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知財,特に特許を中心とした事件を扱っている理系の弁護土の雑記帳です。知財の判決やトピックについてコメントしたいと思っております。
1 ついこの間,相対論の破れについて,記事を書いたと思ったら,今度は量子論ですか~。いやはやすごいですね。報道関係は,こちらなどで。
 前回の相対論の破れも名古屋大学だったのですが,今回も名古屋大学で,素晴らしいことです。

 ただ,この報道を読んだのですが,よくわかりませんわ。
 まあ理論物理をやっていたと言っても,若干相対論寄りのことをやっていた関係上,正直量子論は不得意だったのですね(恩師は,こんな本の翻訳をしているというのに。。)。

 ただ,それでも,これは説明がわかりにくい~というところを,私の読んだ日経紙を俎上に載せて,ちょっとメモしておきます。

2 日経紙は,朝刊の一面にも載せているのですが,詳細な記事は11面でした(東京)。

 そこの図解が,まず,不正確だと思います。
 「粒子に光を当ててその位置と運動量を測ろうとすると・・・」と,題して説明しております。
 そして,この説明によると,光を当てて測定すると,運動量は分かるけど,その影響によって位置の測定誤差が生じる,ように書いております。
 確かに,不確定性原理の父であるハイゼンベルクは,そう考えたのかもしれませんが,通説は違いますね。法曹に馴染みのある喩えをしますと,条文解釈において,立法者の意図と最高裁の判断が異なる,ようなものです。

 ハイゼンベルクの解釈だと,本当は決定論的に位置も運動量も決まっているんだけど,人間の測定方法がアホだから,不確定が生じる,ような意味合いになってしまいます。
 通説のコペンハーゲン学派は,そんな解釈ではないですよね。平たく言うと,位置も運動量も本質的に不確定であるから,その不確定さは,人間の測定なんかに依らないのだ!ということですよね。まあ,ハイゼンベルクの解釈は,あそうなんだ~という風にはわかりやすいのかもしれませんが,量子論の本質とは相容れない考えだと思いますね。

 じゃあ,おまえがその本質的に不確定というのを説明しろ,と言われても困りますね。私では全くの力不足ですので。

 次に,小澤の式,Δq×Δp +Δq×σpq×Δp≧ 一定値,の説明も誤解を生みそうな感じです。
 記事では,「この式では,粒子の位置や運動量の誤差がゼロになっても成立し,測定の精度が上がる。」と書いております。
 では,この式で,Δq=0,Δp=0とすると,どうでしょうか?左辺=0になってしまい,不等式が矛盾してしまいます。つまりは,この式はそんなことを言っていないというわけです。
 じゃあ何を言っているかというと,例えば,Δp=0のみとすると,Δq ×σp≧ 一定値,が残ります。そうすると,σpがかなり大きい場合には,Δqをかなり小さくできるということを言うのみなのですね(元のハイゼンベルクの不確定性原理だと,Δq× Δp≧ 一定値,なので,一方が小さいと他方は大きくならざるを得ない。これに対して小澤の式では,ΔqかΔpかの一方が0の場合でも他方が大きくならずに済むというのが画期的なわけです。)。

 まあこの不確定性原理というのは,量子論の本質とも言ってよいものですが,正直わかりにくいというか,そういうもんだと思うしかないようなものです。

 今回の日経紙の一面の記事は,この小澤の式を導き出した小澤先生自身が,自分の理論を実験で確かめたということなのですね(理論と実験を両方やるなんざ,近頃の学者では珍しいですね。)。

 いやあしかし,相対論といい,量子論といい,100年ぶりの物理の進歩に遭遇できる物理学者の皆さんは羨ましい限りですね~。自分と同じくらいの年代の方はまさに今絶好調でしょうから。

 ところで,この小澤先生,私の隣の学科,情報科学科出身なのですね。東工大の理学部は,数学,物理,化学とトラディショナルな科に加えて,私のいた応用物理と情報科学という学際的な科がありました。
 応用物理は,菅前首相や私のような真底の変わり者しか生んでおりませんが,情報科学は,何だかノーベル賞がとれそうでよいですね。

