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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護土の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 どうも先週の日曜(10/7)に超暑くなって以来,はっきりしない天候の東京です。気温はどんどん下がってますけどね。

 さて,知財もそうですが,色んな分野で,大ネタってものはありません。ま,小ネタというより中ネタくらいなのですけど,それもまた中途半端ですので,こんなタイトルです。

2 まず,今日の日経朝刊から。
 小さく5面に載っていました。「商標審査に民間弁理士 特許庁、報告書作成など委託」という話です。
 
 内容としては,「現在、商標の審査官は約130人。19年度に民間の弁理士や弁護士を委託事業者として認定し、21年度までに約60名の調査部隊をつくる。」に尽きます。
 ま,何故こんなことをするかというと,商標の出願がすごく増えているから,ということです。

 低止まりの特許と異なり,確かに商標は活発かもしれません。
 ここでは仕事の話はしないルールではあるのですが(守秘義務との関係上),一般的な話なら良いでしょう。実は,今,出願の依頼もそこそこありますし,権利行使関係も商標は多いですね(ま,多いっつても私の話ですので,多寡が知れてますけどね。)。

 逆に,特許が低止まりっていうのは非常におかしく思えますね。

 ただ,上記のとおり,調査だけではありますが,外部審査官的なものであり,守秘義務はいいとしても,利益相反的な所はどうなるんだろう??とちょっと思います。

 どういうことかというと,クライアントの出願の調査が回ってきたら,手心を加えるのが人情だし,他方,逆にクライアントのライバル会社のが回ってきたら,厳し目にやるでしょうね。だけど,外の特許庁からはそんなことはわかりませんから!

 で,裁判所だとどうなんだろうと思いましたが,裁判所が外の人材に何かを依頼するときは,一応コンフリクトチェックありますね。

 例えば,典型的なのが,破産管財人です。
 何故か,もう依頼されることは無くなったのですが(不思議~。皮肉ですよ。),何回か破産管財人になったことがあります。
 そのとき,書記官から,破産管財人の打診とコンフリクトの確認はありましたね。毎回毎回確認されたわけじゃないと記憶していますが,あったことはありました。

 ですので,この特許庁の外部調査官制度も,コンフリクトチェックは必須じゃないかと思います~。

 ほんで,私の感想を忘れておりました~。商標は,視覚でわかる要素が大きいのだから,実にAI向きですよ。ですので,全部AIにやらせるべきですね。つまり,人を雇うより,審査用AIの開発に金を使え!これがすべてです。

3 次に書籍ですね。
 
 Business Law Journalの11月号です。ま,最新号ではあるのですが,今週末か来週初めには最新号が販売されると思いますので,結構時機に後れた話ではあります。
 
 ま,ここでも昔書いたのですが,ここで紹介する本は自分のも含めて,全部自腹です。
 なので,時々,献本頂くこともありますが,自分でも買っていないと紹介することはありません,決して。
 だって,自腹で買ってこそ,きちんとした評価ができると思いませんか~。書籍の内容を気にする人は皆さん自腹で買うために(つまりは無駄金遣いをしないため),見ているわけですからね。

 なので,これもここで書きましたが,Business Law Journalの場合は,多少その原則には外れます(現実の出捐はないので。)。ですが,私の「知財実務のセオリー」のギャラの現物払いということで,マアマア~ま,大目に見てちょ,というわけです。あ,前置きが長えな。

 で,今回の特集は,「法務担当者が知っておくべき訴訟の傾向と対策」です。
 なので, 「知的財産訴訟 商標権・著作権」もありました。しかし,読んだ人は分かりますが,これ法務担当者の話~?ですかね。いや,関係ないとは言いませんが,このくらい知っているだろうと思われる,しかも抽象的で一般的な話のオンパレードです。

 うーん,どうもビジネスロージャーナルの知財関係ってイマイチ信用できないんだよなあ。も大嘘が書いてあったりしましたからね~。

 他方,いい記事もありました。
 「システム開発紛争」です。執筆者は,伊藤さんでしたね。伊藤さんと私との関係は,この辺を見てもらうといいでしょうかね。要するに,前の事務所の弟弁,ってことです。

 だからと言って手心を加えるわけではありませんが,法務担当者が知りたいことをちゃんと書いているなあという感じです。上の「知的財産訴訟 商標権・著作権」とは全然違います。
 特に最初の「訴訟による解決はおすすめできない」という所がいいです。よくやっている人の正直な考えだなあと思いますね。

 私もときどき,システム開発紛争に首を突っ込みますが,ドキュメントの量に本当ウンザリします。ほんで,提訴までえらく時間がかかります。そして,提訴の結果は・・・ですね。それもこれも私の要領が悪いからかなあと多少思ったこともありますが,今回の記事を読んで安心しましたね。伊藤さんもそうなんだ~ってことですね。

 ま,今回の記事は不出来な元兄弁を安心させるだけではなく,実際ちょっと揉めかけてるんだよねえ~と思っているベンダーとユーザの担当者,必読じゃないですかね。非常に参考になると思います。
 あとは,マキサカルシトールの判決の論文,経産省からの「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」平成30年改訂のやつの紹介など,かなり参考になる記事が載っていました~。非常に良かったと思います。

 あ,そうだそうだ,ビジネスロージャーナルの紹介というと,川井先生のやられているブログ「弁護士川井信之(東京・銀座)の企業法務(ビジネス・ロー)ノート」に,定期的に載っていたのですが(リンクはあとで問題が起きると嫌なので,貼りません。自分で探してちょ。),最近ありません。よく見てたのに残念です。復活しないかなあ~。

 あ,ところで,伊藤さんとこれまた私の同僚だった松島さんの共著の本は,元々とは違う出版社で出版されたようです。なので,レクシスネクシス・ジャパンはもう本当単行本を出さないようですね。
 私の上記の知財実務のセオリーも,結構古くなった上に絶版ですので,改訂版を出したいと思っているのですけど,どっか物好きな出版社,居ないかなあ~。
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理論物理学者を目指したのはもう30年以上前のこと。某メーカーでの液晶ディスプレイのエンジニアを経て,弁理土に。今は,弁護土です。次は何かな。
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