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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 それ系の話はこのブログで散々しましたから,いいでしょ。

 ただ一言だけ。
 よくだまし討ちだとかsneaky attackとか言われてますが,ちょっと違うと思いますね。
 私はニーチェ信奉者で強者の論理にしか興味がありません。つまり,パール・ハーバーの米兵は,アレだけの通告(ハルノート)をしておいたにもかかわらず,呑気に昼寝でもしていたのかって話です。屈強な精兵たちだったんでしょ,違うんすかね?
 だまし討ちだとかsneaky attackとか言うのは弱者の論理ですね。あそこで死んだ米兵も浮かばれないってやつです。

 おっと,ちょっと書いてしまいました~。
 さて,そういう話よりも,これはちょっと注目だというニュースが飛び込んできたので,その話です。

2 「フリー、マネーフォワードを提訴 「特許権を侵害」」
 ということらしいです。日経の速報で,今朝上がってきたもので,詳細はわかりません。

 フリーも,マネーフォワードもフィンテック関連のベンチャーです。両者ともここの所,結構有名になっています。
 実は,この前の11/25にやったセミナーでも,裏のお題が「フィンテック」だったので,この両社の話をちょっとしたのですね。なので,このタイミングっていうのは結構ビックリしました。

 特許権者がフリーの方ですので,Jplatpatで検索してみますと,2件しかありません。特許第5936284号と特許第5503795号です。

 前者のクレーム1はこうです。

【請求項1】   クラウドコンピューティングによる会計処理を行うための会計処理装置であって、  
 ユーザーにクラウドコンピューティングを提供するウェブサーバを備え、前記ウェブサーバは、  
 ウェブ明細データを取引ごとに識別し、  
 各取引を、前記各取引の取引内容の記載をキーワードに分節し、各キーワードに対応づけられた1又は複数の勘定科目の出現頻度を参照して、特定の勘定科目に自動的に仕訳し、  
 日付、取引内容、金額及び勘定科目を少なくとも含む仕訳データを作成し、  
 作成された前記仕訳データは、ユーザーが前記ウェブサーバにアクセスするコンピュータに送信され、前記コンピュータのウェブブラウザに、仕訳処理画面として表示されることを特徴とする会計処理装置。

 後者のクレーム1はこうです。
【請求項1】   クラウドコンピューティングによる会計処理を行うための会計処理装置であって、  
 ユーザーにクラウドコンピューティングを提供するウェブサーバを備え、前記ウェブサーバは、  
 ウェブ明細データを取引ごとに識別し、  
 各取引を、前記各取引の取引内容の記載に基づいて、前記取引内容の記載に含まれうるキーワードと勘定科目との対応づけを保持する対応テーブルを参照して、特定の勘定科目に自動的に仕訳し、  
 日付、取引内容、金額及び勘定科目を少なくとも含む仕訳データを作成し、  
 作成された前記仕訳データは、ユーザーが前記ウェブサーバにアクセスするコンピュータに送信され、前記コンピュータのウェブブラウザに、仕訳処理画面として表示され、  
 前記仕訳処理画面は、勘定科目を変更するためのメニューを有し、  
 前記対応テーブルを参照した自動仕訳は、前記各取引の取引内容の記載に対して、複数のキーワードが含まれる場合にキーワードの優先ルールを適用し、優先順位の最も高いキーワードにより、前記対応テーブルの参照を行うことを特徴とする会計処理装置。

 まあ両者とも自動で仕訳するソフトウエア関連発明ですね。
 あ,「仕訳」がわかりませんか。これは複式簿記の基本です。

 例えば私が仕事用の鉛筆を1万円分,現金で買ったとします。そうすると,仕訳はこうなるでしょう(消費税考えない。)。

  消耗品費 10000  現金 10000

 だけど,文房具屋さんが,自分の店に並べる鉛筆を1万円分現金で卸から買ったとします。そうすると,仕訳はこうなるでしょう(消費税考えない。)。

  仕入 10000  現金 10000

 同じ1万円分の鉛筆を買っても仕訳が違うのです。

 私は日商簿記2級なので,簡単に分かります。慣れた経理の人もこんなの朝飯前でしょう。でもね,この説明ですら何のこっちゃ?!という人がたくさんいるんじゃないですかね。