3 さて,こんな半可通の話じゃよくわからんという方には,この話を解説している本がありますので,それを読むとよいと思います。

 「ハイゼンベルクの顕微鏡~不確定性原理は超えられるか」石井茂著(日経BP)

 私もこれを随分前に読んだのですが,どこになおしたかなあ(方言ですよ。)と思って探したのですが,引越しのときに捨てたか,見つかりませんでした。
 ただ,アマゾンの購入履歴が残っていて,2006/3/15に到着したようです。その頃と言えば,検察修習のころで,まだ,相模原に住んでいたころです。皆さん検察修習で,取調べ修習をしていたというのに,私の興味は些か異なった所にあったようですね。
 結局,常に,変わり者だったということで,これにてお開きです。
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1 本日はノーベル物理学賞の発表ということです。

 受賞者は,米ローレンス・バークリー国立研究所のソール・パールマター博士、オーストラリア国立大のブライアン・シュミット博士、米ジョンズ・ホプキンス大のアダム・リース博士で,「遠距離の超新星観測を通じた宇宙の膨張加速の発見」らしいです(asahi.comより)。この分野,日本人も結構活躍している分野ですが,残念でしたね。

 中身はというと,ビッグバンが進み,重力でそのうち膨張が止まり,宇宙は将来収縮すると考えられていた従来の考えに対し,いやいや重力に打ち勝つエネルギーがあって,それが宇宙の膨張スピードを加速させている,という考えを超新星の観測から導きだしたというものです。
 私も,ある程度はわかるのですが,何故遠距離の超新星の観測から,そのような結論が導き出せるのかはよくわかりません。所詮半可通ですからね。

 ところで,昨年は応用,今年は基礎,と物理学賞は応用(工業と言ってもよいでしょう。)と基礎の交互のパターンが多いと思います。
 そこで,物理出身で,エンジニア出身の私としても、都知事選の泡沫候補よろしく、応用系のノーベル物理学賞候補に名乗りをあげてみました。基本与太話ではあるのですが、我慢して全部読めた方は、おっ確かに全く絵空事でないなあ、との感想も抱ける~かもしれません。
 
2 皆さんは、歪みシリコンという技術を知っていますか?
 ウィキペディアによると、「半導体演算素子の高速化技術の1つである。」とあります。これは、シリコンの結晶に歪みを加えて、格子間の距離を広げ、移動度を向上させる技術です。
 2001年くらいにIBMから発表があった後、あっという間に広がり、今では、半導体のデフォー技術の一つになっております。移動度が向上するので、小さいトランジスタ(W/LのWがとれない。)でも、大きなトランジスタと同じくらいの電流駆動能力があるのですね。微細加工には欠かせないというわけです。
 で、それがあんたと何の関係が?ということなろうと思います。
 
3 それは、今からちょうど20年前に遡ります。
 当時、エンジニアになりたての私は、同僚と一緒に高温ポリシリコン型のTFTを用いたLCD(ハンディカムのビューファインダー用)の開発のためにソニー長崎におりました(私の担当は、そのTFTのデバイス開発でした。)。
 このブログの他の記事で書いたこともあるのですが、それまでハンディカムのビューファインダーは、エプソン製だったのですが、ようやく自社開発品の目処が立ったというわけです。
 ただ、我々のグループの前には、大きな問題が立ちはだかっておりました。基板の反りの問題です。工程のかなり進んだ後半の工程で、ときどき非常に大きく反った基板のため、搬送エラーになってしまうという問題です。基板の反りが大きいので、ロボットアームの真空吸着ができないのです。

 そして、私は、この問題の解決グループの一員となりました。紆余曲折は多少あったのですが、工程ごとの反りを測っていくなどして、どうやら層間絶縁膜に使用していたSiNの成膜工程後に集中してそのような反りの大きな基板が見つかるということがわかりました。
 当時、SiNの成膜は、半導体の製造にも用いられていたプラズマCVD装置で成膜していたのですが、これが癖のあるものだったのですね。

