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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護土の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 ということで,本日,新宿のあいおいニッセイ同和損保新宿ビル貸ホールで開かれた特許庁主催の改正法の説明に行ってきました。

 去年に引き続き,今年も~ってことなのですが,去年はここを見てもらうとわかるのですが,インチキのオンパレードって感じの説明会でした。
 今年はどうかというと,昔のいい感じに戻ったって感じですね。しかもビッグサプライズもありましたし。このビッグサプライズは後で述べます。

 今年の司会は,発明推進協会の海老名さんでした。
 説明は,前半の職務発明と特許料等の話は,経済産業省特許庁総務部総務課制度審議室長の中野さん,後半の特許法条約等は,同室長補佐の新田さんの担当でした。

 で,出席者はこの貸しホールでびっしりのくらいのすごい人出でした。私は最前列に居たからまだマシだったのですが,後の方は大変だったようです(またこの終わりに弁理士の知り合いと飲みに行ったのですが,そう聞きました。)。
 特許のこの改正説明会は人気ありますね。

2 つーことで,中身も行きましょう。
(1)職務発明関連
 H16年改正から遡っての説明です。
 H16改正は,訴訟が4件(中野室長調べ)と,実に低減できてよかったのですが,デメリットもあったそうです。
 それが,35条4項の「協議」です。
 この協議,メンバーもわからず,何回すればいいかわからず,組合とやるのかそれとも誰とやるのかわからず,そうすると必然的にオーバースペックになり,知財部の管理コストの増大になったということなのですね。
 
 おお,何か初めて本音が聞けた~ッて感じですね。口煩い人達(私も含めて)が,今回の改正は知財部が泣きついただけじゃん,それはいいとして何で御ためごかし(訴訟リスクだとか,チームでやって云々とか)にならなきゃいけねえんだよ,正直に,シンドイって言えばいいのになあ,と思ってたもんです。

 だけど,室長からはあっさり今回の立法事実が聞けてスッキリしました。まあ,今回の室長のキャラかもしれませんが。

 あとは,私のずっとの疑問で,L&Tで疑問の解けたも説明がありました。更にラジカルな感じで。
 新35条3項は,強行規定で,この3項の「取得」にも原始取得も承継取得も両方含むってことです。だとすると,新35条4項の「取得」に原始取得も承継取得も両方含むってのは当然ですね。ま,立法者が言っているのですから,立法者はその意思なのでしょう。

 また,新35条6項のガイドラインは,規定の中身等を細かく決めるものではなく,手続の方を示すということ,従わないときに特段のサンクションはないけど裁判規範にはなり得,そのときに不利に判断される可能性あること,うまくいっている会社の水平展開という意味あいであること,などの説明がありました。

(2)特許法条約等関係
 後半のPLT,STLTの説明は大したことないのかなあと思ったのですが,えらいディープな話がありました。

 まずは,拒絶理由通知の期間延長の話です。
 特許実務をする人だとわかるでしょうが,日本の特許庁とアメリカのUSPTOの一番大きな違いは,拒絶理由通知の期限延長の違いではないでしょうか。
 日本が何があっても60日なのに対し,アメリカではお金を払えば6ヶ月まで伸びます~♪

 それが,今回の法改正で,「手数料の納付とともに期間延長請求書の提出あれば,意見書の提出が可能になります。」つうことです。この場合,特に理由は要らないようですね。
 となれば,アメリカみたいになるってことですね。

 その他の話も細かいものですが,結構重大な話でしたね。こりゃ弁理士の人は大変だなあってことですね。

3 ビッグサプライズって? 
 で,そろそろビッグサプライズの方に行きますかね。

 上記のとおり,前半の説明は経済産業省特許庁総務部総務課制度審議室長の中野さんだと書きました。
 私は最前列に居たのですが,この中野さん,始まる10分前くらいに席に着いて,何だか不機嫌そうに,聴衆を見渡し,緊張した様子もなくテキストなども見返すこともなく,実に退屈そうにしていました。
 私はその様子を見て,何だか見たことのある人だなあと思ってたのですが,思い出せずにあれ誰だったかなあと悩んでおったのです。
 ところが,上記の海老名さんの紹介で,フルネームの紹介があってびっくりしました。

 中野剛志~,そうあのTPP関係でのフジテレビの出演で一世を風靡した,あの中野さんでした(何故あなたがこんな所に~??です。)。
 私もそれから遅ればせながら著書を読み,しかも最近の著書も読んだというを書いたのです。