 理系の技術に詳しいって人でも,ここらへんさっぱりわからないんじゃないでしょうか。金勘定なんて女のやるもんだくらいに思っている人だって居るでしょう。
 法律家でも多いですよ。倒産系の事務所に就職が決まって慌てて簿記の勉強し出すとかね。

 ちなみに,超有名ソフトの弥生会計でも,何の勘定科目になるかという仕訳は考えてやらないといけません。税理士の存在意義もそういうところにありそうですね。

 しかし,フリーの上記の特許は,そういうクソ面倒なこと(勘定科目を考えて仕訳する。)をソフトでパパッと済ませるので,すごいのです。

 第5936284号の特許は出現頻度に基いて(例えば,「・・文具店」なら消耗品費が多い,「・・・卸」なら仕入が多いなど),自動で仕訳けるのでしょう。
 他方,特許第5503795号は,テーブル(つまりは,表というかデータベースに,「・・文具店」なら消耗品費としろ,「・・・卸」なら仕入としろなど),こちらも自動で仕訳るのでしょう。

 で,マネーフォワードのサービスか何かが,これらの特許のいずれかと関連深いってことなのでしょうねえ。

 ま,まアグレッシブですわ。フリーの特許からすると,代理人は,出願担当をした事務所そのままでしょうね(法律事務所としても有名な知財ブティックです。)。権利行使もハードルが低かったのではないかと思います。

 兎も角も,流行りのフィンテック関連で,ベンチャー企業同士の争いということで,なかなか目が離せませんね。
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1 本日12月1日です。いよいよ今年も残り一ヶ月なわけです。早いですねえ。

 ここの所毎年思うのですが,花見を過ぎたら一年はあっという間に終わります。花見を過ぎたら私の誕生月の8月まであっという間です。そして,8月を過ぎると年末まであっという間ですね。
 いやあ,一ヶ月前はまだサーフィンしていたというのに,時間の過ぎるのは早いとしか言いようがありません。

 さて,どうでもいい前置きはこのくらいにして,本題に行きましょう。ま,今日は小ネタ集です。要は,私の備忘ですね。

2 まずは,昨日弁理士会で行われた研修からです。

 私は今年から,日本知的財産仲裁センターの調停人・仲裁人・判定人候補者に入れてもらったので,その研修ですね。
 ま,本当は,弁護士の方で入れて欲しかったのですが,上記のリンク先見てください。弁護士は有名中心,だって,どうやって選ばれるかわかりませんもん。他方,弁理士の方は,有名な方も居ますが,きちんと実務できる中堅どころが選ばれているのがわかります。だってこっちは公募制ですからね。

 ま,あまりくどくど言わないことにしますが,私が弁護士会や日弁連の強制加入やめて欲しいのはこういう所にもありますね(会費が自分の利益に結びつかない)。

 で,その研修は当然初めてだったのですが,最初の一般的な国際仲裁の話は死ぬほど眠かったですねえ。眠り率,ほぼ100%だったのではないでしょうか。上記のとおり,弁護士の方は有名どころですので,有名な弁護士の先生もあっちで船を漕ぎ,こっちで寝息を立て~♪って感じでしたね。

 次のパネル・ディスカッションみたいなものは良かったです。

 で,そこでも出ましたが,日本知的財産仲裁センターの役割ですよね,そもそも。これについては,交通事故であるような紛争処理センターの役割だ,ということです。
 内容証明以上,裁判未満,こういうものを簡易な手続きで負担なくパパッと処理するというイメージですね。

 私もそうだと思いますよ。とは言え,知財の裁判自体が減っているのに,仲裁・調停の案件が増えるわけがない,というのもそのとおりだと思います。

 ま,日本知的財産仲裁センターの意義というのは,センター必須判定(要するにパテント・プールとかでの必須特許を選ぶやつね。)くらいしかありませんので,恐らく永遠に来ないであろう,私が調停人とか仲裁人になる事件を期待しておきたいと思います。

3 次は,なかなか面白い研究の話です。
 「特許権の権利範囲画定への特許審査の貢献:日本の特許データに基づく検証」
 どこからの委託ではないと思いますが,RIETIの研究です。

 以前,ここでも紹介しましたが,知財の経済面における実証研究というのが,色々流行っているようです。
 以前のやつは,特許を取ると具体的に何の良いことがあるの?という,インチキ知財コンサルが定性的な答えしか示すことができなかったものを,定量的に答えたということでなかなか意義のあるものでした。

