忍者ブログ
知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 経産省のHPに特許法の改正案が出ております。3/11ですから,まあ仕事熱心なことで。といっても,私もその日は,柳の様に揺れる東京地裁の14階まで,ふらふらしながら階段を上りましたので,まあどっこいどっこいですかな。

さて,その骨子は以下の4つです。

「(1)ライセンス契約の保護の強化
ライセンスを受けた者は、ライセンスを特許庁に登録しないと特許権等を譲り受けた者から差止請求等を受け、事業継続が不可能になるおそれがありますが、実務上、登録が困難となっています。そこで、登録をしなくても、このような差止請求等に対抗できるよう制度を整備します。
(2) 共同研究等の成果に関する発明者の適切な保護
共同研究・共同開発が一般化する中で、共同発明者の一部によって特許権が取得されてしまうケースなどが発生していますが、発明者保護の手段は特許権等を無効とする等に限られています。そこで、このような場合に、発明者が特許権等を取り戻すことができるよう制度を整備します。
(3)ユーザーの利便性向上
①知的財産制度の利便性を向上させるため、中小企業等に対する特許料減免期間の3年から10年への延長、11年目以降の意匠登録料の見直し等を行います。
②現行制度においては、発明者自身が学会等で発明を公にした場合でも、特許権等の取得が認められなくなる場合があります。そこで、発明者が自ら公表した場合であれば、その公表態様を問わず、発明が公になった後でも特許権等を取得し得るよう制度を整備します。
(4)紛争の迅速・効率的な解決のための審判制度の見直し
①無効審決の取消訴訟の提起後に、争いの対象となった特許権の内容を訂正する審判が請求され、事件が特許庁に差し戻されてしまうなど、紛争解決が非効率となる場合が生じています。そこで、無効審判の段階で訂正の機会を確保することにより、訴訟提起後は訂正審判の請求を禁止する等の見直しを行います。
②無効審判の確定審決については審判請求人以外の者でも同一の事実及び証拠に基づいて争うことが認められない等の審判制度の問題について、審判請求人以外の者による審判請求を認める等の見直しを行います。」

2 この改正法の経緯などはこちらを見て下さい。

鈴木隆史氏が特許庁長官時代にぶち上げたアドバルーンに比べて,時を進むに従って,どんどん,どんどん,弱火になっていくのは,傍から見ていても,何だかなあというところでした。

その弱火の中でも4項目は生き残ったようですから,まあないよりはましかなあというところですね。

3 ところで,本法律案,通常国会提出のようですが,このような状況で成立するのでしょうか。

都内の店でも,品物によっては,まったく棚が空のものがあります。電車も長い距離のものは通じておりません。さらに,時間帯によって,停電もあるとのことです。もはや戦時下ですね。統制的とも言えますから,今後しばらく「合宿時代」(by石原完爾,最終戦争論)に突入するということになります。



PR
235  234  233  232  231  230  229  228  227  226  225 
カレンダー
04 2017/05 06
S M T W T F S
1 4 5
7 8 9 12 13
14 17 18 20
22 25 26 27
28 29 30 31
ブログ内検索
プロフィール
HN:
iwanagalaw
HP:
性別:
男性
職業:
弁護士
趣味:
サーフィン&スノーボード
自己紹介:
理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。
カウンター
アクセス解析
忍者アナライズ
Admin / Write
忍者ブログ [PR]