宮仕えなので,新日本法規の裁判官の経歴検索なんか見ると,出世している人とそうでない人って明白に違いますよね。
 いやあ私なんか宮仕えで出世するようなタイプじゃないですから(ソニーで経験済み),色々面倒な世界なのかなあと思うだけです。
 私の同期もそろそろ10年に近くなりますから,給料は兎も角も,出世コースそうでないコースが明白に分かれる頃だと思いますニャ~(黙示では初任地で分かるという話もありますけどね。)。ムフフフ。

3 追伸
 やはり今日もオリンピックの話です。男子のハーフパイプが終わったので,すっかりソチもオシマイって感じになっておりますが,昨日から今朝にかけてやっていた女子のハーフパイプも結構良かったですよ。

 岡田選手,あれよあれよという間に,準決勝,決勝と行き,決勝二本目が会心の一撃で,かなり長い間3位をキープ。最後の2人に抜かれて結局5位になってしまいましたが,いい夢見たんじゃないでしょうかね。女子は男子と違って世界と結構差があるかなあと思ってたのですが,いやあいい所まで来てますね。

 今回,男子がメダルを取ったので,スノボの人気も少しは復活するでしょう。女子も更に選手層が厚くなるでしょうね。

 あと,昨日,生でやっていたカーリングを見ましたが,ロシアの選手に衝撃です。いやあ美人ばっか~♫特に私は最後の投擲者のアンナ・シドロワ選手が実に好みですなあ。よく見ると,直前にyoutubeで下着のショットが公開されてて知らずに見てたりしてたのですが,いやあ着衣姿も最高です。本当タマランちんって感じですわ。

 お,キモおっさん何興奮してどこ見てんのって感じですが,キモおっさんとしては,基本そういう所しか見ませんもんね。
 スキーのスロープスタイル女子も綺麗な人が多かったもんなあ。水着でカーリングとか水着でスロープスタイルとかエキジビションでやってくんないかなあ~♫
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理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。
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