 まず、CVDというのは、Chemical Vapor Depositionの略で、気体間での化学反応を起こして、成膜するという技術です。この化学反応を起こすにはエネルギーが必要なのですが、プラズマCVDでは、このエネルギー源をプラズマとしているものです。
 プラズマは高電界が必要ではあるのですが、熱はさほど必要でないため、デバイスにもう熱をかけたくないんだよなあというような工程に合っております。当時のソニー長崎でプラズマCVDを用いていたのは、正にそのような理由からでした。

 つぎに、癖というのは、LCDに特有なものです。当時のプラズマCVDの装置は半導体の製造では定評のある装置でした。それがLCDの製造に使ったとたん暴れ馬となってしまったのです。
 というのは、LCDの場合、光を透過させる関係上、透明の基板を使わなければならず、半導体で用いるシリコン基板と異なり、通常、全く導電性のない絶縁基板なのです。

 そうすると、どうなるか、プラズマの知識がちょっとでもあると予想がつきますね。プラズマ発生のためには、高電界が必要だと上で述べました。にもかかわらず、絶縁基板を用いると、基板上のグランドレベルが不安定となり(というかそもそもグランドがとれない。)、シリコン基板と同様の条件で成膜したとしても、どのくらいの電界がかかっているのかわからず、きちんとした成膜ができないのです。
 そのようなことが起きているとは当時誰も気がつきませんでした。そして、そのような条件でのプラズマCVDで成膜したSiNの膜には恐るべき応力が発生していたのでした。そのため、ロボットアームで吸着し切れないだけの基板の反りも発生したというわけです。
 
 このようなことがわかり、プラズマCVD装置については、シリコン基板用の条件で成膜するのではなく、絶縁基板特有の条件を設定することにし、また、マスクのパターンも変更し、成膜したSiNの膜を極力取り除くようにして、反りの問題は解決しました。
 
 他方、当時、その問題と平行して、違う問題も発生しました。
 実は、全部の基板について反りが大きいとしてはねられるわけでなく、中度の反りのやつもありました。そのようなものが最後の工程まで進み、工程完了時のチェックを受けるとTEG(評価用のテストパターンのこと)に内包しているNchのトランジスタが異常なデプレッション(閾値電圧Vthが小さくなる現象)になっていたのです。
 慌てて、工程の途中ではねられた大きな反りの基板のやつも手動でVg-Idカーブを測定するとやはり異常なデプレッションでした。しかもPchがエンハンス(デプレッションとは逆に、閾値電圧Vthが大きくなる現象)に行っているようないわゆるVthのずれではなく、Vg-Id(ゲート電圧を横軸に、ドレイン電流を縦軸にしたグラフ)カーブがとんでもなく急峻になっているという現象でした(デプレの傾向はNchトランジスタで顕著なものでした。)。
 急峻になればオン・オフ比が高くなりますので、デプレッションに行ったように見えるわけですね。そう、オン・オフ比が高く、Vg-Idカーブがとんでもなく急峻になったということは、移動度がアップしたということです。つまり、異常なSiNによる巨大な応力がトランジスタにかかって移動度が向上したというわけです。
 
 力が電気的特性に影響を及ぼすことは従来からよく知られております。ピエゾ素子をはじめとして、ライターの着火装置などの圧電素子はその典型です。
 ただ、応力により、半導体の移動度などが変化するということはあまり知られていなかったのではないでしょうか。ですので、2001年の歪みシリコンの発表も話題となったのだと思います。
 
4 ただ、当時ここまで、わかっていたのですが、世間的には、IBMが歪みシリコンの一番乗りとなりました。
 残念ながら、ソニー長崎にいた我々ではなかったのです。
 なぜ我々がIBMとはなりえなかったか、ここが問題になると思います。

 それは、当時、上に書いた現象は、あくまで歩留まりを落とす改善すべき悪い現象と認識されていたからにほかなりません。一番の目標は、安定して生産できる体制を早期に構築することであり、学術的には興味深くてもイレギュラーな現象に関与する余裕などはありませんでした。