 ほんで今回のやつは,権利範囲が審査でどうなるか?っていうまた面白い研究です。その手法は簡単で,修飾語が多いほど,権利は狭いはずだから,審査前後でクレームの文字数を比べりゃいいじゃんって話です。

 実は私,大学生時代,第二外国語がロシア語でして,その関係で,当時東工大の教授だった馬場先生(ペンネームは江川卓)のドストエフスキーの講義を受けていたことがあります。

 その講義の課題で,「貧しき人々」が出されたことがあります。これ知っていますかね。ちょっと助平心のあるロリコン気味のオッサン(私みたい)と若い女性との往復書簡形式のやつです。
 長いのですが,書簡形式なので,結構読みやすかったですね。ドストエフスキーの入門には最適かもしれません。

 で,私それで何をやったかというと,書簡の文字数を調べ(勿論原文じゃなく日本語ね。),思いが強いと文字数も増えるだろうという仮説を設けて,オッサンと女性の思いの強さを分析した,というものです。

 まあ,当時東工大と言えども,PCが誰でも(少なくとも一般学生)使える状況にはなく,下宿にもPCなんちゅう高級品はありませんでしたので,すべて手作業です。今だと上記の研究もそうですが,回帰分析とか簡単にやれるのは,PCあってのものだと思いますよ。

 なので,発想自体は30年以上前の大学生と大して変わらないって所でしょうかね(別に貶しているわけではありません。)。分析の結果は面白いですもん。

 私としては,マキサカルシトール事件へ応用したいなあって所ですね。
1 今日はめちゃくちゃ寒かった東京です。

 何せ,朝からみぞれで,夕方前には止んだものの,気温は低いまんまでしたね。こういう日は事務所にずっと居るのが一番ですが,こういう日に限って朝から外出でした。
 ほんで,朝,地震もまたあったじゃないですか~。もう電車は遅れるし,良い事無かったですね。

 とは言え,明日じゃなくて良かったということもあります(明日もっと酷い天気だったり天変地異が起きると困るのですが。)。

 いよいよ明日は,私が講師をやるセミナーの当日です。

「ソフトウェア関連技術知財の現状と基礎知識
~ビジネスモデル特許か別の手段か、戦略の立て方と活用実務~」
http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC161140.php


  さすがに今日の明日で申し込みはないでしょうが(勿論申し込んでもいいとは思いますが。),とりあえず,宣伝です。

 レジメは結構早く出来たので,ちょっと予行演習的なものもしたかったのですが,いかんせん,何か立て込んでそれどころじゃないって感じになってしまいました。口下手で書面主義の私,実に不安ですが,まあしょうがありません。当たって砕けろです。

 兎も角も明日出席される皆様よろしくお願いします。

2 ところで,休み前の22日,司法修習の実務修習(横浜)の同期で,久々に集まり飲み会をやりました。

 聞く所によると,今年の10周年の熱海は,クラス飲み中心だったらしく,実務修習の集まりはあんまり無かったようです。
 そういうこともあって,結構な出席率でした。

 ま,今の司法修習生は,クラスと実務修習のメンバーが基本同じということなので,同期!と言っても同じ連中のイメージしか沸かないだろうと思いますが,昔は違ったのです。

 で,その実務修習をやった所の横浜ですが,近頃よくテレビで見かけます。まあ例の小学校時代の事件ですね。

 私はここで何度も言うような弁護士界のトランプを自認しておりますので,そんなことやっちゃいかんとか,子どもの人権がウンタラカンタラとかあまり興味がありません。

 でも思うことは,横浜の何区か知りませんが,実に田舎だなあってことですね。田舎の本当に嫌な所ってよそ者とか変わり者に厳しいことですわな。

 私は昔から変わり者でしたので,大分のしかも県庁所在地からもかけ離れた田舎で住みにくいことこの上なしでした。ああ早く大人になってこのクソ田舎から出て行きたい~小学校高学年くらいから高校卒業までずっとそう思っておりました(盆正月にちょっとだけ帰るなら,実に良い場所なのですけどね~♡)。

 東京は都会ですね,名実ともに。
 何故って変な人に対する許容度が抜群です。日本自体変な人に対する許容度が狭いと思うのですが,それでも東京からは色んなベンチャーとかサービスが出て,人もまだまだ集まるのは,そんな所に理由があるのではないかと思っております。