 今やTPPは,各国の利害が対立し,ハワイ・マウイ島で漂流しそうですが,肝腎の中野さんは今どう思っているのでしょうね。

 京大の先生から経産省に復帰し,今は特許庁のこのような職に飛ばされたと言っても過言ではないでしょう。
 今,大河ドラマでは長州藩の内部抗争を描いておりますが,経産省内部でも,TPP賛成派とTPP反対派で鍔迫り合いがあったのでしょう。

 中野さんは残念ながら負けたのかもしれませんが,まあ気にすることはありません。
 何かあれば,またメインストリームに戻れますよ。それに,今回のことも+になりにせよ,-になることなんて全くないと思いますよ。
 だって,特許法なんてものに触れたのは今の職に異動してからでしょうが,それでも,鬱陶しい弁理士の前で改正法の講義をやれるくらいなんですから,能力は高いわけです。

 それに,特許のことを学んで中野さんの研究者としてのバリエーションも増えたのではないでしょうか。

 惜しむらくは,中野さんの紹介があって,鼻から牛乳を吹き出しそうなのが私を含め少数だったってことですかね。
 弁理士の人も知財部の人も,ちょっと勉強不足じゃないですかね。普段の,技術とか特許法とかの勉強だけじゃなく,結構違う分野のものの勉強もした方がいいと思いますよ。

 そして,中野さんの次の職場はどっちだ~♪♪
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1 今日はもうドキドキの人も多いのではないかと思います。

 短答式試験から1ヶ月ちょい,昨今は口頭試験も難しいようですが,やはり最大の山がこれです。受けられる方は頑張ってください。

 短答式試験のときもちょっと書きましたが,一応受験のプロから,若干のアドバイスをしておきます,勿論論文式試験用です。

 論文式試験で一番大事なことは,奇をてらうことなく当たり前のことをごく普通に書く!それだけです。目標としては,100点満点ならば,70点くらいを目標にする,ということですね。

 は?もっと良いアドバイスねえのか!って思った人は,まあ明日の結果はあんまり期待しない方がいいですね。実務者の試験は,当たり前のことを当たり前に出来る人がたくさん居るといいなあ~という試験ですのでね。
 ですので,少数異端説,学会だと凄い説,こんなの俺しか考えつかん説,そんなの要らんのです。

 いや私もねえ,理屈っぽいでしょ。元々変わり者だし,そういう何か人の考えつかんことの方に興味がいったり,そういうのの方が面白かったりするんですよね~。
 でもねえ,考えても見て下さい。お客さん相手に,学会発表して6ヶ月経っても~いやあ大丈夫ですよ,条文はそうでしょうけど私の頭の中は違いますからね~なんて言っても,この先生に頼むのはやめよう♡ってなるだけです。

 実務家に自己満足は要りません。

 だから,当たり前のことを当たり前に書く人が重宝され,そういう人が受かるようになっているのです。
 ま,だとしても,あーんたに言われたくねえなあ,普段のブログでは少数異端説ばっかじゃんと思われるかもしれませんが,私は基本保守的な人間なので,通説,そして最高裁の判例から逸脱することはほぼないですね。
 それにね,私は功利主義者なので,当たり前のことを書いた方が自分にメリットがあるとなりゃあ,自説なんかに固執しません。

 わかりましたか~,兎に角,試験中,あ,閃いた!でドバーっと書くとあの世行き一直線ですので,少なくとも,確かめて書いた方がいいですね。

 何にせよ,試験受けられるってえのは幸せなことなんですから,有意義に過ごせるといいですね~。

2 ほんで,私の方は何やってたかというとサーフィンですね。もう去年に比べるとエライペースですが,今日も行ってきました。

 が,しかし,今日の波は私にはハードでしたね。オンショアで,恐らくちょっとは台風のうねりも混じってたと思うのですが,ダンパー気味の波が間髪をいれず押し寄せるという一番不得意のパターンでした。
 パドル力のない根性なしには,これがキツイのですね。

 ただ,いつものなら,これでヘタレるのですが,今シーズンのハイペースぶりが根性なしを上回り,隙を見てアウトに何度か出ました。いやあ我ながらよくやるなあと思いつつ,若者ばかりのラインナップに仲間入りして,腹から胸程度(結構サイズがありましたね。)の波を追ったわけです。