 ですので、ある程度の現象のメカニズムがわかった段階で、この歪みシリコンのことは忘れ去られました。そして、私も、今と異なり特許なんて縁もゆかりもないものだと思っていましたので、この内容を特許にまとめるということもしませんでした(先発明ならOKでしょうけど。)。
 さらに、研究者を諦めてすぐのころですから、この内容を論文にまとめるなんていうことも考えませんでした。ただ、その年の後半のソニー内部の研究発表会には上記の事象を簡単なレポートにまとめ、一応発表しておきました。その主催は、今は亡き中央研究所でしたね。
 
 それから、月日も経ち、エンジニアも辞め、ソニーも辞め、修習生になった私は、エンジニア時代に愛読していた日経マイクロデバイス(残念ながら、一昨年休刊になってしまいましたが。)を再度購読しておりました(特許弁護士として身を立てるための、技術のコソ勉ですね。)。

 そうすると、しょっちゅう、歪みシリコンの話題が出ます。そして、ある号での技術解説の内容を見て驚きました。
 これは、昔、長崎で問題になったやつじゃん!いやああのときもうちょっと詰めていれば・・・。

 こういうことって本当にあるのですね~。まあ、こういうことをちゃんと自分のものにできなかったわけですので、ある意味転職は正解ですよね。
 ただ、歪みシリコンの話がある度に、心の奥で、いや、あれはIBMよりも10年も前にソニー長崎で発見していたのに・・・と思っております。
 ですので、仮に歪みシリコンがノーベル賞をとるようなことがあるとしたなら(歪みシリコンじゃちょっと小物すぎやしませんか,という突っ込みは取り敢えず無視!)、それはまず私~と妄想を膨らませてもいます。
 
5 どうですか、全部読んでいただいた方にはまんざら嘘八百じゃないなあという感想を持っていただいたのではないでしょうか。
 ですので、ノーベル物理学賞の候補に名乗り!というわけです。
 
 本日、4月1日でしたかね。まあ今日は,月に一度の出稼ぎの日でしたので,帰りの新幹線で妄想を広げていた次第です。さ,仕事仕事。
1 昨日,ネットで第一報を知ったときには,またまた~嘘ばっかり~と思ったのですが,その後NHKの7時のニュースでも報道されたところを見ると,そういう現象が観測されたことは本当のようです。
 今朝の日経紙でも社会面で大きく取り上げていますしね。

2 相対論の考えというのは,まあ数式にすると面倒くさいのですが,実はそんなに難しいことを言っているわけではありません。特に,法律家の方にはわかりやすいのではないかと思います。

 例えば相対的無効とか絶対的無効とか言う概念がありますよね。相対論でいう「相対」もそういうことです。

 時速200kmで走っている新幹線内で,進行方向へ向けて時速100kmでボールを投げると,駅にいる人からすれば,そのボールの速さは時速300kmになります。
 他方,新幹線内にいる人からすれば,時速100kmは変わりませんね。

 同様に,新幹線から光を進行方向へ発射すると(新幹線内の人にはcの光速度とします。),外にいる人からはその光の速さはc+時速200kmになりそうですよね。
 ところが,いろんな観測をいろんな物理学者がやった結果,新幹線内の人も新幹線外の人も何故か光速度だけはcで一定だということがわかったのです(何故cのみ一定かというのは,非常に興味深いところなのですが,それを考えるのは,物理ではなく哲学の話になるので,これは省略。)。

 そうすると,cが一定ということを矛盾なく解釈しようとすると,逆に!むしろ!今まで一定で絶対とされてきた長さや時間(長さ/時間が速度ですね。)の方が,観測する立場によって変動する,「相対」的なものなんだろう,となったわけです。
 この変動の換算式がローレンツ変換であり,こういうことをまとめたのが,アインシュタインの特殊相対論なわけです。

 さて,重要なことは,この特殊相対論からすると,いわゆる静止質量を持っている物(ニュートリノもその一つです。ニュートリノの観測で小柴先生がノーベル賞をもらいました。)が光速度を超えることはないということです。