 横浜は修習のときに1年ほど過ごさせて頂きました。そのとき感じたのは,良くも悪くも田舎だなあってことです。
 良いこともあります。そのころは横弁(今は神奈川県弁護士会)の人数も少なかったので,全員顔見知りみたいな感じで和気あいあいとしておりました(若干右と左の対立はありましたけどね。)。
 まあでも逆に言えば,自分と考えの違う者に対する許容度は狭かったのかもしれません,当時も。

 だから今回のような事件が起きたのでしょう。被害者の中学生は,小学校低学年のころに引っ越してきて,それからずっとだったわけです。
 よく考えると,小学校の低学年で,質の悪い言動って本人に起因するものってよっぽどの例外的な事情でもない限りありません。じゃあ何故そういうことが起きたかというと,そりゃ簡単です。親の許容度の狭さが出ただけです。
 親が選挙中のトランプのように,まあ色んなことを吹き込んだのでしょうねえ。

 その上,行政のバカっぷり。許容度の低い地元民の悪い病気でも移ったか,頭が悪いっちゅうか,何ちゅうかですなあ。

 いやあ東京から結構近いというのに,こんな所にまだうちの田舎みたいな所(今は別府にAPUとかもできましたので,もしかすると横浜よりも”都会”になっているかもしれませんニャー)があったとは,クワバラクワバラ~♪絶対こんな所に住みたくないです~♫
1 報道を先に見たので,ガンのやつだな~,とするとオキサリプラチンのやつだ~と思ったのですが,ちょっと違いました。

 実は,オキサリプラチンはオキサリプラチンでも,特許第3547755号の方の事件です(私が,これは大合議向きと勘違いしたのは,特許第4430229号の事件でした。)。

 原審は,平成27年(ワ)第12414号(平成28年3月30日判決)です。

 クレームはこんなやつです。
A  濃度が1ないし5mg/mlで
B  pHが4.5ないし6の
C  オキサリプラティヌムの水溶液からなり,
D  医薬的に許容される期間の貯蔵後,製剤中のオキサリプラティヌム含量が当初含量の少なくとも95%であり,
E  該水溶液が澄明,無色,沈殿不含有のままである,
F  腸管外経路投与用の
G  オキサリプラティヌムの医薬的に安定な製剤。


 さて,何が論点だったかというと,特許法68条の2の,延長登録出願した特許権の効力です。

 延長登録出願自体は,それが認められるかどうかという論点で,去年の今ごろ,最高裁判決が出ました(ベバシズマブ事件です。)。
 しかし,それは特許庁の行政処分が是か非かで争われた事件ですので,実際,権利行使したときの効力はどうなのよ~ってことには答えておりません(なお,上記最高裁の原審の知財高裁では,飯村さんの要らぬ傍論があったことで有名です。)。

 ですので,最高裁後,実際の権利範囲はどうなのよ~ってことについて,統一的判断を示したいのでしょうね。

 とは言え,今回の事件(平成28年(ネ)第10046号)の上記原審の判断は特段悪くありません。原則と例外という感じに分けて,実質同一を検討しています。・・・

 ま,ここのブログはマジな判決の紹介はしないので(すみませんねえ。粘着くん対策なもので~。熱りが冷めた頃にはこっちでもやろうかなと思いますが,今のところは後継ブログだけ,ということで。),これくらいにしておきましょう。

 後継ブログが見れる人は,そっちを見て下さい。かなり詳しく解説していると思いますので(あとは,今月のジュリスト(2016.11)にアンダーソン毛利の城山先生の論文も載っておりますね。ちゃんとしたのを読みたい人はこちらがいいでしょう。)。

 ということで,暫く先にあるだろう判決を楽しみにしております。

 しかし,メビオファームは非常にアグレッシブですね。さて,悪ふざけ,悪ふざけっと。
1 素っ頓狂なタイトルですみません。でもこれ私の正直な感想ですし,多くの人も同じ感想だと思いますよ。

 昨日,例の島野製作所とアップルの特許権侵害訴訟について,二審の判決が出たようです。結果は,報道のとおり,島野製作所が二審も敗訴です。

 で,それはいいのですが,変なのはここからです。最高裁のHPに行き,恐らくこの事件だろうと思い(平成28(ネ)10042),その判決文のpdfをクリックすると,こんなのが出ます。