 さらにしかし,ラインナップに来たはいいけど,今日みたいな波って選ぶのが難しいのですよね。いいと思って乗った波がダンパーでそのままバーンってたたきつけられるわ,巻かれるわで,久々ハードバージョンの巻でした。

 まあいい運動になりましたわ~。

 ところで,本日は,ロングボードの大会をやってました。そのせいか,それとも天気がイマイチのせいか,海は結構空いてましたね。
 
 さあて,来週はどうかなあ。
1 いよいよ裁判所も夏休み本番ということで,判決のアップもなく,掲示判決の数自体も少くなくなっております。

 ということで,小ネタで行きましょう。硬軟織り交ぜまっせ~。

2 まずは,ここで何度目の登場~?♪パトリスの件です。
  前に書いたときは,完全にあの世行きになったときでした。

 で,今日は月曜ということで,日経の朝刊に法務面の特集がある日です。そしたら,その一番下に小さく,野村総研がデータ等の譲渡を受けた,というようなことが載っておりました。いやあ,ライバルに買われたのですね。

 野村総研のデータベースと言えば,NRIサイバーパテントが挙げられます。企業や事務所で使っている人も多いのではないでしょうか。まあそんなに悪いデータベースとは思えませんが,日本の特許の場合,今や特許電子図書館で十分じゃないの~という話もありますのでね,色々苦労しているんでしょう。

 ほんで,そういうことだから,譲渡を受けたんでしょうね。
 野村総研のHPを見ると,パトリスの商標自体も譲渡を受けたらしいですから,これからはこれで行くんですかね?このリリースを見ると,NRIサイバーパテントのこういう所が弱かったんだあというのが逆によくわかりますね。追加の費用がかからないなら,お得かもしれませんが,NRIサイバーパテントは結構高いんですよ。その辺考えないと,無料のデータベースでいいや~ってなると思いますよ。

3 次は,サッカーW杯終了後,ずっと見ていたツール・ド・フランスです。日本時間で,ついさっきくらいに終わったものです。

 最終日は,いつものとおり,パリへの凱旋レースということもあり,マイヨ・ジョーヌが動くことはありませんが,最後はキッテルが制したようです。
 で,優勝は勿論,アスタナのニバリです。今回のツールは,レース序盤に,昨年優勝のフルームやスーパースターのコンタドールとか,初日に落車したキャベンディッシュとかが,軒並みリタイヤして,ある意味ニバリの独走でずーとレースは続いていたわけです。まあ,それでも,長いレースを面白くする工夫が様々な所に散りばめられており,実に面白かったですね。

 ニバリの強さは,山岳コースでの強さでしょうね。山岳ジャージの選手以上に,山岳コースで1位になったりすることもあり,まさに山登りのスペシャリストって感じでした。
 対照的なのが,スプリンターです。上記のキッテルはその典型で,太い足,大きな体で,平坦なコースでは強いのですが,ツール・ド・フランスの名物は,アルプスとピレネーの山岳コースですから,そこで強くないと,一気に差がついてしまいます。そう,箱根駅伝のようにです。ただ,箱根駅伝とは違って,一人でやらないといけないのですけどね。

 で,日本の会社で,スポンサーになっている会社もこのご時世で結構見られましたね。上記キッテルは,台湾と日本の連合軍である,ジャイアントシマノのチームだったし,あと,ガーミン・シャープのシャープは,あのシャープですしね。

 ほんで,見ながら思ったのは,これに類するものって日本だと無いかなあと思ったのですが,やはり駅伝でしょうね。そして,ツール・ド・フランス同様に各地を回るというと,地元九州の九州一周駅伝が挙げられます。九州って長距離の盛んなところだったし,歴史のある大会だったのですが,昨年で終わってしまいました~あーあ。
 ただ,更に地元大分には,県内一周駅伝というのがあります。ほんで,こちらは終わったりしません。盛り上がっているようです。

4 続いて,今度は著作権関係に行きましょうかね。
劇場版 仮面ライダー鎧武 サッカー大決戦黄金の果実争奪杯!烈車戦隊トッキュウジャー THE MOVIE ギャラクシーラインSOS」です。

 これねえ,トッキュウジャー の方は実に面白かったのですが(短くまとまってました。),しかし,鎧武の方はちっとも面白くなかったですね。

 本編とのつながりを若干持たせよう,でもそのままやるわけにはいかんということで,パラレルワールド~。
 で,そこでのラピスも,コウガネも何をやりたいかようわからんのですわ~。100歩譲ってラピスがオーバーロードなのはいいとして,コウガネは??しかも,ラピスって死んでるオーバーロード??何がどうしてこうなった~サッカーのW杯の年の夏の映画だからこうしたんだろうけど,すべてに必要性が薄く,いやあもうこりゃ本当久々の金返せ~って感じでしたなあ。

