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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護土の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 首記は,昨日,弁護士会館のクレオで行われたシンポジウムです。
 主催は,冒頭のとおり,日本知的財産仲裁センター(JIPAC)ですが,弁理士会の継続研修の単位としても認められているため,いっちょ行ってみようか,ということで行ったものです。

 で,最近,知財関係のことをクレオでやっても来ているのは関係者だけ!という有様なのですが,今回はまあまあの人出だったと思います。

 ま,対象が弁護士だけではなく弁理士もだったので,その分,人が多かったのだと思います。

2 で,今回のテーマは,首記のとおり,実施料相当額の話です。
 そうなると,近時改正の噂もある,特許法102条3項の話ですね。

 条文はこんな感じです。
3 特許権者又は専用実施権者は、故意又は過失により自己の特許権又は専用実施権を侵害した者に対し、その特許発明の実施に対し受けるべき金銭の額に相当する額の金銭を、自己が受けた損害の額としてその賠償を請求することができる。

 この下線部が問題で,普通は,いわゆるライセンスフィー程度という感じになっており,それじゃあ低すぎるとか,1項や2項との併用はどうなのかとか,その辺が論点になっております。

 で,今回,何故,ここがテーマになったかというと,法改正のことではなく(まあそれも間接的には契機だったのかもしれませんけど。),JIPACで,「特許権等の実施料相当額算定手法について」という提言を出したので(pdfはここ),早い話,その広告なわけです。
 つまり,折角出したので,これを知ってもらい,使ってもらうための宣伝ってことですね。

 さて,私ですが,JIPACがそういうのを出したというのは知っていました(一応JIPACの判定人等の候補ですからね。)。
 だけど,上記のpdf,136pもあります!すげえ大部です。いくら特許オタクの私と言えども,普段の仕事等もあって,これだけのものを読むのは結構高いハードルです。
 ですので,このプロジェクトに携わっていた先生方には悪いのですが,1pも読んでおりませんでした。

 ほんで,重要なのは,じゃあ今回のこのシンポジウムを経て,やはり読む必要があるかどうか,勿論,このブログを読んでいる皆さんにとっても,このpdfは読むに値するものかどうか,ということでしょう。

3 つーことで結論を言いますと,読む必要はないかな~スルーでいいのではないかと思います。

 今回のpdfを作成した問題意識というのは,確かに納得いくものはあります。
 いまだに使われている「実施料率」(発明協会)という本(当然私も持っています。)やら他の類。統計的にどうのこうのという相場が出ているようだけど,散らばりが大き過ぎ,また正規分布ではなく,相場を表すものじゃない~などなどね。

 ということで,今回の提言(上のpdf)では,「限界利益率×寄与度」が特許法102条3項における相当実施料だ!と提言したわけです。
 136pもあるのに,一言で表されるというのもすげー話ですが・・・。

 で,今回,シンポジウム→パネルディスカッションということで,知財高裁の所長の高部さん,北大の田村教授が登壇したのですね。
 その二人の講演も非常に良かったのですが(特に,今回の田村教授の話は良かったですね。今回はね。),パネルディスカッションで,今回のシンポジウムの発端となった,そのpdfの評価についてもなかなか面白かったです。

 ま,あまりここでやーやー言っても,そういうことじゃないと言われると嫌なので,ちょっとだけにします。
 でも,そういう裁判官という実務家,大学教授という学識経験者の双方とも,今回の提言はイマイチだとかなり批判されておりました。

 それは,本質的には,今回の提言が,限界利益から計算しているということだと私は思いました。

 こうすると,現在の通説である,2項(1項も)との区別が出来なくなるってことになるわけですね(2項等の「利益」は限界利益とするのが通説です。)。
 そうするとどうなるかというと,3項は元々ある程度ざっくり,だけど立証の苦労はその分↓なのに,その3項まで限界利益だとすると,何のメリットあるんよ~???ってことなんだと思います。

 これはなかなか痛い所でして,擁護側の先生も色々反論して,恐らく,そこを正当化するための136pだとは思うのですが,ちょっと,このシンポジウムの批判だけで,読まんでいいヤツだな,これ!と思った次第です。

 やっぱ実務家も学者も両方ともが批判しているってのはちょっとねえ~って普通思いますからね。

 まあまあでも私は失敗に寛容ですので,挑戦することは良いことですよ。何もせんより1兆倍素晴らしいことですわ。

 ということで,JIPACの136pのやつよりも,先般出た特許小委員会の,「特許法第102条第3項の考慮要素の明確化について」のを読んだ方がいいと思います。こっちはたった2pです。

4 ところで,シンポジウムと聞くと,お茶目な私としては,どうしても,チ○ポジルというのを思い浮かべてしまいますねえ。皆さんいかがでしょうか。

 そういやあ,昔,米屋にお米券というのがあって(今でもあるのかな。),ひらがなで表記している場合もあり,その場合,「おこめけん」となるわけです。そうすると,そそっかしい私みたいな人は,鼻息がぶ~っとなるわけですね。え,そんなの売ってんの?ってわけです。
 ま,これは関東以北の人にはようわからんネタですね(関東は普通4文字なので。)。

 という,ブラタモリで,タモさんがときどき女子アナにしかけるセクハラ小ネタみたいな感じでオシマイです。

5 追伸
 毎度おなじみ流浪の弁護士,散歩のコーナーです。

 引き続き,昨日の話です。
 
 これはクレオへの行きに目に留まった日比谷公園内の梅,ですね。写真を撮っているシニアの方が一杯でした。あと1ヶ月で桜だもんなあ,早いもんです。

 さて,バスケの方も書いておきましょう。
 最終戦のカタールも当然勝ちました。96-48なのでダブルスコアですね。

 序盤ちょっとばたつきましたが,後半以降は安心の展開って所だったと思います。いやあよかったです。
 これで8月から始まる北京でのW杯は決定です。

 で,来月には東京五輪の開催国枠がどうなるかという話もありますが,これで決まるのではないでしょうかね。

 ということなので,やばいからこそ見ていたバスケも一旦終了かなあと思います。ま,Bリーグの面白そうなやつは見ちゃうかもしれませんけどね。
 

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理論物理学者を目指したのはもう30年以上前のこと。某メーカーでの液晶ディスプレイのエンジニアを経て,弁理土に。今は,弁護土です。次は何かな。
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