本件の判決は,秘密保護のための閲覧等の制限決定の申立て(民事訴訟法92条)がされており,判決全文は,後日,申立てについての決定をした後に掲載します。
※ 本件の判決要旨(法廷で言い渡した内容)は,知的財産高等裁判所ウェブサイトでのみ掲載しています。裁判所ウェブサイト「知的財産裁判例集」をご覧の方は,そちら(http://www.ip.courts.go.jp/app/hanrei_jp/search)をご確認ください。

 何これ?こんなことは初めてですねえ。
 いやね,判決等に閲覧謄写の制限がかかり,サイトのアップが遅れるというのはよくありますよ(私も何度か経験したことがあります。)。でもそういうときにいちいちこんな文言は入れません。何日か数週間か遅れて,何事も無かったかのようにしねえっと,サイトにアップされるだけです。

 まあ世の中の耳目を集めているからってえのが理由なんでしょうけど,どういう基準でこういうことをやるのかやらないのか,それはわかりませんね。ま,所詮公務員のやることなんて,理由を考えるだけバカらしいちゃバカらしいんですけどね。

 で,上記のとおり,知財高裁に飛ぶわけですが,それはこちらです。

 その内容は要旨過ぎてようわからんのですが,一審は,確か「押付部材」の非充足で切られていたと思います。それが二審では,それに加えて「押圧」の非充足でも切られています。
 なので,均等論(これ自体非常に難しい)主張のときに,「押付部材」の均等しか主張しておらず,「押圧」の均等主張は無かったように思える判示です。

 まあこの辺は難しいですよね。均等論の主張は文言侵害が無いという前提になりますので,おやおや「押付部材」に加えて「押圧」まで均等主張でっか?そうでっか~おたくさんの特許随分違う所がありまんな~もうやめた方がいいんでまんねん~と裁判所に思われはしないかってドキドキしますもんね。

 ま,全文がないのでわかりませんけどね。

2 変なのと言えば,ポケモンGO,昨日から取れるポケモンに凄く変化があります。

 大体,よく出るのはビードルかコラッタかくらいなもんですが,昨日からはゴースがあちこちに出ます。あとはゴーストも,たまにゲンガーも出ます。

 これは明らかにハロウィン仕様ですよね?
 
 オープニングもそれまでのギャラドスから変っております。

 とは言え,10/25のiOS10に合わせたアップデートに過ぎないのかもしれません。
  あと,アップルつながりで言えば,mac のOSもシェラという新しいバージョンになっているらしいです。これもアップデートしておかねば・・・。出張でしか使わないから,いつも遅れるんだよねえ。

3 追伸 11/10
 ようやく島野製作所VSアップルの二審の判決が公開になったようです。閲覧謄写の制限があった部分は・・・小さいですね。

 詳細にご検討あれ。
1 昨日は結構寒かった東京ですが,今日はそこそこ暖かい東京です。来週は寒くなるという話ですが,いやあだなあ。

 さて,特許で面白い話が2つほどありましたので,それらにしましょう。

2 まずは,今日の日経の26面,経済教室です。一橋大学の相澤先生の「特許制度の抜本見直しを 第4次産業革命と知的財産 ソフト、正面から保護せよ」という論文の話です。

 このブログを見ている方は,日経紙読んでいる人が多いでしょうから(スノッブ趣味ですなあ。),今朝読んできたって人も多いでしょう。

 で,どうでしたか?私は読んでいてはあ~?!と思いましたよ。何ちゅうか,やっつけ仕事というかとっ散らかってるっていうか,そんな感じでした。

 大まかにまとめると,こんな感じですかね。

 第4次産業革命がやってきた
        ↓
 なのに,特許制度は旧来のモノ中心。これじゃあいかんからソフトウェアを正面から保護すべき。
        +
 もっともっと特許制度は,より積極的な方向に舵を切るべき

 
こういう意見があるってことは,まあまあ理解できることです。でもおかずが多くて主張が見えにくいですけどね。

 で,言いたいことがそういうことだという前提に立って,私がはあ~?!と思ったのは,上記のソフトウェアを正面から保護すべきっていうことです。

 ソフトウェア関連の特許をやっている実務家なら,今の審査基準上,ソフトウェア関連の技術は,ハードウエア資源を用いて具体的に実現されていないと特許を取れないことを知っています。