 兎も角,次回は,新ライダーと旧ライダーのムービー大戦になるんでしょうけど,よっぽど褌を締め直した方がいいと思いますよ。映画が金になるからって,マンネリでやってもしょうがないですわ。
 ほんで,どうせなら,映画の企画はあったのに,できなかったクウガを映画でやるとか考えた方がいいでしょう。例えば,死体の確認できていないラ・バルバ・デがやはりそのまま生きていて~とかね。

5 最後は,奇妙な事件の話です。例の佐世保の事件です。私も弁護士なので(一応),恐らく,どうなってんだ?みたいな話もそのうち来るのかもしれませんね。

 明治以来,西洋化が進んだ日本の特徴の一つは,刑事民事上の個人主義,ということになると思います。民事で言えば,身分から契約へ,ってやつです。

 つまり,やったことについて,良きにせよ悪きにせよ,責任は個人のみってやつです。

 でもこれってどうなのかなあって重大犯罪が起こる度に思いますね。特に,年少者の犯罪についてです。

 私はバリバリの保守派でタカ派で,保安処分も導入した方が良い,日本にはまだまだ死刑が足りないと常々思っております。
 弁護士なのに,日弁連や弁護士の主流派の人たちとはかなり考えが違います。ま,それは私は理系なもんで,何でも懐疑的,何でも疑うということから始めているからでしょうね。
 ほんで,年少者の犯罪については連帯責任を導入した方がいいと思いますね~。子供を死刑にできないなら,その親を死刑にするとか,ね。いやあ別に厳罰化が目的じゃないのですよ(ちょっとはあるか~),親であるにも関わらず,無責任であることを法的にも許さない,これが目的です。

 まあしかし面妖な事件だなあ。

6 追伸
 週末の土日,死ぬほど東京は暑かったのですが,週明け月曜日は,若干落ち着いております。
 色々あった7月もいよいよ最終週~。やっぱ早いですね~。

 今年もお盆は事務所はお休みにして,また大分の実家へ帰省する予定です。去年はでかい同窓会があったのですが,今年は通常とおり小じんまりした会だけのようです。
1 ということで,明日,弁理士試験の論文式が行われます。短答と違って,波乱なく実力がそのまま出やすいのが論文だと思いますので,今日はもうゆっくり休んだ方がいいですね。

 場所は,NTTの研修センターらしく,調布らしいです。初耳ですね。夏休みにはちょっと早くて,大学が取れなかったのでしょうね。

2 ただ,私が受けていたころと違って,明日ある試験は必須の,確か3科目だけです。特許と意匠と商標だけじゃなかったかな~。ほんで,特許に比べて,意匠と商標の試験時間は短いんですね~。だから1日で終わるというわけです。

 昔は,必須が,特許,実用新案,意匠,商標,条約の5科目,勿論,どれも2時間でした。だから,一日で終わらず,二日がかりだったのです。その上,次の日から選択科目の試験も始まるため,仕事はかなり休まないといけない大イベントだったのですね。

 今や,選択科目の試験は,明日と別の日曜に,1科目だけ行われます。たった1科目~♪しかも,修士とか他の資格があれば,受けなくてもいいというぬるさ。私のころは免除なんてなく,とにかく選択を3科目を受けなきゃいけなかったのです。いやー,変われば変わるもんだ。

3 とは言え,あくまでマイナーチェンジの範囲で,司法試験のように根本から変わったわけではありませんので,やはり気になるのですね。新司法試験の場合は,漢字で名前が書ければ受かる試験になってしまいましたが(まあ,アメリカのバーエグザムも,英語で名前が書ければ受かる試験なので,グローバル化なんでしょうね。),弁理士試験の場合は,まだ選抜にある程度の意味があるものなのではあります。

 ただ,試験の制度が変わった影響はなくはなく,弁理士なのに,事務所に就職する際に試験を課すという事務所も結構あるようです。弁護士の方もそうなっているようですが,ま,規制緩和の世の中ですので,致し方ない所でしょう。

