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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 よく聞く故事成語です。

 まあ意味はいいですかな。
 一応書いておくと,「つまらない人間が暇でいると,ろくなことをしない」だとか(デジタル大辞泉),「小人物が暇を持て余すと,とかく悪事に走りやすいということ」(故事ことわざ辞典)です。

 いや,別に私のことではないですよ。何故か?小人じゃないですからね,フフフ。

 これ誰のこと言っているかというと,特許庁の暇人どもです。

2 さっきグーグルアラートから来た情報によると,「特許庁、GitHubで「知的財産デュー・デリジェンス」の標準手順書策定を検証」らしいです。ネタ元は,ZD Netですね。

 でね,これを大分弁で言うと,要らんことんじょうすっやつんじょうじゃのう,いね死ねけしね,となります。

 多分,まともな頭の持ち主なら,気持ち悪いなあと思っているはずです。

 問題点は2つあります。
 一つは,民業圧迫,これです。知財DD関係は所謂DD(デューデリジェンス)に付随してやるものです。DDがどんなものかは,この辺見るといいかなあ。

 なので,まあ大手から準大手,中堅くらいまでの法律事務所(人海戦術なので)と会計事務所が組んでやるものです。
 そうすると,当然,メインは,会計のDDで(日本のM&Aで失敗が多いっつうのもここに問題があるわけですね。要するに,安もの・キズモノを高く買ってしまうってことです。ま,日本の大企業は,ブランド好きなので,有名無能な弁護士でもあとで言い訳ができればいいのでしょうね。),知財のDDはオマケです。

 とは言え,あとで偶発債務で突然爆発!なんかされると,安もの・キズモノ買い以上に大ダメージではありますから重要なことは重要なのです。

 だから,そういう知財の部門もある大手だとか,そういう事務所と組んでやる,やはり大手の特許事務所等に結構なノウハウが溜まっていたりします。

 ところが,特許庁がそんなものをOSS的にやると,本来秘匿すべきはずのノウハウが開示されるってことになります。
 今まで実績を積んで来た所は,おいおいおい,冗談じゃねえぞ,クソ特許庁が~,と思っていると思いますよ。

3 もう一つの問題点です。私はこっちの方が深刻だと思いますね。

 それはおまえのやることじゃない!ってことです。

 何かわかりませんが,アレ?,これって特許庁のやることか~と思ってしまうようなことが最近相次ぎます。

 この前も,「標準必須特許のライセンス交渉に関するガイドライン策定に向けた提案募集について」ということで,ライセンス交渉という,純粋,本当に民ー民の話に,何故か首を突っ込もうとする企画のことが大きく報道されたりしました(特許庁の関係サイトは,こちら。)。

 ライセンス交渉って,私的自治,契約自由の原則の下にある話なので,そもそもどういう交渉をやってどういう契約になろうが,そんなの当事者の自由です。
 勿論,大企業と高齢者,みたいなリソース等に非対称性のある場合には,一定の関与が必要ですよ(消費者保護法だとか,特商法だとかね。)。

 でも,ライセンスを受ける受けないの話をしているそれなりの企業同士で,どうして官が首を挟む必要があるのか!ってことです。

 本件もそうです。知財DDもまさに民ー民の話で,私的自治,契約自由の原則の下にある話です。
 どういうドキュメントを徴して,どういう人にインタビューして,何に着目し,何をポイントに置くかなんて,売り手と買い手が自由に決めれば良いものです。
 それにDDなんだから,官が変な基準を作ったりすると,そのとおりにやっていないとDDを尽くしたことにならない(デューデリジェンス=やるべき努力,ですからね。)→債務不履行で,損害賠償責任~なんてなっちゃいそうで,それも非常に怖いです。

 そもそも特許庁って,国税庁と同じで,民→官での申告(出願)を行うための官署の筈ですわ。
 そうだとすると,国税庁が,企業間の契約のガイドラインを作ったり,DDの標準手順書を作ったりなんかしますかねえ~するわけがない!
 本業で忙しくて,本来そんな要らんことをする暇はない筈です。

4 こういうことをする特許庁の部署は・・・制度審議室(まあ上記のサイトにも表示されています。)ですな。

 しかし,制度審議室の室長は中野さんの筈で,こういう民ー民に首を突っ込むようなことって中野さんが一番嫌うような話なのにおかしいなあと思ったわけです(中野さんの件は,この辺かな。)。

 ところが,中野さん,実は制度審議室を離れて経産省の本庁の方へ戻ったようです(今年の夏,女性初の特許庁長官が誕生したのと同時期のようです。)。

 ははーん,見えましたよ。

 こういうことに口うるさいだろう中野さんは居なくなった,そして新たな室長は,何か大きな花火を上げたい,と。
 
 しかも,現在の特許法等の関係,TPPで棚上げになった法改正はあるものの(法律案は既に策定済み),大きな法改正の予定はない,また特許も商標も審査基準の改訂という大事業を終えたばかり~♫

 つまり,制度審議室はひ・ま!,暇なら何かやらんといかん,最近の公務員の流行り~やった感を出すってやつですね。

 なので,OSSみたくGitHubでやっちゃいましょう,それって新しくね,俺たちっていけてる~凄くね,みたいな感じで出てきたのでしょうねえ。いやあ,小役人のアホ面が目に浮かんで来ます。

 ま,しかし,こういうクソ企画にイチイチ対応しなければならない,特許庁に覚えめでたくしなきゃいけない所は大変ですなあ。
 私はそんなことはありませんので,こうしてクソをぶっかけ放題でございます。
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