 ということは,相澤先生の言いたいことは,ハードウエア資源を用いて具体的に実現されていなくても,特許を付与せよということですかねえ~♬。
 でもねえ,それってもうソフトウェアじゃないでしょ。ソフトウェアってそもそもコンピュータで使ってナンボの世界です。

 クラウドからダウンロードされようが,ダウンロードもせずブラウザ上で実行されようが,パッケージソフトで売られようが,組み込みとして元々入ってようが,ソフトウェアってそもそもハードウェアを動かすものですから,ソフトウェア自体を正面から保護せよって言われたって,わけわからんこと言うなよって思いますけどねえ。

 いやいやいやいや一橋大学の教授ともあろう方がそんなわけわからん意見を持つわけがないでしょ,おう確かに確かに。ソフトウェアの本質はアルゴリズム(算法)って本人も言っているのだから,これを保護しろってことですよ~。何だ~そうだったんですね~って,ほんまかいな~♡。

 で,本当にアルゴリズムだけでも保護するってことになると,もう世の中大混乱ですわ。
 例えば,シュレディンガー方程式を変分法で解く方法なんてものが特許になりえるってことです。勿論,ビジネスモデルそのものが特許で保護されるってことにもなります(Alice判決とか知らないのかなあ。)。

 そんなのでいいのですかねえ。特許や著作権を始めとする知財なんて所詮でっち上げの権利に過ぎません。今だって,ソフトウェア関連の特許のせいでイノベーションが妨げられているかもって話が出ているのに,それより広げるなんてとても受け入れられるとは思えませんがね。

 何事もほどほどがいいのですよん。

3 次は,小野薬品工業が,オプジーボの特許を侵害しているとして,米メルクの日本法人MSD社を訴えた件です。

 薬は私の得意分野ではないのですが,オプジーボの作用機序は顕著なものがあり,かなり昔から注目しておったのです。ですので,それと似た作用機序を持つ,メルクのキートルーダが出たという話を聞いたとき,あれ,これオプジーボの特許大丈夫かなあと思ったものです。

 調べると,アメリカでは既に提訴されていたようですね。ほんで漸く日本でもこうなったってことのようです。
 
 で,報道によると,特許は2つです。特許第4409430号と特許5159730号です。
 さて,特許第4409430号のクレームは以下のとおりです。
【請求項1】 PD-1抗体を有効成分として含み、インビボにおいてメラノーマの増殖または転移を抑制する作用を有するメラノーマ治療剤。
【請求項2】 PD-1抗体が、完全ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体である請求項1記載のメラノーマ治療剤。 

 インビボということは生体内ですが,ようわからん限定ですね。インビートロじゃないってことが重要なんですかね。
 invivoとinvitroは,それぞれ生体内と試験管内ってやつですね。vivoより上手いのはvivoだけって覚えるのがいいと思いますね。あとvitroの方は,長崎にビードロというガラス製のおもちゃがありますが,それと同じですよ。
 おっと議題から逸れましたが,4409430特許はメラノーマ用というのが文言上明白です。

 次に,特許5159730号のクレームは以下のとおりです。
【請求項1】   PD-1抗体を有効成分として含み、インビボにおいて癌細胞の増殖を抑制する作用を有する癌治療剤(但し、メラノーマ治療剤を除く。)。
【請求項2】   癌が、肺癌、大腸癌または卵巣癌である請求項1記載の癌治療剤。
【請求項3】   肺癌が、肺扁平上皮癌または肺腺癌である請求項2記載の癌治療剤。
【請求項4】   さらに、インターフェロン-αまたは抗CTLA-4抗体と組み合わせることを特徴とする請求項1記載の癌治療剤。
【請求項5】   さらに、化学療法剤と組み合わせることを特徴とする請求項1記載の癌治療剤。
【請求項6】   さらに、癌抗原と組み合わせることを特徴とする請求項1記載の癌治療剤。
【請求項7】   PD-1抗体が、完全ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体である請求項1記載の癌治療剤。

 こちらは広く癌治療剤で,かなり広いクレームですね。

 両者ともPD-1抗体にポイントがあります。上記のとおり,私はこの分野詳しくないのでよくわからないのですが,技術のポイントは,癌だとかウィルスとかの変な奴(抗原)にくっつくやつ(抗体)で,そのうちモノクローナルということで,単一の種類だけを産生するという所にあるようです。