4 ところで,サッカーW杯の準々決勝の2試合がありました。やっぱトーナメントっていうのは,高校野球が典型ですが,非常に面白いですね。

 私はコロンビアに期待していたのですが,ブラジルに負けてしまいました。何か,終始ブラジルペースだったように思えます。コロンビアらしいのは,残り10分を切ったくらいからだけでした。色々原因はあると思いますが,前評判が良くて,それがプレッシャーになりましたかな。
 
 ブラジルは前の試合がPK戦でけが人も居たため,こりゃあコロンビアがひょっとすると~って思われましたよね。ほんで,コロンビアの選手もすっかりその気でプレッシャーになったのかもしれませんね。
 しかも,スタジアムのブラジルサポーターの物凄さ。気圧されるように,早い時間で先制点を奪われたもんだから,なおブラジルペースになってしまいましたね。あの先制点が無けりゃ,プレッシャーがかかるのはホームブラジルだったでしょうが,仕方ありません。

 次はフランスを破ったドイツが相手です。もう一方の山は,オランダとベルギーが上がってくる気がしますが,どうでしょうね。
1 漸く,三号さんの件も目処が立ちそうで,昼行灯生活にももうじき復帰できそうです。
 ということで,今日も判決の話にしようかと思ったのですが,こっちの方が面白そうなので,この件にしました。

 ま,この件は,弁理士法の改正とのバーターです。弁理士法に使命条項を入れてやるんだから,懲戒事由も増やすぞ,いいか,ってわけです。
 弁護士の場合は,監督官庁はありませんが,弁理士の場合は経産省,ひいては特許庁という所が監督官庁なので,こういうバーターとは切っても切れません。

 ま,そんなことはいいのですが,どういう懲戒事由が今般増えるのかと思いきや,その内容が結構面白いのです。
 
 上記にリンクしたHPにはこう書いてます。
今般、発明について特許を受ける権利を有しない者による出願、いわゆる冒認出願に関する係争が少なからず発生していることに鑑み、冒認出願への関与行為を 信用失墜行為の一つとして類型化することにし、同運用基準に「出願が冒認出願であることを認識しながら当該出願に係る手続を行った場合」、「冒認出願に基づく権利であることを認識しながら当該権利を行使した場合」及び「冒認出願に基づく権利であることを容易に予見することができたのに漫然とこれを見過ごしたような重大な過失により当該権利を行使した場合」を加えることにしました。

 冒認関係の出願はNG!というのはわかりますが,冒認関係の権利行使もNG!になるらしいですね。
 いや私は弁護士なので,弁理士が権利行使したら(代理人としてという言わずもがなの前提は省略。),本来弁護士法違反じゃないの~?という所が気になるのですが,それはまあいいです。

 それよりも,こうなると,私のような弁護士・弁理士の方がやばいなあって感じがしますね。だって,弁理士じゃない普通の弁護士はこんなのが明白な懲戒事由にはなってませんもん。ところが私のような弁護士・弁理士だと,弁理士として,懲戒されうるということになります。他方,一般的な弁理士は,出願が主で,権利行使にはあまり関わりませんからね。

 いやあこれを見るにつけ,昔の古傷が痛みますわ~,まあ俺のせいじゃねえって思ってはいるのですが♫,ねー某先生

2 ということで,次に気になったのが,その対象です。上記のHPには発明とありますが,運用基準には,発明なんてヒトコトもありません。冒認出願の可能性のあるのは,特許以外に,実案と意匠がありますので,それも対象なのでしょうね。

 で,冒認でこんな懲戒事由になるなら,商標もこのままでいいってことにはならないのじゃないかと思うのですね。勿論,商標は創作物じゃないので,冒認はありませんが,その代わり剽窃出願というのはあり得ます。
 よくあるパターンは,外国で有名だけど,日本じゃ無名のブランドを先回りして登録し,本来の権利者が日本で商売をしてきたときに高く売りつけるってやつです。そうそう,中国でよくやられているパターンです。

 あれって,中国人が質悪いから中国特有のものだと勘違いしている人は多いと思いますが,イヤイヤ日本人だって負けず劣らず意地汚いですよ。
 私は,特許以外の商標での知財高裁の判決も見るようにしていますが,抜け駆けの剽窃出願が,無効とかになるパターンは未だに結構ありますからね~。

 ですので,この剽窃出願パターンも,懲戒事由に加えたらどうかと思いますが,いかがでしょうかね。私は自慢じゃありませんが,規律には厳しいですからね~,国家社会主義ドイツ労働者党か私か,っつうくらい規律には厳しいですからね。創作物系の冒認だけではなく,剽窃パターンも検討してみる必要があるのでは,ってことです。