 したがって,今回のCERNの観測結果が本当だとすると,特殊相対論の上記のテーゼの破れ,さらには,本当に光速度って一定なんだろうか,というそもそもの原理・原則への疑問にも通じてきます。

3 物理学は基本の学問と呼ばれておりますが,実は新しい学問です。
 基本,学問として確立したのは,18世紀末から19世紀初の解析力学の完成によると思います。それから約100年後,様々な技術の進歩(科学の進歩でなく)により,それまでの物理学とは矛盾する観測結果が頻発し,物理学の危機と呼ばれました。

 しかし,それにより,量子力学と相対論が生まれ,物理学は,新たな章に入ることになったのです。

 それから,再度100年経ちました。口が悪い人に言わせると,物理学はここ100年進歩していない,物理学はもうオワコン~という話でもあります。もしかすると,物理学が再度新しい章に入る序章が,今回の結果なのかもしれませんね~。
1 本日の色んな新聞の1面などに載ってた記事がこれです。事前にも,NASAが宇宙生物学上の発見について記者会見をやるよという発表までしてましたが,こういうのは,誇大広告って言うんじゃないですかな。

 内容としては,生命に不可欠の元素であるPを持たず,代わりにAsを取り込んでいる細菌が,地球の,アメリカの,カリフォルニアの湖で,発見されたというだけです。
 完全な相対主義者,そして懐疑論者であり,ポパーとヴィットゲインシュタインの直系の弟子である私からすると(ここは,単なる当てこすりで,笑うところですからね。),なんでそれで,地球外生命の可能性になるのか,あまりに論理的飛躍が大きすぎて,クラクラします。

2 半導体の設計屋でもプロセス屋でもやっていれば,Pの代わりにAsって,当たり前ですよね。N型半導体のドナーですよ。

 PがAsに代わった生命が地球で発見されたという事実からは,地球の生命って不思議だなあ,地球って多様だなあ,地球ってすごいなあ,という事実が認定できるだけじゃないですかな。

 ちなみにこの広い宇宙には,生命のある星は地球だけ,そして,宇宙人などいません。幽霊探しもほどほどに,というところでしょうね。
 もっとも,じゃあ宇宙人がいないことを証明しろよ,と言われても困ります。それこそ,それは悪魔の証明ですからね。
1 今年も興味津々で野次馬根性丸出しの季節がやってきました。10月のこの時期は,ノーベル各賞受賞者の発表の時期です。

そして,物理学者志望であった私の最も興味のある賞は,当然物理学賞ということになります。

2 物理学賞の受賞者は,英マンチェスター大のアンドレ・ガイム教授とコンスタンチン・ノボセロフ教授で,グラフェンの開発が理由だそうです。

 うーん,今一。

 物理学賞って,工業的なもの(例えば,日本の受賞者で言えばエサキダイオードとか)と,純粋物理のもの(ちょっと前の小柴さんのようなもの)の両方が,対象になります。しかし,工業的なものの受賞の場合,それこそ,オリンピックにプロ野球選手やJリーガーが参戦するようなもので,金儲けできたんだから,名誉はアマに残してくれよ,と言いたくなるのですね。

 それに,グラフェンって,炭素(C)のみからなる微小構造の一種で,いわば平面的なものなのですが,他にも,フラーレン(炭素が60個結合したボール状の構造),カーボンナノチューブ(グラフェンを筒状にしたもの)などあり,フラーレンに至っては,過去ノーベル化学賞を受賞しておりますから,何だかネタ切れですか?と言いたくなるわけですね。

 ただ,受賞者の一人は,私よりかなり年下の36歳らしいですから,羨ましい限りです。ということで,やっかみ半分というところでしょうか。

3 今日の午後には,化学賞,その後文学賞などと続きます。

 ところで,いわゆる経済学賞という賞があります。私は長い間知らず,間違った認識をしていたのですが,これはノーベル経済学賞ではないのですね。つまり,ノーベル経済学賞などという賞は,この世に存在しないのです。

