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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護士の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 昨日,ネットで第一報を知ったときには,またまた~嘘ばっかり~と思ったのですが,その後NHKの7時のニュースでも報道されたところを見ると,そういう現象が観測されたことは本当のようです。
 今朝の日経紙でも社会面で大きく取り上げていますしね。

2 相対論の考えというのは,まあ数式にすると面倒くさいのですが,実はそんなに難しいことを言っているわけではありません。特に,法律家の方にはわかりやすいのではないかと思います。

 例えば相対的無効とか絶対的無効とか言う概念がありますよね。相対論でいう「相対」もそういうことです。

 時速200kmで走っている新幹線内で,進行方向へ向けて時速100kmでボールを投げると,駅にいる人からすれば,そのボールの速さは時速300kmになります。
 他方,新幹線内にいる人からすれば,時速100kmは変わりませんね。

 同様に,新幹線から光を進行方向へ発射すると(新幹線内の人にはcの光速度とします。),外にいる人からはその光の速さはc+時速200kmになりそうですよね。
 ところが,いろんな観測をいろんな物理学者がやった結果,新幹線内の人も新幹線外の人も何故か光速度だけはcで一定だということがわかったのです(何故cのみ一定かというのは,非常に興味深いところなのですが,それを考えるのは,物理ではなく哲学の話になるので,これは省略。)。

 そうすると,cが一定ということを矛盾なく解釈しようとすると,逆に!むしろ!今まで一定で絶対とされてきた長さや時間(長さ/時間が速度ですね。)の方が,観測する立場によって変動する,「相対」的なものなんだろう,となったわけです。
 この変動の換算式がローレンツ変換であり,こういうことをまとめたのが,アインシュタインの特殊相対論なわけです。

 さて,重要なことは,この特殊相対論からすると,いわゆる静止質量を持っている物(ニュートリノもその一つです。ニュートリノの観測で小柴先生がノーベル賞をもらいました。)が光速度を超えることはないということです。

 したがって,今回のCERNの観測結果が本当だとすると,特殊相対論の上記のテーゼの破れ,さらには,本当に光速度って一定なんだろうか,というそもそもの原理・原則への疑問にも通じてきます。

3 物理学は基本の学問と呼ばれておりますが,実は新しい学問です。
 基本,学問として確立したのは,18世紀末から19世紀初の解析力学の完成によると思います。それから約100年後,様々な技術の進歩(科学の進歩でなく)により,それまでの物理学とは矛盾する観測結果が頻発し,物理学の危機と呼ばれました。

 しかし,それにより,量子力学と相対論が生まれ,物理学は,新たな章に入ることになったのです。

 それから,再度100年経ちました。口が悪い人に言わせると,物理学はここ100年進歩していない,物理学はもうオワコン~という話でもあります。もしかすると,物理学が再度新しい章に入る序章が,今回の結果なのかもしれませんね~。
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理論物理学者を志望したのはもう30年近く前のこと。某メーカーエンジニアを経て,弁理士に。今は,弁護士です。
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