 え?意見募集なんだから,自分で意見出せばいいじゃないかって?そりゃそうなんですが,面倒臭いじゃないですか。それにそんなことするほど,別に弁理士制度のことを慮ってるわけじゃありませんよ。単に,イッチョカミしているだけですので。お気楽適当がモットーだっていつも言っているじゃありませんか~♡
1 ということで,昨日AP浜松町で開かれた関東経済産業局と特許庁主催の改正法の説明に行ってきました。

 ま,普段,こういう説明会の内容に触れることはあまりないのですが,今回は改正法ということもあり,若干触れましょう。

 で,その前に,今回の説明会は何か異例づくめって感じがしました。不思議な所,いや平たく言えば胡散臭くてインチキ臭い所が随所に見られました。

 後で最大の問題を詳しく述べますが,まず,開催時期が問題です。

 前回の平成23年のときを見てみると,都内でデカい会場のやつは,2011/9/16に中野サンプラザで行われたものです(覚えている人もいると思います。)。改正法の公布は,6/8でした。つまり,3ヶ月もかかっております。
 ところが,今回の改正法は,5/14に公布され,昨日の6/2に早くも説明会が開かれております。手際が良すぎませんかね。

 次に,上記のとおりの主催者が問題です。
 前回の改正法の説明会は当然,特許庁の主催で,挨拶も,特許庁の改正審議室長の鎌田篤さんがされておりました。登場人物も,すべて特許庁の改正法の立法者と思われる人たちで,個々に紹介までありました。
 ところが,昨日の挨拶は,関東経済産業局の地域経済部産業技術課長の酒寄仁司さんがされておりました。司会も,同特許室の方でした。他方,説明は,当然特許庁の人です。大まかな説明は,法制専門官の杉村光嗣さんがやり,質疑応答のときに,他の特許庁の人がやっていました。でも,特許庁の人は,杉村さん以外紹介がありませんでした。ムフフ。

 あ,この法制専門官って,任期付公務員で,実は弁護士です。大手渉外の西村の62期くらいの人のようですね。
 ちょっと前までは,大手渉外事務所の出世コースというと,入所3~5年で,アメリカのロースクールに留学し,それからアメリカのどっかのロー・ファームで1,2年研修し,日本に戻って,シニアアソになって,それからパートナーになるってパターンでしたが,弁護士余り金足らずの状況は大手渉外も同じのようです。つまり,留学できず研修できずで,任期付公務員やら客先の大手企業の法務部へ出向っていう若手のリストラパターンが結構多いようですね。いやあ大変だ。

 さて,話を元に戻すと,さらに,変なことはあります。あとで詳しく述べますが,改正法の説明のあとに,何故か20分も休憩を取っての,特別講演があったのです。
 今回の説明会は,弁理士の必須の研修にもなってますが,そのデューティタイムは,説明会のみ(当然です。)。私は説明会が終わった段階で,さっさと帰りましたが,変ですね~。

2 漸く中身です。特許から順に行きましょう。
(1)特許法
・救済措置の拡充
 例えば,特許法121条2項には,「その責めに帰することができない理由により前項に規定する期間内にその請求をすることができないとき」の救済措置が規定されております。でも,これがない規定は結構多いです。30条の証明書,44条の新出願,パリ優先権,国内優先権,審査請求などです。これについて,この特許法121条2項と同様な規定を創設するというものです。
 アメリカのように金を払えばどんどん期間が伸びるってことまでやるのかなあと思いきや,そこまで思い切ったことはやらないようです。

 あと,注意するのは,審査請求の救済措置が出来たため,いわゆる中用権が創設されております(48条の3新8項)。
 
・特許異議申立て
 言わずと知れたメインのものです。過去のことをアレコレグチャグチャ言っても仕方ねえや。で,昔の制度に比べて3つの違いがあるそうです。
 1つは,申立書の要旨変更が可能な期間を短縮したとのことです。取消理由通知が出た後は要旨変更はできなくなります。ま,取消理由が出たんだからいいんでしょうね。あ,あと,要旨変更って,要するに,新たな引例での新規性・進歩性とかの異議理由の追加とか変更とかのことです。
 2つめは,全件書面審理となるとのことです。ま,旧制度でも書面審理が殆どだったのですが,口頭審理の可能性もあったため,それを消したということですね。
 3つめは,申立人への意見提出機会の付与です。旧制度では,異議申立ては,トリガーをかけるだけで,後はまったくノータッチでした。ですので,実質的には再審査だったのですね。
 ほんで,今回の新制度には,特許権者からの訂正請求があった場合(それのみですが。),申立人にもこれに対する意見書の提出を認めたわけです。