 とは言え,相手方のメルクのキートルーダがどのような組成なのかようわかりませんので,無責任な通りすがりとしては,このくらいの所が限界です。続報を待った方が良さそうですね。

 


 
1 11/25の金曜にやるセミナーまでちょうどあと一ヶ月となりました。詳しくは,こちらをご覧ください。

 そして,主催者の情報機構の方から,既に申込者は最小定員確保できたため,開催は正式に決定したとの連絡が入りました。いやあ良かった良かった。今年はやったことが無駄になることが多いですからねえ~♬

 で,内容ですが,レジメも大体作成できました。細部の詰めは残っておりますが,当日話すことは決まったかなって感じです。

2 で,今回,フィンテック関係のことを多目に話そうかなあと思っています。

 弁護士の業界でも今フィンテックはホットイッシューの一つですが,それは,既存の業法に関連して,ここまではOKだとかこれはやっちゃいかんとか,そりゃ弁護士に聞かないとね~みたいな話になっているからです。

 なので,こりゃ良い金づるじゃあということで,大手の法律事務所とかも本を出したりセミナーやったりと,前のめりでやっているわけですね。

 で,今回私がセミナーで話すことは当然こういう話ではありません。そんな同じことをやってもしょうがありませんし,それにお題は,知財・特許ですしね。

 どういうことかというと,折角の知財・特許なんですよね。知財・特許には業法ほどの縛りはないのです。まだわかりませんかね。

 例えば,画期的なビジネスモデル(フィンテック分野でも何でもいいのですが。)を考えたベンチャーがいるとします。勿論,特許出願もできそうな感じです。
 ところが,その画期的なビジネスモデルは,日本では業法の規制があって,しかもそれが10年単位で規制緩和できそうにもない!って場合です。よくあるパターンじゃないでしょうか。

 さあどうしますか?これは日本ではしばらく無理そうだねえ。じゃあそういう意見書を書いてもらって終わりにしますか~。

 それじゃあ弁護士の発想ですね。
 業法があるのは日本ですよ。ですので,そんな業法のない外国を調べて,そういう所でやればいいのです。

 で,ここからが重要ですが,そのときに,特許出願をやるのです。しかも日本で。

 いやいやいやいや,外国でそのビジネスモデルやるんでしょ。その外国で特許出願すりゃあいいんじゃないの?って思うでしょうね。
 確かにそれはそうなのです。でもねえ。仮にその外国がアメリカで,アメリカでの特許出願するとして,すぐにできますか?

 今すぐ,日本に特許出願できるからってアメリカへの出願は結構準備がかかります。一番大変なのは,翻訳です。
 でも日本に出願すれば,優先日を確保できます。これが重要です。

 世の中,今年の4/1から施行された改正特許法の目玉が職務発明の改正だけだと思っていませんかね。ノンノンノン~。
 実は,特許法38条の2以降に,出願手続に関し,一定程度の緩和を規定した条文ができたのです。ですので,日本に関しては別に特許取れなくてもいいや~兎に角出願日確保!という目的にも結構叶うようになっているのですね。

 そういう細かいことまで知っているわけですよ。弁護士の資格だけで弁理士にも登録したとか,特許出願のことしかわかりませんっていう弁理士とは,レーベ~ルが違うんだよ~(外道&オカダ風)。あ,こんな余計なことを言わなきゃもっと客も来るって?そりゃごもっとも。

 ま,兎も角も,ご興味のある方はよろしくお願いします。講師割引もありますのでね。

3 追伸
 毎度おなじみ流浪の弁護士,散歩のコーナーでございます。
 本日はここ目黒川にかかる田道橋に来ております。
 
 昨日につづいて,コイキングの登場です。水辺だとよく現れます。

 さて,昨日はまだましだったのですが,今日は寒いですね~。上着があっても結構寒いです。風もそうですが,全体的に気温が下がっているという感じがします。

 まあカレンダーをよく見ると,10月も実質最終週。となるとあと2ヶ月で今年も終わりってわけですよ。そりゃ寒くなりますなあ。

 去年の冬は暖冬というか雪が全く降らずにスノーボードの予定が非常に難しかったですが,今シーズンはどうなんでしょ。
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弁護士
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理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。
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