 何を言っているのか?って思われるのかもしれません。でもこれは本当です。いわゆるノーベル経済学賞と呼ばれている賞は,正式には,ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞と言います。つまり,スウェーデンの中央銀行がノーベルを称えて授けるもので,ノーベル賞ではないのですね。このことは,知らない人の方が多いのではないかと思います。

 このことを初めて知ったのは,「まぐれ」ナシーム・ニコラス・タレブ著(ダイヤモンド社)です。これは非常にためになる本です。同じ著者の「ブラックスワン」もおもしろいですが,著者の言いたいことは,むしろ「まぐれ」に集約されているのではないかと思います。

 金融工学盛んな頃に,ノーベル経済学賞受賞者が,我がファンドにいます!などという宣伝で,広く資金を集めたようなことがあったと思いますが,これらは,誇大・虚偽宣伝だったということになりますね。私は,そもそも経済学なんて学問じゃないだろう,と思っていましたので,ああやっぱりなというところでした。

 ともかくしばらく楽しみな時期が続くということになります。

5 追伸
 化学賞には,鈴木章さんと根岸英一さんが選出されました。おめでとうございます。

 さて,若干気になったことをコメントしておきます。
・最近の日本人受賞者には,世代的な偏りがあると考えているのは私だけでしょうか。戦前生まれが中心で,いわゆる昭和一桁世代の受賞者もいらっしゃいます。単に年功序列的にそうなったのか,それとも・・・?

・今回の受賞の対象となった研究・開発については,特許出願をしなかったとの報道を見ました。もちろん,特許出願しろということがうるさく言われるようになったのは,結構最近のことですから,致し方ない部分はあります。
 しかし,特許出願しなかったおかげで,応用が進んだことは否めないと思います。当事者や関係者が金儲けできなかったのは,残念なのかもしれませんが,特許のなかったことにより,産業の発達に寄与し,おまけにノーベル賞も受賞できたのですから,特許って何なんだろう!?と思ってしまいますね。


1 もうしばらく,東工大理学部応用物理学科卒の方が首相をされるようですね。後輩としては,悪くはない話だと思います。
 ということで,これぞという判決もありませんので,また昔話でお茶を濁そうと思います。

2 私は,中学,高校,大学とずっと陸上部でした。
 短距離が専門だったのですが,大した選手ではなく,まあ細々という感じでした。ただ,会社に入り,さらには弁護士稼業をしたりして,いろんな人達との交流からすると,意外にずっと同じ競技をやり続けていた人というのは少ないと感じましたので,胸を張れることの一つではないかと思います。

 その大学のときの陸上部の同期にYがいます。Yは一浪しておりましたので,年は私より一つ上でした。
 18歳とか19歳とかの1歳の年の差というのは,結構な差ですよね。しかも私は筋金入りの田舎者でしたが,Yは県船出身(県立船橋高校のことです。近くにスポーツで有名な市立船橋高校があり,それとの区別ですね。県船は千葉県有数の進学校でもあります。)で都会者ですから,色んなことをよく知っていたわけです。

3 さて,その大学(東工大)ですが,学科に分かれるのは,2年生からで,1年生は類別(懐かしいですな。)で,講義を受けるわけです。
 そうすると,類の同級生達から,「こんな授業より,山本の授業の方が上だ。」,「山本は,授業でガウスの積分もやってた。」「駿台の山本の授業はおもしろかった。」ということを聞きました。東工大は,浪人して入る人が多く,そして,その中の多数が駿台予備校に通っていたのでした。

 ところが,私は田舎者でしたが,運良く現役で入学することができ,予備校というものに通った経験がありません。駿台??山本??そういえば,陸上部のYも駿台何チャラって言っていたような,ということで,Yに聞いたわけです。
 Y曰く,「山本の授業は,大学の教授達の授業とは比べものにならないレベルだったよ。あれで,大学に入って物理をやりたいという生徒も多くなったのでは。そうそう,あと,山本は,本当は大学に残っていればノーベル賞とれるくらいだったのに,学生運動をやり過ぎて予備校講師にしかなれなかったという話だよ。」