(2)意匠法
・ハーグ協定対応
 意匠は,実質的にはこれだけです。ハーグ協定経由だと,
 ①特許庁へ国際登録出願
 ②WIPOで形式的に審査し,大体国際登録される。ここで国際公報発行。
 ③日本が指定されていれば,日本の特許庁へ戻る(国際意匠登録出願)
 となります。①の国際登録出願と③の国際意匠登録出願は違うものですので,念の為。

 今の日本の意匠法だと,登録まで公報が発行にならないのですが,今回のハーグ協定経由をすると,日本の登録前に公報が発行されてしまいます。つまり真似される可能性が出てくるわけです。そのため補償金請求権も創設されます(新60条の12)。

(3)商標法
・保護対象の拡充
 法上明文になったのは,色彩と音のみですが,動き,ホログラム,位置,の商標も登録可能になります。特に音の商標について,使用の規定に注意です。2条3項9号で「音の標章を発する行為」が使用に加わっております。あと,同4項2号の「標章を付すること」について,「記録媒体に標章を記録すること」も含まれるようになります。

・地域団体商標の登録主体の拡充
 今までは事業協同組合がメインだったのですが,B級グルメなどのこともあり,商工会,商工会議所,NPO法人も,主体となれるようになるそうです。

・商標的使用
 これは今回一番驚いたことです。これって議論があったんでしょうか。条文を書きます。
 新26条6号です。
前各号に掲げるもののほか,需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができる態様により使用されていない商標

 従前,商標的使用は,色んな説はありましたが,通説は,請求原因事実とされておりました。商標的使用について,私の商標のタネ本の1つである「知的財産権としてのブランドとデザイン」青木博通著(有斐閣)p227~に,この論点が載っています。
 他方,要件事実といえば我が同級生の本になりますが,基本,請求原因事実として「主張立証責任は原告にある。」と書いております。

 ところが,26条は,抗弁事実となっておりますので,ここに条文が追加されたとなったら,当然抗弁事実になります。昨日は,質疑応答の時間が30分くらいあったのですが,それを質問した人がいて,立法担当者は,明確に抗弁だ!と答えておりました(また,同級生の本は改訂ですね~,売れていいなあ。)。

 でも,これ,従来の実務の運用に真っ向から反した明文化です。それに,この条文とおりだとすると,商標的使用でない,という「ないことの証明」,いわゆる悪魔の証明を被告に負担させることになります。これでいいんですかねえ。
 不競法との兼ね合いもあるし(不競法19条等は改正されていない。),今回の一番の疑問はここです。

(4)弁理士法
・使命の明確化・業務の拡大
 まあ弁理士の幹部連中には大きな話ですし,業務の明確化は重要なことですが,私はオールマイティの弁護士でもあるので,まあどうでもいい話でした。

3 で,問題の特別講演です。
 いやあ技術課長さん~♫いくら払ったら,ああいう場所で講演やらせてもらえるんですかね~ムフフ。

 今回,改正法の説明会なので,特別講演って言っても,改正法にまつわる話を,審議会やら委員会やらの学者か実務家が話をするもんだと思ってました。ところが,机の上にあったレジメ見たら,改正法とは全く異なる内容,しかもその特別講演をやる弁護士の事務所の宣伝チラシまでご丁寧に置かれてました。
 私の前に座ってた人は,何宣伝?!と漏らしてましたが,その通りです。ただの特定の弁護士のプロモーションの時間を公的とも思われる機関主催の説明会でやってくれるのですね。

 これっていいんですかね??

 憲法に政教分離の論点がありますが,ある特定の弁護士ないし事務所に対する援助、助長、促進になるような行為にしか見えませんでしたね。
 司会者も挨拶に立った技術課長も,一般の方にも弁理士の方にも必ず役に立つので,最後まで聞いてくださいと,妙に念押ししていましたが,一体どういうことなんでしょう??。

 例えば,破産法が改正されるからって,東京地裁民事20部主催の説明会をやって,その最後にいわゆる倒産村の弁護士の講演みたいなものがあったらどう思いますかね。やっぱ,そこの事務所に管財事件を集中的にふるんだろうなあ,裁判官が収賄で弾劾されたのって,管財事件の管財人からだったはずだけど,忘れたのかなって感じがしますよね。
 さらには労働法や派遣法が改正されるからって,厚労省主催の説明会の最後に,**合同法律事務所やらの講演があったらどうしますか?

 いやああり得ません。そのあり得ないことが起こる!まさに,イノベーション!違うか。
 
 特許庁は,こういうことに結構自覚的(最近NTTデータのことで審判官が逮捕されたりしましたもんね。)ですが,関東経済産業局はちょっと迂闊過ぎるんじゃないでしょうか。

 ま,特許庁も関東経済産業局も経産省の傘下だと思いますので,ここはイッチョ,地元大分の土建関係のネットワークを使って,茂木大臣に質問状か何か出してみましょうかねえ。
 こんなことやっているけどいいの?大変羨ましいので,どうやったら出来るようになるのか,教えてくださいよってね。ムヒヒヒ。

4 追伸 (14/8/28)
 上記3の妙ちくりんな特別講演の件について,弁理士会を通して特許庁に対し,金銭を授受して特定の弁護士の宣伝に寄与したのではないか,という質問を送りました(やるでしょ,私って。)。

 そうしたところ,弁理士会を通し特許庁からは,そのような事実はない,という回答をいただきました。回答の方,ありがとうございました。

 ですので,収賄罪等(刑法197条以下)の構成要件には該当していないようです。しかし~,だからといって,こんなのがシャレにならないのは,上記で書いたとおりです。
1 知財の判決で面白いものはありませんので,こんな話題で行きましょう。まあこのブログも丸4年を経ましたので,毎年恒例のダブリの話題が多くなっております(と言っても,忘れたりして,スルーするときもありますが。)。

 で,首記の話題です。今年の弁理士試験は,いよいよ今週末の日曜日,短答式でスタートします。ほぼ半年に渡る,受験シーズンインですね。

2 特許庁のHPによると,東京は,慶應と一橋のようですね。私のときは,高田馬場の早稲田でしたね。都心の慶應ならいいですけど,一橋は結構大変なんじゃないですかね~。
 ただ,昔の妙なイベント会場でやってたときのように,試験開始の合図が後ろまで届かない~♫みたいなことよりはましだとは思います。

 試験開始は,12時半ですか~。昔に比べては簡単になっとは言え(昔は3%の司法試験,4%の弁理士試験と呼ばれておりました。私はその両方とも受かっております,ムヒヒヒ。),落ちる人間の方が圧倒的に多いですので,本当,最後の最後まで諦めない方がいいです。

 昨年は時間無くて解いていない問題には3をマークしろ!と書きましたが,去年の結果を踏まえて,解いていないときにマークすべき番号を発表します。それは2です。

 5択ですので,まんべんない場合,1~5の確率はそれぞれ20%なのですが,去年の短答試験の解答は明らかに偏りがあります。
 1 8個(13.3%)
 2 18個(30.0%)
 3 16個(26.7%)
 4 9個(15.0%)
 5 9個(15.0%)

 どうですか~♫わからないときには,2をマークすれば,なんと3割の確率で正答したのです。勿論,今年も同じようになるとはわかりません。でも,人間って不思議なもので,寿司とかうなぎとかの松竹梅があれば,必ず竹を頼むように,端っこは気持ち悪いんですよね。問題を作るジジババも同じです。不思議と,真ん中辺に寄っちゃうのですね。

 ですので,わからないときは,2ですよ。

3 暇な上に,下らない話ですね~inagawarawセンセと言われそうですが,受験生にとっては,1点って非常に大事です。
 私は幸運にも弁理士試験は1回しか受けておりませんが,短答は合格点ちょうどか1点多いくらいだと記憶しております。つまり,もう1つ正解が少ないと今の私はないかもしれないわけです。

 その当時,勘でつけたやつが正解だったということは無かった記憶なのですが,1点の重みというのは十分にわかります。ですので,兎に角諦めず,4時まで死力を尽くしてください。
 私は今の司法試験の受験生を応援することはありません。境遇が違い過ぎますので。
 でも,弁理士試験の受験生は,昔と同じということで,変わらず応援しますよ~。

 そうだそうだ,あと2日しかないから,もうあんまり勉強せず,休んだ方がいいですね。
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弁護土・弁理土
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理論物理学者を目指したのはもう30年以上前のこと。某メーカーでの液晶ディスプレイのエンジニアを経て,弁理土に。今は,弁護土です。次は何かな。
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