 さらに,ついでの話として,「東工大でも山本みたいに学生運動をやり過ぎて,そのまま政治家になったやつがいるよ。菅直人とかいうやつ。知らない?ふーん,知らないの。うちの大学,自治会もなければ,体育会もないだろ。あれは,菅直人が学生運動のリーダーやってたころ,みんなつぶしちゃったんだって。」

 確かに,私が通っていたころの東工大は,自治会も体育会もありませんでした。陸上部も,通常は体育会陸上部となるのでしょうが,体育会がない以上,普通のサークルと同じような立場でしたね。ただ,今の首相が本当につぶしたのかどうかはよくわかりません。

4 落ちというわけではないですが,Yの後日談です。
 その後,私もYも東工大を無事,卒業・修了し,就職しました。そして,お互い仕事等で忙しくなり,しかも私は会社も辞め,司法浪人をしていたため,会う機会もめっきり減ってしまいました。

 そんなころの,2003年の12月,一通の喪中の手紙が届きました。誰のじいちゃんか,とうちゃんかなあと裏を見たところ,Yの姓。そんな歳だったけ,Yのとうちゃん??まあ色々あるからなあと思い,その手紙をよくよく読むと,亡くなったのは,Y本人だったのです。

 非常にびっくりしました。至急,連絡がつくだけの陸上部OBを何とか集め,Yの実家に行ったのですが,本当に鬼籍に入ってしまったようでした。何年に一度しか会わない人が死んだと言われても,ピンと来ませんよね。7年経ってもピンと来ません。

 ですので,山本講師の実力や,菅首相の大学時代のことをYに確かめようにも,もうその方法はありません。ただ,菅首相がテレビに出る度,ちょっぴりYのことを思い出すくらいです。
1 さてさて,ついにお盆に突入です。更に知財等の話題はありません。電車も完全に空いております。裁判所や検察庁に電話しても,担当書記官も,担当事務官もお休みです。

 ですので,やはりどうでもよい話を。今回は,私の大学時代の専攻についてです。

2 私の大学・大学院での研究は,統計論的宇宙論でした。理論物理の研究室でしたので,紙と鉛筆,そして,若干のコンピュータ等を使いつつ,ある仮定のもと,ある理論を構築したり,あるシュミレーションをしたりするというものでした。

 そういうことを何かの席で話すと,はやぶさの話とかされるのですが,そういうのにはあまり興味がありませんし,その頃やっていた研究とも関係ありません。

 宇宙でしょ?そのとおり。でも宇宙って大気圏外のことではないのです。

 宇は,もともと家の意味ですが,転じて大きな空間を意味するようになりました。他方,宙ももともと同じような意味でしたが,これはむしろ時間的広がりを意味するようになりました。
 ですので,宇宙とは,単なる時空という意味が正しいと思います。

 そうすると,大気圏外でなくとも,時空である宇宙は,日本の東京の,城南の五反田の,このPCの前でも,そうなのです。

 ですから,はやぶさのように大気圏外に出なくても,太陽を中心に考えれば,地球自体が,1年で1周,つまり360°(2π)回りますから,その角速度は,2.0E-7(1/s)であり,地球から太陽までの距離が1.5E8(km)ですから,結局,地球は,大凡30km/sすなわち時速11万kmの猛スピードで公転しているのです。
 ロケットのスピードは,大体時速3万km程度ですから,すごいものです。さらに,太陽中心ではなく,銀河中心からのことを考えれば・・・というように,我々は,このPCの前にいながら,宇宙旅行をしているのです。

 ですので,わざわざ大気圏外に出なくてもいいんじゃねえの,どこでも宇宙じゃんかよ,という怠惰な私の考えも理解いただけるかもしれません。要は,人が動物であり自然の一部であることをいつもは忘れているように,ここも宇宙であることを何故か忘れているだけなのですね。

3 ということで,夏休みは,勝手な宇宙旅行に身を委ね,ゴロゴロするのが一番ということになります。
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理論物理学者を目指したのはもう30年以上前のこと。某メーカーでの液晶ディスプレイのエンジニアを経て,弁理土に。今は,弁護土です。次は何かな。
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